復活の堕天使
あらすじ
進次郎に胸を貫かれ、竹生島に這いつくばっていた焔は、不気味な呪文で世界を『皆既日食』の闇へと陥れます。太陽の死とともに琵琶湖の底から無数の霊力と怨念を吸い上げた焔は、背中から巨大な黒い翼を生やし、獄炎魔槍『煉獄の咆哮』を再構築して完全なる「魔神」へと変貌を遂げた。
【琵琶湖・竹生島の上空(昼・皆既日食)】
大和の地、琵琶湖。
進次郎に胸を貫かれた焔が、
湖に浮かぶ竹生島の崩れた社のただ中に、
おぞましい姿で這いつくばっている。
その胸の傷口からは、ルシファーの黒い血が滴り、周囲の木々を瞬時に枯らせていく。
焔「おのれ……宿命の剣士め……。だが、我が肉体、この程度で滅びはせぬ……!」
焔が天を仰ぎ、不気味な呪文を唱え始める。
すると、昼間であるはずの空が、みるみるうちに漆黒の闇へと包まれていく。
太陽の前に月が重なり、完全な『皆既日食』が完成する。
太陽の周囲に、血のように赤いコロナが揺らめいている。
焔「満ちよ……! 古来よりこの地に眠る、すべての怨念と霊力よ! 太陽の死とともに、我が糧となれ!」
ドォォォォン!! という地鳴りとともに、琵琶湖の湖面が激しく波打つ。
湖の底から、青黒い無数の霊力の光柱が立ち上り、
一斉に高台の焔へと収束していく。
琵琶湖の全霊力と、
皆既日食の宇宙的な負のエネルギーが、焔の肉体に注ぎ込まれる。
焔「あああ……おおおおおおおおっ!!」
焔の体が宙に浮き上がる。
進次郎に付けられた胸の傷が、どす黒いエネルギーによって急速に再生していく。
それだけではない。
朱音の肉体を包むように、
ルシファーの本体である巨大な「黒い翼」が背中から何枚も生え変わり、
その手には獄炎魔槍『煉獄の咆哮』が、何倍もの大きさを伴って再構築される。
その瞳は、もはや人間のそれではなく、
星を噛み砕くかのような邪悪な輝きを放っている。
さらに強力に、完全なる「魔神」として復活を遂げた焔。
ゆっくりと宙から湖面へと降り立つ。
彼女が足を一歩踏み出すたびに、琵琶湖の水面が凍りつき、
同時に黒い炎が燃え上がる。
焔「待っていろ、なよ竹の巫女……。そして青き狼の剣士。アンヌプリごと、貴様らの未来を永遠の闇に変えてやる」
焔が魔槍を北の空へと向けると、漆黒の衝撃波が走り、
雲を切り裂いて蝦夷の地へと向かっていった。
この作品は「私にキスできますか?」の作中作品です。
付録ですので、とても緩く放置おねがいします。
今後、記載する表現に関して、常識に基づいて気をつけて参りますが、
もしもを考慮して15歳未満閲覧非推奨を設定させて頂きます。
こちらに何か落ち度がございましたら、お知らせ願います。
※御玉
なよ竹の巫女。
山賀の娘・朱音が
孟竹林の「光る酒」を飲んで授かった神秘的な少女。
生まれた時から『龍神の翡翠』を握っていた。
神々しい美しさを持つ。
※進次郎
蒼き狼の剣士
腕に青い狼の痣を持って生まれた最強の忍び。
御玉と深く愛し合い、彼女から託された神剣を手に戦う。
※焔
堕天使ルシファーの変異体
歴史上の悪女(趙姫、西太后など)に乗り移り、世界支配を目論んできた巨悪。
永遠の命を得るため、翡翠と「かぐやの血(御玉の血)」を狙う。
※三蔵
山賀の生き残り。御玉の最期を看取り、彼女の遺志を継ぐ忠実な仲間。
※大和
『日いずる国』の 『約束の地』であり、『その時を待つ場所』。大いなる平和を甘受する土地の意。
※山賀、伊賀、甲賀
四散したイスラエル10支族の末裔。山賀は神官兵団に近い。伊賀、甲賀は守護騎士団に近い。主に忍びである。聖櫃とその中の秘宝「十戒の石板」を守る。
※守人
四散したイスラエル10支族の末裔。蝦夷を目指し、『始まりと終わりの地』であるアンヌプリにて、『 守人』となった。武装した山伏のようなイメージ。
※龍神の翡翠
善悪の根源にて真実の結晶体。『最後の審判』であるグレート・リセットを引き起こす事が可能な唯一無二の宝石。
※『空斬刺鏡』
神剣。神託を得て御玉が打った剣。
『無』をも切り裂く『絶空』を起こす。
他の忍びは刀だが、これは直剣である。
※『破邪顕正』。
御玉の聖杖。
不正な教えや邪悪なものを打ち破り、正しい道、すなわち正義を明らかにする杖。
聖なる光を放ち、悪魔の闇を一瞬で払う。
※獄炎魔槍『煉獄の咆哮』
焔の槍。
ソドムとゴムラの怨念の炎を纏っている。
※最後の審判
『始まりと終わりの地』アンヌプリにて引き起こせるグレート・リセット
※イオマンテの秘儀
守人の力によって作られる結界。
※なよ竹の巫女
御玉
※蒼き狼の剣士
進次郎




