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マグナムブレイカー  作者: サカキマンZET
第3章 東と西 黒の追憶編
123/171

第123話 メイド忍者とパーマ。

久し振りの更新となります。

まあ最近は口喧嘩だけで、殴り合わないだけで平和だと思っています。

「さて、世間話しようにも貴様とは何も接点がない。接点どころか寧ろ、品川修二の友達という関係の所為で、私には敵だと認識されている。それで、どうやって対談する状態を作るんだ?」


 雅は別に吹雪を試している訳ではない。ただ、こんな不仲の状態から対等な話し合いができるのか尋ねただけ。


「……もの凄い面倒な問題だな。じゃあさ、ここにいるのは品川修二の友達じゃなくて、木元雅の恨みがない知人として話し合うのは?」


 ここで嫌味を言っても解決とはならないので、吹雪が大人となり喧嘩せず、知人扱いならと提案した。


「……それは良い考えだ。ならば、友人ではなく知人として話そう。少し不本意な感覚にはなるがな」


「素直じゃねぇな……」


 吹雪は携帯電話の電源を落とし、しっかりと雅を見据えていた。


「趣味とか何やってんの?」


 ここは当たり障りのない、普通な会話から入る。


「……趣味はないな。ルーティンならあるぞ」


 自慢気な表情で自分が何時もとして行動していることを吹雪へ伝える。


「なんかあんの?」


 雅も女の子だから可愛らしい事なんだろうと想像していたが……


「品川修二の写真を壁に貼って、クナイとナイフで何度も切り刻むのがルーティンになっているな!」


 それだけは聞きたくなかった!

 何故、そんな見た目でメンヘラ行動をしないだろうと思っていた吹雪は、ショックを受けて失望した。


「更に、庭で設置してある人形に品川修二の写真を貼り付けて、刀で何度も切り刻み、ボコボコにして、最後にロケットランチャーを発射して快感と爽快感を得ている。これが私の朝のルーティンだ」


「……あ、そうなんですか」


 これ以上話し続けると修二を処分する方法だけ聞かされて、精神が消耗すること間違いないので、ここは終わらせる。


「なんだ昼と夕方は聞かないのか? 昼は火炎放射機、夕方は人工衛星レーザーで品川修二が木っ端微塵に吹き飛ばされるんだが?」


「はいはい、火炎放射機と人工衛星レーザー……え? 人工衛星レーザー?」


「あぁ、別名サテライトレーザー。閻魔様を倒そうとアメリカ、ロシア、ドイツの三国で協力して作られた物だ。一度使ったが、刀の一振りで防がれて、我々に一万円で買い取られた」


 吹雪にすれば絶句しかなかった。

 それもそうだ。何億か兆まで使って高性能兵器を一万円程度で、買い取られるという呆気ない結末を聞いては、そういう反応するしかなかった。


「でも、それってさ。結構、反対されたんじゃね? そんな数億とか兆する物を簡単に渡したんじゃないだろ? 何かしら条件とか……」


「アメリカには土地を半分消滅させると脅し、ドイツは過去のことを未来永劫まで評判を落とすと告げ、ロシアに至っては財産を全て没収すると、閻魔様が交渉していた」


 あの悪魔は限界知らずなのかと思った。


「でも、一万円って金額は……」


「あぁ、当時の私もそう思った。だが、ここから閻魔様の鬼畜な所で、その一万円を三国で分割しろと言ってたな」


 実質、一国に三千三百三十三円と中途半端な金額で購入されたサテライトレーザー。

 それが雅のストレス発散される為に使われているとは不憫でならなかった。


「……あのさ、そのサテライトレーザーって他に使うことないの?」


 ここは聞いてみるしかなかった。品川修二に恨み晴らす以外、他にも使い道があるじゃないかと。


「一回だけあったな。アレは忍様と輝様が力試しとして、ビームが直撃して何処まで無事でいられるか耐久テストしていたな。まあ、すぐ柏木さんに止められたがな……そして間違って柏木さんへ発射してしまったんだ」


 なんと事故で柏木へと雅は誤射したと、とんでも発言した。


「そ、それで柏木さんはどうなったの?」


「……あの人も閻魔様みたいにチェーンソー一振りで止めたよ……たまに思うあの人、高性能ロボットが人間の皮を被っているんじゃないかと……」


 閻魔でしか出来なさそうな事を、いとも容易くやってみせた事に雅はドン引きしていた。


「ま、まあ神崎忍も輝さんも無事だったから良いんじゃね? 俺もたまに思うよ。柏木さんって、日本人なのにシュワちゃんとソックリだからターミネーターがちらつくんだよな……」


