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辺境の村のモンスターテイマー  作者: スルメイカ
第一部・王都学園編
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第12話 王都へ向かう道

前回のあらすじ

洞窟を進む→自分達の強さに驚く→虎VSライオン→ライオンを仲間にする→村に帰る

 晴天の朝だ。今日エルク達は王都へ向かうことになる。


 クラウとメルがエルクの元に荷物を持ってやってきた。そろそろ出発する時間のようだ。


「エルク~ 準備したか~? そろそろ行くぞ~」


「準備って言っても何も持っていくもの無いし。どうやって行くの?」


「馬車に乗って行くんだよ」


「へぇ~ 楽だね~ ウル達が大変かな? どの位の距離があるの?」


「3日掛かるかな。2日野宿するからそのつもりで!」


「早めに知っておきたかったな~ まぁいいや! すぐ準備して行くよ~」


「先に行って待ってますね!」


 そう言って準備を始めるのだが、本当に何も持っていくものが無い。ウル達に何か無いか確認した後、すぐ馬車のある場所に向かうつもりだ。


「皆~ なにか持っていきたいものある~?」


『特に無いな』


『おいらも無いッスね~』


 ライ、ドラゴ、ライオも特に無いとのことだった。


「ですよね~ じゃあ行きますか!」


 馬車のある村の入り口に着くと、クラウとメルが待っていた。


「エルク~! もう行くぞ~! 早く乗れ~!」


「ほ~い! 今行きま~す」


 そして、エルク達は王都に向けて出発した。王都への道のりは長く、エルクには暇でしょうがなかった。そう感じていたのはエルクだけでなく


『辺りを散策してきてもよいか?』


「ウルも暇なの~? 僕も暇だよ~」


『すぐ戻る』


 そう言って、ウルは道から外れ森の中へ入って行ってしまった。それを見たドラゴ、ライオも行ってしまった。スラとライは馬車の荷台でのんびりとしている。エルクはただの移動は暇すぎて寝ることにした。


 数時間経った頃、馬車の移動が止まったことに気付きエルクは起きる。


「んぁ~? 何かあったの~?」


「おはようエルク。もう夜だよ! ここで野宿するよ」


「あ、そうなんだ野宿の準備しようか~」


 エルク達は馬を見える範囲に止めておき、テントを張り出した。クラウとメルの分はあるがエルクの分は無かった。エルクは持っていなかったのだ。


「テント無いの!? 今までどうやって夜を過ごしてたのさ」


「普通に・・・ 木の上とか」


 エルクはサバイバル経験が豊富なためどこででも寝ることができた。それは木の上でも、地面でも。今までに寝ている間にモンスターに襲われることは不思議と無かった。そのおかげで、エルクはテントを張らずに旅をすることができていた。


「それでいいならいいんだけどさ。本当に大丈夫か?」


「多分大丈夫だと思うよ、ウル達がこの周辺のモンスター狩り尽くしてるだろうし、モンスターに襲われる心配はまず無いかな~ まぁ僕も適当に寝るよ」


 クラウの心配は杞憂に終わって、朝が来る。そのときにはウル達が戻ってきていた。この周辺のモンスターでは物足りないらしいが、地味に数が居て誰が1番狩れたか競っていたようだ。しかし、判定する者がいなかったこと、いつまで続けるのか決めなかったこと、どこまでの範囲でやるのか等全然決めていなかったために誰が1番か決まらなかったみたいだ。


「1番強いのは誰なんだろうね~ ウルかなドラゴかな」


 とか言うもんだから、ウル達の中で今日の夜の予定が決まってしまったようだ。その内容とはエルクを含めたエルクと従魔の戦闘トーナメントを勝手にやろうとしていた。そんなことを知らずにエルクは今日ものんびりと馬車の上で眠りについていた。


 そして夜。


『エルクよ。起きろ。そろそろ始めるぞ』


「え・・・? 何・・?」


『エルクの兄貴が言い出したことじゃないッスか~ この中で1番強いやつを決めようって!』


「え・・・? そんなこと言ったっけ?」


『言ったのだ! さぁ始めるのだ!』


「え~ 本当にやるの~? ウルとドラゴに絶対勝てないじゃん!」


『おいらには勝てるって言うんですかい!』


『僕だって負ける気はありませんよ!』


『新参だからといって舐めないでほしいものだな』


「ちょ、ちょっと待って! やるから! じゃあルールを決めようか」


 こうして今夜はエルクと従魔の戦闘トーナメントを開催することになった。戦闘を行うに従ってルールを決めていた。基本的なルールの1つ目、絶対に殺さないこと、2つ目は降参は有りであった。基本的ではないルールとは、ウルとドラゴのステータスが高すぎるため、この2匹に関しては最初から優勝決定戦を行うこと。それ以外のエルクとスラ達では総当りリーグ戦で優勝を決めることになった。


