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虚無の衝撃波

あらすじ

アンヌプリを強固に守護していた『イオマンテの結界』でしたが、突如襲来した焔の禁忌魔術『極闇』によって世界から一切の光が奪い去られます。魔神と化した焔が放つ絶対的な虚無の衝撃波により、大自然の神々と10支族の祈りが込められた結界は一瞬で木っ端微塵に粉砕され、守人たちも次々と倒れ伏してしまいました。絶望的な暗黒の嵐が吹き荒れる中、進次郎は腕の『青い狼の痣』に気高い青い光を灯し、己の命を賭けて焔の足留めをすることを誓います。その背中を見つめる御玉もまた、涙を堪えて聖なる杖を抱き、命のすべてを懸けて神々の力を呼び覚ます『最後の審判』の準備を進め、始まりと終わりの地での最終決戦へと突入していくのだった。

【蝦夷・アンヌプリ山麓(夜・結界の崩壊)】

真緑しんりょくの光を放ち、

アンヌプリ全体を強固に護っていた『イオマンテの結界』。

だが突然、山を包む夜空が「不自然な無音」に支配される。

守人たちの太鼓の音がピタリと止まる。

満天の星空も、雪の白さも、焚き火の純白の炎さえも、

すべてが一瞬で色彩を失っていく。

南の空から、光という光を貪り喰らう、底なしの暗黒が押し寄せてくる。

進次郎「……何だ、これは。光が……消えていく!?」

進次郎が己の神剣『空斬刺鏡くうざんしきょう』を見るが、

その刀身の輝きすらも闇に吸い込まれて見えなくなっていく。

天を仰ぐ御玉の瞳が、恐怖に震える。

御玉「すべての光を、世界の命を吸い尽くす禁忌の魔術……『極闇ごくあん』……! ほむらが来ます!」

ゴォォォォォ……という、鼓膜を直接揺らすような不気味な重低音。

闇の支配者となったほむらが、

虚空を踏みしめてアンヌプリの上空へと現れる。

その背中の黒い翼は世界を覆わんばかりに広がり、

手にした獄炎魔槍ごくえんまそう

煉獄れんごく咆哮ほうこう』は、

光を吸い込んで「黒い炎」を激しく吹き上げている。

焔「消え失せよ、神の紛い物ども。

この世界は私の闇で満たされるのだ」

焔が魔槍をアンヌプリの結界へと振り下ろす。

魔槍の先から放たれたのは、ビームのような光線ではない。

空間そのものを削り取るような「絶対的な虚無の衝撃波」だった。

バリィィィィン!!!!ガラスが数百万個に砕け散るような、

凄まじい轟音が響き渡る。

大自然の神々と10支族の祈りが込もった

『イオマンテの結界』が、耐える間もなく、

文字通り「木っ端微塵」に打ち砕かれた。

砕け散った真緑の光の破片は、

地面に落ちる前に『極闇』の濁流に飲み込まれ、消滅していく。

儀式を行っていた守人の長老たちが吐血し、次々とその場に倒れ込む。

結界を失ったアンヌプリに、

焔が引き連れてきた冷酷な極闇の嵐が吹き荒れる。

三蔵「長老! ……くそっ、これほどの力、我らの忍術や刀で太刀打ちできるのか……!」

三蔵が絶望に声を震わせる。

だが、その暗黒の嵐の中で、進次郎は御玉の前に力強く立ち塞がった。

腕の『青い狼の痣』が、

闇に抗うように、弱々しくも気高い青い光を灯し直す。

進次郎「三蔵、怯むな。俺たちがここで退けば、

世界は永遠の闇に閉ざされる。

……御玉、『最後の審判』の準備を。

奴の足留めは、俺が、俺たちの命を賭けてやってみせる」

進次郎は神剣を強く握り直し、焔を睨みつける。

御玉は聖なる杖『破邪顕正はじゃけんしょう』を胸に抱き、

涙を堪えて進次郎の背中を見つめる。

もはや逃げ場はない。ここが「始まりと終わりの地」なのだ。

御玉みたま「進次郎、皆……生き残ってください。

私も、この命のすべてを賭けて、神々の力を呼び覚まします」

御玉の瞳に、絶望を乗り越えた「決戦の覚悟」の炎が灯る。

魔神・ほむらがゆっくりと地上へと降り立ち、

進次郎たちがそれを迎え撃つべく武器を構える。


この作品は「私にキスできますか?」の作中作品です。

付録ですので、とても緩く放置おねがいします。

今後、記載する表現に関して、常識に基づいて気をつけて参りますが、

もしもを考慮して15歳未満閲覧非推奨を設定させて頂きます。

こちらに何か落ち度がございましたら、お知らせ願います。


御玉みたま

なよ竹の巫女。

山賀サンガの娘・朱音あかね

孟竹林の「光る酒」を飲んで授かった神秘的な少女。

生まれた時から『龍神の翡翠』を握っていた。

神々しい美しさを持つ。


進次郎しんじろう

蒼き狼の剣士

腕に青い狼の痣を持って生まれた最強の忍び。

御玉と深く愛し合い、彼女から託された神剣を手に戦う。


ほむら

堕天使ルシファーの変異体

歴史上の悪女(趙姫、西太后など)に乗り移り、世界支配を目論んできた巨悪。

永遠の命を得るため、翡翠と「かぐやの血(御玉の血)」を狙う。


三蔵さんぞう

山賀の生き残り。御玉の最期を看取り、彼女の遺志を継ぐ忠実な仲間。


大和やまと

『日いずる国』の 『約束の地』であり、『その時を待つ場所』。大いなる平和を甘受する土地の意。


※山賀、伊賀、甲賀

四散したイスラエル10支族の末裔。山賀は神官兵団に近い。伊賀、甲賀は守護騎士団に近い。主に忍びである。聖櫃アークとその中の秘宝「十戒の石板」を守る。


※守人

四散したイスラエル10支族の末裔。蝦夷を目指し、『始まりと終わりの地』であるアンヌプリにて、『 守人』となった。武装した山伏のようなイメージ。


※龍神の翡翠

善悪の根源にて真実の結晶体。『最後の審判』であるグレート・リセットを引き起こす事が可能な唯一無二の宝石。


※『空斬刺鏡くうざんしきょう

神剣。神託を得て御玉みたまが打った剣。

『無』をも切り裂く『絶空ぜっくう』を起こす。

他の忍びは刀だが、これは直剣である。


※『破邪顕正はじゃけんしょう』。

御玉みたまの聖杖。

不正な教えや邪悪なものを打ち破り、正しい道、すなわち正義を明らかにする杖。

聖なる光を放ち、悪魔の闇を一瞬で払う。


獄炎魔槍ごくえんまそう『煉獄の咆哮れんごくのほうこう

ほむらの槍。

ソドムとゴムラの怨念の炎を纏っている。


※最後の審判

『始まりと終わりの地』アンヌプリにて引き起こせるグレート・リセット


※イオマンテの秘儀

守人の力によって作られる結界。


※なよ竹の巫女

御玉みたま


※蒼き狼の剣士

進次郎




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