 知らない所で、柏木による風評被害は広がっていく。


「そうだろうそうだろう。あの人は何でも出来るんだけど、たまに加減を知らない時がある。風呂なんて高温にしてしまうし、グラスは握力で自然に壊してしまうしで……」


「あ~俺もあったわ。五年前、修二と一緒に修行してた時、確かドラム缶風呂で、修二が茹でダコ状態になってた……あ!」


 しまったと吹雪は失念した。

 当たり前だ。今、面と向かって話している人物は品川修二を殺したいほど恨んでいるので、出すべきではなかったと思った。


「……その話、詳しく教えてくれ!」


 雅は目を輝かせた状態で吹雪へ話の続きを求めていた。


「え?」


「品川修二が茹でダコになったんだろ? そんな美味しい話なんて聞き逃す訳ないだろ。なあ? その後、どうなったんだ? 死の狭間はさ迷ったのか? それとも何かしら後遺症は負ったのか? どうなんだ吹雪雅人?」


 何故、人の不幸でこんなにも生き生きと聞けるのだろうと、雅のメンタルを心配する吹雪だった。


(やべぇ、この女。メンヘラ越えて人の不幸で愉悦に浸ってやがる……神崎忍、コイツをなんとかしろよ)


 ここは自分が何とかする所だが、面倒なので管理者である忍へ委ねた。

 吹雪は知っている。忍が座りながら寝た振りして聞き入っている事に……。


(このまま黙ってやり過ごそうとしたが、どうやら吹雪雅人には気づかれているな。だが、吹雪よ。残念ながら俺に任せても雅の性格だけは治せん、諦めろ!)


 いつの間にか忍は起きていた。が、吹雪の思考を読み取ったのか、雅は諦めろと届かないのに返答した。


(テメェ、何シカトこいてやり過ごそうとしてんだぁ? ふざけんな! テメェのメイドだろうが! 責任持って、ちゃんと教育しろや!)


(無理だったから、こうなったんだろうが! それに教育係は主人の責任ではない! 柏木さんの仕事だ。俺は狙われないよう柱の影から見守っていただけだ)


(もう、その時点で投げやりだろうが! 全部、柏木さんに任せんじゃねぇ、このボンクラボンボン小僧!)


(テメェ等の俗語で物言うな。全ての若い関西人が全て知ってると思うな、この畜生が)


(あぁん!? 意味分かんねぇこと言ってんじゃねぇぞ? 昭和みたいな侮蔑を吐いてんじゃねぇぞ?)


 何故かテレパシー的な物で売り言葉に買い言葉で喧嘩する吹雪と忍。

 喧嘩もヒートアップし、吹雪は寝た振りする忍の目前まで接近し、チンピラ睨みを発していた。


「おい、貴様! 無抵抗の忍様に何しようとしている!」


「テメェ言い方気を付けろ! なんか誤解招く言い方だろ! それにコイツ、寝た振りしてんだよ! メイドのテメェが何で気づいてねぇんだ!」


「え? 寝た振り? 何を言っているんだ。ちゃんと寝てるじゃないか、僅かなイビキも感じる。まるで天使が寝てる姿じゃないか」


 こんな腹黒で口悪い堕天使がいてたまるかと、ツッコミたくなる。が、違っていた。

 雅の目には、そう見えているのがおかしく思い、医者へ行けと言いたくなった。


「それより早く品川修二の不幸話を聞かせてくれよ。今、この話を聞いているのが一番楽しくて仕方ないのだ」


 あぁ、そう言えばコイツは元々問題があるんだと、吹雪は忘れかけていた事を思い出した。

 もう今後は重要なことを忘れないようと、肝に銘じた。


「……もういいか?」


 そこへ休憩室に閻魔が気を遣いながら訪問した。


「あ、閻魔さん。何か用ですか?」


「あぁ、実は調査するに中って依頼したい仕事があってな……吹雪雅人、神崎忍、木元雅、鬼塚弘人の四人は会社を作り、取り敢えず形だけでも良いから稼げという内容だ」


 ここで再び波乱の予感が始まった。

いかがでしたか?

もし良ければ誤字や脱字や意見や質問等があれば教えてください。

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