 まずはウルVSドラゴの戦いからだった。この2匹はどちらもエルクの最高戦力であり、かなり頼れる切り込み役と壁役兼近接戦闘役であった。


「なんか盛り上がってるようだな、今から何するんだ?」


「今から誰が1番強いか決めるんだよ~ 暇ならメルも呼んで見学していきなよ」


「楽しそうだな! 了解呼んでくるわ、始めてもらっても構わないぞ!」


「ほ~い。じゃあウル、ドラゴ準備はいいかな?」


『いつでも出来ておる』


『いつでもいいのだ!』


「じゃあいくよ~ 始め!」


 エルクが振り上げた腕を下げたと同時にウルが跳び出す。早い。とてつもなく早い。対してドラゴは、ウルが攻撃してくるまで待っているようだ。どちらも自分の戦闘スタイルが良く出来ている。ウルは自身のスピードを活かし攻撃の機会を探っている。ドラゴはカウンター狙いのようだ。ステータスのみで判断するならばドラゴが有利なのだが、それが絶対というわけでもなさそうだ。なぜなら今優勢なのはウルだからだ。


 ウルは戦闘が始まったと同時にドラゴに向かって走り出した。まずは様子見程度の攻撃を繰り出していく、噛み付きであったり、引っかきであったり、風魔法であった。意外にもドラゴはその攻撃を受け止めていた。しかし、ドラゴは無傷でいられるはずも無く、だんだんとHPを減らしているようだ。


 ドラゴはこの戦闘では、カウンター狙いでしか対抗手段が無いと思っていた。ウルの素早さはエルクの従魔達の中でダントツであるため、ブレスや噛み付きといった直接攻撃には当たらないと予想しての戦闘スタイルであった。


 ウルはひたすら攻撃し、ドラゴは反撃の機会をうかがっている。両者共に決定打が繰り出せず、長い戦いを繰り広げていた。ドラゴがブレスを吐けば、ウルが横に回避し、風魔法ウィンドスラッシュでドラゴに攻撃をする。攻撃された方向に尻尾を振る。当たればエルクは吹っ飛び気絶するであろう威力が込められている。


 そして決着の時が近づいていた。


 両者共にMPが切れ、接近戦になりそうだった。ウルは接近戦でもスピードでドラゴを翻弄し、着実にダメージを与えている。ドラゴもただHPを削られるだけでなく、反撃に出ていた。ウルが噛み付きにくれば、ドラゴも噛み付き、引っかきにくるなら尻尾で応戦する。この両者共にライバル視しているためか、戦闘が白熱していた。そして、決定打になりそうなところで。


「ストーーーーップ!」


『なぜだエルク! なぜ止めた!』


『今超楽しいのだ!』


「ドラゴ! 楽しいって言ってるけどHPの残りがかなり少ないでしょ! ウルだって分かってたはずだよね! それで今、回転してドラゴの首に噛み付こうとしたよね! それドラゴが死んじゃうでしょ! ルールその1絶対殺さないを守れないとみなして、勝者ドラゴ!」


『なんだと!? 降参しないのだから続けるしかなかろう!』


『僕もあんまりしっくりこないのだ! 勝ち方がだめなのだ!』


「あぁ~ もう少しルールを決めておけば良かったかな~ ごめんね。なんか。うん。」


『まぁよい。我の負けだ。なかなか粘り強いんだな』


『ちょっと待って欲しいのだ。僕の方がHPの残りが少ないのだ! だから僕の負けでいいのだ。ウル殿の攻撃は捌ききれない程であったのだ』


 お互いに自分の負けを認め、相手を称えている。


「じゃあ今回はルールがちゃんと決まっていなかったことで、僕が止めちゃったから勝負はついてない! 引き分けでいいんじゃないかな?」


『そうだな。それでいい』


『分かったのだ!』


 ウルVSドラゴの勝負は引き分けということでエース対決は幕を閉じた。


 次はエルク、スラ、ライ、ライオの1対1の戦闘で総当り戦をする。スラもライもライオも準備は万端であった。

ここまで読んでいただきありがとうございます!

これからもよろしくおねがいします!

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