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石嶺との接触

石嶺とエミがレストランで食事してるとの情報を得た荒垣と完太は、直接石嶺に接触を試みるが…

翌る日の朝


(ホントにあんな作戦で上手くいくのかよ)


完太の目覚めは悪い。


昨日荒垣から聞いた昨日の作戦はこうだ。


「コレを何とか女のバッグに忍ばせてくれ。」


そう言うと取り出したのはAppleのAirTag。


離れていてもiPhoneから居場所が分かる機器だ。


「え?こんなモン使わなくても麻布のマンション知ってるんですよね?。

それに、コレ持ち主以外が持ってると警告音が鳴るはずですよ?」


荒垣が驚いた表情で、


「よく知ってるじゃねーか。

どういう仕組みか知らねーけど、その警告音が鳴っても良いんだよ。バレるのが目的なんだから。

石嶺にカバンの中に録音データが入ってるのは知ってるぞって勘付かせるんだ。

そしたら、必ず石嶺はカバンから録音データを移動する筈だ。その時を狙う。」


「だから、もしカバンに入れる時に失敗しても大丈夫。女がその事を石嶺に話したら、心情的に録音データを移動せざるを得ないさ。


もし、失敗したら必死で逃げろよ。


カーカッカッカッ」



(また変な笑い方でた・・・)






足取りが重いが、一歩ずつ確実に歩みを進める。


この日のエミの居場所は分かってる。


大学生活は真面目に授業に出てる。座ってる後の席に簡単に座る事が出来た。


(それにしても・・・。無理だろコレ。映画みたいに上手くいくわけねーよ。ここで俺が手を伸ばして入れたら、本人に気付かれなくても周りの誰かに必ず見られる。ここでは無理だな)


完太は絶えずチャンスを伺う。トイレ、喫茶、ゼミ・・・


(ダメだ〜。チャンスねーよ。)



完太が諦めかけたその時、エミの身体からバッグが離れた一瞬があった。

しかも周りに人は少ない。


(ここしかない!)


そう腹を決めた完太は立ち上がり、早足で近づくと、バッグの中にAirTagを入れる事に成功した。


(やった。やった。やったったー。)



完太が立ち上がり、AirTagを入れるまで4.2秒。


やり遂げた完太はふと、視線を感じる。


視線の先にはエミが・・・


コチラを見ている。


完太と目が合う。


時間にして、0.5秒あるかないか、


完太はこの一瞬が何分にも感じられた事だろう・・・


完太「あーーーーーーーーーーーーー」



エミ「えーーーーーーーーーーーーー」



完太は後を振り向くと一目散に逃げていった。





「カーカッカッカッ」


荒垣の笑い声が電話口から響いてくる。


「いや〜わりいわりい。ホントに失敗するとは思わなんだからよ。

あ〜おもしれ〜。」


「笑い事じゃないですよ。

下手したら犯罪者ですよ。」



「なーにをヤクザになろうって男がそんなしょっぱい事気にしてるんだよ。

まぁ何にせよ、ご苦労さん。今日から石嶺を張り続ける。また動きがあったら知らせるよ。」


「カーカッカッカッ」



荒垣の笑い声だけがスマホの奥から響き渡っていた・・・



その晩…


早速荒垣から連絡が入る。


「おい、石嶺に動きがあったぞ。


ココからは武力行使だ。今すぐ来い。」



呼ばれた完太は荒垣と合流する。


「このレストランで石嶺と女は食事をしている。


中に入ったもんの話によると、石嶺はカバンを入念に調べていたらしい。

お前のAirTagも女が渡していた。」


「それで、ここでどうするんです?」


荒垣が不敵な笑みを浮かべながら、


「ここからは、直接接触する。

多少強引にでもバッグを奪う。

レストランから出て来て、あの車に乗り込むまでが勝負だ。」


「お前は俺の後に居るだけでいい。」


荒垣のスマホに着信が…


「そろそろくるぞ」


石嶺がエミと一緒に降りてくる。


バッグは石嶺が大事に抱えている。


稲葉組の若衆が車のドアを開ける。


「どーも。お久しぶりです。」


「ん?」


石嶺は一瞬驚いた顔をするが、直ぐに平静を装い、


「荒垣〜。どうした?こんな所で。


今度顔出そうと思ってた所だ。

お前には苦労かけたからな〜。


(ふざけた事ぬかしやがって。このタヌキが!)


ここでエミが後の完太に気付く。


「あ、あの人…。そうそう。あの人だよ。ウチのバッグにAirTag放り込んだの。」


石嶺が何かに気付いた様子で


「おいおい〜。何の真似だ?こりゃ?

黒金の指示か?おお?」


「オヤジは関係ありませんよ。

ちょっと石嶺さんとお・は・な・し、したいだけですよ。」


「フン。おい出せ。」


石嶺が若衆に声をかけ、車に乗り込もうとドアに手をかける。


「待てよ。」


荒垣が石嶺の手をつかむ。


石嶺が鬼の形相で荒垣を睨む


「オイ、ガキが調子乗んなよ。お前の本家への貢献に免じて大目に見てやってるんだぞ。

今すぐその手を離せ。」


「腕は離しますよ。その代わりそのバッグを下さいよ。」


それを聞いた瞬間、石嶺は荒垣の狙いを完全に理解し、バッグを持つ左腕で殴りかかる。


咄嗟に避ける荒垣。その反動で腕を離してしまう。


石嶺はさらに横にいた女を荒垣に投げ付けた。


「キャーッ」


石嶺は直ぐに車に乗り、


「出せ!」


タイヤがスピンする。


猛スピードで逃げていく。


「チッ。俺は車で追う。ボン、この女を頼む」


そう言うと荒垣は自分の車に乗り込んで追いかけていった。





お読みいただきありがとうございます。面白ければ評価していただけると一層励みになります。

1部は全19話となります。もう書き終わりましたので、これから毎日投稿したいと思います。20時10分頃。

2部も書いていきたいと思ってますのでよろしくお願いします

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