南雲提督の冴えたやりかた 第一話 Second try
Geminiに尋ねたら赤城加賀に便乗していたミッドウエイ基地配備用の六空の零戦21機は、「着艦フックを外している&練度不足で艦隊直掩戦闘には参加していない」って大嘘吐かれて、いったんは信用したんですが、念のためGrokにも聞いてみたらちゃんと戦闘に参加しとるやんけ!
あと一航艦のミッドウエイ海戦時の通信参謀を聞いた時もなんか適当な名前でっち上げてたし、(Grokで聞いてもはっきりわからなかったけど)AIいまいち信用できませんね、ってか戦史関係の資料のデジタル化がお寒い状況なんでしょうね
第一航空艦隊司令長官南雲忠一中将が突然流れ込んだ未来の記憶による混乱から立ち直ったのは、ミッドウエイ島空襲のため一航艦の司令部要員が空母赤城の艦橋に集まる最中のことだった。
ミッドウエイでの惨敗、ソロモン方面での数次の海戦と敗退、連合軍の反攻作戦に抗えずずるずると後退を続ける戦域、相次ぐ玉砕、そしてマリアナ決戦での敗北と自分の死、そのすべてを南雲は受け入れた。
今ここで自分は何を為すべきか、直ちに答えを出さなければ、敗北はすぐそこまでやってきている。
「草鹿君、ミッドウエイの滑走路は一回の攻撃で確実に潰せそうか」
「島の外周がぐるりと滑走路になっておりますので、完全に破壊するには弾量が充分とは言えませんが、奇襲が成功すれば航空機を地上で破壊できますので問題はないと思われます」
一航艦参謀長草鹿少将は質問に対し、何をいまさらという顔だった。
『そうなればよかったんだがな』
南雲は思わず声に出しそうになるのを抑えた。
「昨日輸送船団が爆撃を受けているから、攻略部隊の存在は暴露されている。
奇襲は難しいのではないかね。
希望的観測で作戦を進めるのは拙くないか」
「奇襲がならなかったとしても、敵機動部隊がこちらに出張っていないのなら相手はミッドウエイの戦力だけです。
状況に応じて再攻撃を加えればよろしいかと」
『参謀は常に最悪のケースへの対処を一番に考えてほしいものだ』
楽観的な草鹿の言葉に南雲は頭を抱えたくなった。
「源田君、奇襲攻撃が不成功だった場合のミッドウエイからの攻撃に備えて、六空の戦闘機も直掩に使えるよう準備しておいてくれ」
「六空の搭乗員は母艦での発着艦も慣れていますから、直掩のローテに組み込んでも問題ありません。
直ちに赤城と加賀の飛行長に連絡を取って予定を組ませます」
病み上がりで青い顔の源田航空参謀は、唐突な南雲の問いに澱みなく答えた。
「中島君、敵情については変わりないか。
敵機動部隊の動静で何か新しい情報がはいってないかね」
「現在まで連合艦隊から敵機動部隊の動静についての通信はございません。
また敵機動部隊の通信を傍受したとの報告もあがっておりません」
通信参謀の答えは昨日と変わらないものだった。
「赤城の低い通信マストでは取りこぼしの情報もあるかもしれない。
他艦で傍受している可能性もないではない。
戦艦や巡洋艦に連絡を取って確認してみたらどうか」
「はッ、発艦作業が終わり次第、速やかに信号灯で各艦に確認いたします」
『奇襲は失敗だったし滑走路の破壊も十分じゃなかった、そして艦隊はミッドウエイからの攻撃で右往左往させられる。
その挙句ミッドウエイ再空襲のための兵装転換と対艦攻撃に向けた再転換で身動きできないところを、居ない筈だった敵機動部隊の攻撃で敗北に至る。
結果を知っている俺がなんとかしないと、このままでは帝国は敗北への道へと進んでしまう。
と言っても、「未来の記憶を持っている、このまま戦えば負ける」なんて言えば頭と精神を疑われる』
