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埴輪と旅する女①【会津若松編】  作者: Mikiko


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31/108

第031回

 『Mikiko's Room(https://mikikosroom.com/)』で連載した、会津若松への旅行記(原題は「単独旅行記Ⅶ」)です。

 この回のオリジナルは、↓のページに掲載しています。

https://mikikosroom.com/archives/48381108.html


 なお、「小説を読もう!」では、写真を2分の1サイズに縮小して投稿しています。

 フルサイズの写真は、上記オリジナルページをご覧下さい。

 特に断りのない写真は、わたしが撮影したものですので、ご自由にお使いください。


 なお、本文のみをまとめた総集編(後書きはありません)は、↓のページからご覧いただけます。

https://mikikosroom.com/archives/24257587.html



挿絵(By みてみん)

み「しかし、仙台育英の創設者の碑も……。

 鶴ヶ城を向いてるってことだよね」

ハ「ほかのお墓も、みんなそうやないか。

 ここから鶴ヶ城やと、南西の方角になる。

 山を背負っとるから、冬の季節風もあたらんわな。

 住み良いお墓やないか」

み「夏はカンカン照りではないか」

ハ「寒いのよりマシやろ」

み「ま、どっちか選ぶんならそうなるけど。

 回して向きを変えられるお墓ってないのかね?」

ハ「誰が回すんや?」

み「海老一染之助だろ。

 で、染太郎が……。

 “いつもより余計に回しております!”って掛け声かける」

ハ「アホか。

 2人とも、亡くなっとるがな」

み「お墓にピッタリじゃないか。

 夜の墓場で、墓回し芸。

 人魂でジャグリングしたりしてね」

ハ「よう、そんな不謹慎なことが言えるもんや」


 海老一染之助・染太郎さん。

 すみませんでした。

 兄の染太郎さん(掛け声の方)は、2002年に……。

 弟の染之助さんは、2017年に亡くなられてました。

 お正月番組には、無くてはならない方々でした。

 ご冥福をお祈りいたします。


 なお、仙台育英の創設者の碑ですが、2022年夏の甲子園終了後……。

 仙台育英の監督と3年生部員がここを訪れ、優勝を報告したそうです。

 下関国際高校には、何の罪もありませんが……。

 長州に勝っての優勝、ほんとに良かったと思います。


挿絵(By みてみん)

み「やっぱり見えん」

ハ「逃げたヤツの生まれ変わりには、見えんちゅうこっちゃ」

み「ふん。

 あ、下に降りる階段がある」


挿絵(By みてみん)

み「下りは楽ちんだねー。

 あの高さも、あっという間に降りてきた」

ハ「帰りは登りやぞ」

み「げ。

 このまま下まで降りれるんじゃないの?」

ハ「まだ、さざえ堂を見とらんやろ。

 あれは、上やったで」

み「しまった……」


挿絵(By みてみん)

み「まだ下がある」

ハ「下りてみるか?

 見所があるやも知れんぞ」

み「やめ。

 回り右。

 戻るぞ。

 まだ傷は浅い」

ハ「情けないやっちゃ」

み「“見切り千両、損切り万両”」

ハ「なんやそれ?」

み「相場の格言じゃ。

 これが出来なかったがために……。

 わたしは株をやめました」

ハ「それは正しい判断やったな」

み「然り。

 おかげで、こうして旅行に来れるくらいの貯えは残った」


挿絵(By みてみん)

み「しかし、山の上にこんな平坦なところ……。

 元からあったのかね?」

ハ「造成や言うんか?

 何のために?

 何にも無いやないか」

み「さっきのお墓を見れば、何となく想像がつくだろ。

 あんな斜面にあるお墓だったら、大勢の人は集まれない。

 白虎隊を追悼する式典とか、毎年、あるんじゃないの?

 来賓や参列者、大勢来るでしょ。

 だから、こういう平坦地が必要だったわけ」

ハ「ほんまかいな」

み「知らんけど」

ハ「やっぱりな」


挿絵(By みてみん)

み「お、あっちが順路だな。

 何番だ?」

ハ「行けばわかるがな」


挿絵(By みてみん)

み「参拝順路『8』?

 もう、『8』なの?

 『6』とか『7』ってあった?」

ハ「もっと前から無かったんやないか?」

み「あ、そうだ。

 最後に見たのは……。

 “これじゃ心霊スポットだよ”って言ったときだ」


 ↓これでした。

挿絵(By みてみん)


み「ま、いいわい。

 『下山道』ってのが嬉しいじゃないの」

ハ「人生ももう折り返して、下り坂やからな」

み「そういうこと言うな!」


■損切万両

 なぜ、こんな格言があるかというと……。

 それほどまでに、損切というのは難しいからです。

 あ、損切という言葉自体、初耳の方もおられるかもですね。

 読みは、「そんきり」です。

 買った株が、買値より値が下がってるときに、その株を売る売ることを云います。

 当然のごとく、損が出ます。

 損を出して切るから、損切。

 これ、株をやったらわかりますが……。

 なかなか出来ないんです。

 まず、自分の判断が間違ってたことを、自分で認めなければなりません。

 これが出来ない。

 もう少し持ってれば、また値上がりするはずと思ってしまいます。

 ま、現物で持ってるなら、それでもいいです。

 配当や株主優待のある株なら、長期保有のスタンスも取れますから。

 でもわたしは一時、信用取引をやってました。

 信用取引は、持ち金の何倍もの株が買えるんです。

 株が上がれば、少ない元手で大きな利益を手にできます。

 しかし、下がると、ドカンと損失が出ます。

 損失が出るだけでなく……。

 「追証(おいしょう)」というのを求められます。

 株の価値が下がるわけですから、それを現金で埋めなきゃならないんです。

 追証を入れられなくなったら、株が勝手に処分されます。

 追証が来ると、まず精神的にやられます。

 夜、眠れなくなります。

 結局、資金的にも精神的にも追い詰められ……。

 底値で株を処分することになります。

 で、本人も市場から退場です。

 信用取引に手を出した多くの素人は、この道をたどります。

 コツコツ勝って、ドカンと負ける、というパターン。

 99勝1敗でも……。

 最後の1敗が「ドカン」だったら、それでゲームオーバーです。

 ま、わたしは、自分に株は向いてないという判断をしたのが遅すぎなかったので……。

 こうして、人並みに暮らせてます。

 いい人生勉強になりました。

 勉強しないで済めば、それに越したことはなかったのですが。


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