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闇の彼方から(3)

馬車で揺られながら、ミラカナは資料に目を通していく。

ーー斥候が持って来てくれた現地の敵規模、地形図、包囲要員としてくる100名のデルテ・アルベルト・イズンの私兵。

これだけの戦力があれば、包囲網から逃す事もあるまい。

ーー後は僕が前線指揮として、ミクモとのコンビ、そしてレイブレッドとイーゴンの動きを見つつやっていければけして殲滅も不可能ではない。

 そう考えつつもミラカナは懐に入れた、拳銃の柄に手を触れる。ーー万が一の時は、敵をこれで直接倒す事も選択せねばならない。

馬車内にある小さな照明が、ミクモの寝顔を照らす。

ーーよくも悪くも、家の名前に泥を塗るような戦いだけは出来ないな。

 あと一つ、考えれば問題はガイアブレードだが、あれはこちらのいう事は恐らくは聞かないだろう。

 こんな時アトスの力があれば大いに助かるのだがーー。

 ーーアトス、奴は一体今、何をしているんだろう。

 我々の国にない力を持ち、最高峰の騎士であるミクモと同等の力を持っている彼。

 キャリアがあれば、うちの軍の教官にも難なくなれる戦闘センスだ。

ーー本当に、惜しい、ことだ。

 ーーまぁ、ないものねだりをしたところで仕方あるまいけど。


「ーーおやすみ、ミクモ」

 ミラカナはそうミクモに声を小さく掛け、馬車の中で横になった。

明日の為の、休憩だ。 どうやったって、明日は忙しくなるんだから。


 明日も、無事に生き延びられますように。

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