現地時間6月4日午前4時半過ぎ、南雲は艦橋から発艦作業に入ったミッドウエイ空襲隊を見下ろしながら思う。
『あと1時間もすれば艦隊は敵偵察機の触接を受け、1時間半後にはミッドウエイの航空隊の攻撃が始まる。
敵艦隊発見の報が入るのは午前7時半で、海戦後判明したのだがその位置は南方に150キロ以上ずれて報告されていた。
敵艦隊に空母がいると判明したのは8時半過ぎ、その時点では各空母は陸用爆弾への兵装転換の最中で即応することは叶わなかった。
そして兵装転換がようやく終わった頃、敵降爆の急襲を受け第一機動部隊は壊滅する。
ミッドウエイ空襲隊の発艦が終われば、対艦装備の第2次攻撃隊の準備が始まる。
それまでにミッドウエイと敵機動部隊、その両方に対処できる態勢を築き、更に敵の空襲から4隻の空母を守らなければならない。
「俺は未来から帰ってきた、この戦いの結末を知っている」
口にしたいが、長官ご乱心ってなるよなあ』
南雲は第一機動部隊が打開しなければならない問題を一つ一つ数え上げる。
・ミッドウエイ飛行場の破壊と基地航空戦力撃破。
・敵機動部隊の探知と攻撃。
・敵基地航空部隊の空襲からの艦隊防衛
・ミッドウエイ空襲隊の収容
・敵機動部隊への第2次攻撃
・敵機動部隊攻撃隊からの艦隊防衛
最も重要なのは敵降爆の攻撃前に空母を空にすること、主力空母が相次ぐ誘爆によって破壊され失われたあの惨劇を起こさないために。
第一次攻撃隊の発艦を見送った後、南雲は一航艦の司令部要員を作戦室に集めた。
「草鹿君、今からの話はミッドウエイへの奇襲が成功しなかった場合を前提としてすることを頭に入れておいてくれたまえ」
現状では誰も知り得ることのない、しかし南雲だけが知っているすぐ先の未来に起こることを既定のものとして話を進める。
「先ほど草鹿参謀長が説明したように、強襲を前提とした場合第一波の攻撃だけではミッドウエイの航空戦力を確実に仕留めることはできない。
大石君、ミッドウエイの敵航空戦力をどう見積もっているか再度確認したい」
大石主席参謀は手帳を開いて読み上げた。
「在ミッドウエイの米軍航空戦力はその半数近くが飛行艇で、そのほか戦闘機と爆撃機がそれぞれ十数機、最大に見積もっても50機程となっております。
但しこれはMI作戦計画時の古い数字でありまして、今現在の正確な敵情ではありません。
状況によってはさらに戦闘機と爆撃機を合わせて百数十機を加える必要がありますが、ミッドウエイ基地の地形上の制約から最大でも150機を大きく超えることは無いかと思われます」
「最悪の場合100機を超える敵の基地航空隊が艦隊に向かうことになるな。
源田君、艦隊上空の守りはどうなってる」
「直掩戦闘機が4空母から3機ずつ計12機を警戒に充て、甲板上にそれぞれ3機を待機させる予定となっています」
「その警戒態勢だと、ミッドウエイからの攻撃に備えるだけで手元の戦闘機の半数以上を取られ、仮に敵機動部隊が出現した場合、攻撃隊の護衛が薄すぎることにならんか」
南雲の頭には飛龍艦爆隊の半数が敵戦闘機に撃墜されたことや、大量の敵機に襲われた第二次ソロモン海海戦での一航戦の艦爆隊の戦闘が浮かんでいた。
「源田君、敵機動部隊の出現も考慮して、六空の部隊をうまく廻して戦闘機隊の半数ほどは敵艦隊攻撃に対応できるようにできないか」
『ミッドウエイ島と敵機動部隊、2正面で戦うには戦力が足りん、なんでもっと状況を詰めて攻略作戦を組まなかったのか』
今更ながら湧いて出る連合艦隊参謀たちへの恨み言を押し殺す南雲だった。
続きます




