焔(ほむら)の襲撃
山賀・伊賀・甲賀の忍びが総力戦を展開し壮絶な防衛戦となった。
母親が憑依されたのを知った御玉は苦戦する。
赤黒く染まった月の下。
朱音の肉体を乗っ取った焔が、里を見下ろす高台に立つ。
焔(朱音)が不気味に印を結び、大地を強く踏み締める。
焔(朱音)「目覚めよ、我が忠実なる下僕ども! この大和を血で染め上げよ!」
轟音と共に、里を囲む墓地や土の下から、無数の手が突き出る。
現れたのは、肉体が朽ち果て、鎧兜を纏ったおぞましい「ゾンビ武士」の大群。
彼らは濁った咆哮を上げ、一斉に里へと進軍を始める。
里の各所から、警告の法螺貝の音が響き渡る。
進次郎と御玉が駆けつけると、そこにはすでに各里の精鋭たちが集結している。
山賀の隠密。伊賀の鎖鎌使い。甲賀の爆薬使い。
普段は交わらない三つの忍びの里が、この未曾有の危機に命を賭して共闘しようとしている。
山賀の長老「聖櫃と契約の石板は何としても守り抜け! あれらが破壊されれば、世界は終わる!」
だがその時、大門を突き破ってゾンビ武士の第一波がなだれ込んでくる。
進次郎「来るぞ! 迎え撃てっ!!」進次郎が声を上げ、真っ先に飛び出す。
最強の忍びである進次郎の刀が閃き、迫り来るゾンビ武士の首を次々と刎ね飛ばす。
しかし、倒されたゾンビ武士は、焔の妖術によって再び肉体を繋ぎ合わせ、立ち上がってくる。
伊賀の忍び「チッ、斬っても死にやがらねえ!」
甲賀の忍び「なら、これでも喰らいな!」
甲賀の忍びたちが、大量の「焙烙玉(爆薬)」をゾンビの群れに投げ込む。
凄まじい爆発が起こり、ゾンビ武士たちが肉片となって吹き飛ぶ。
伊賀の忍びたちが鎖鎌で残った四肢を絡め取り、動きを封じていく。
まさに一進一退の総力戦。その激闘の渦中、
御玉は胸の『龍神の翡翠』を握り締め、
高台の上の「母親(焔)」の姿を捉える。
御玉「……お母様……!? いいえ、あれは母ではない……!」
高台の上で、焔(朱音)は冷酷に笑いながら、
さらに多くのゾンビ武士を大地から召喚し続ける。
その目は、完全に御玉が持つ翡翠、そして狙うべき「聖櫃」へと向けられていた。
この作品は「私にキスできますか?」の作中作品です。
付録ですので、とても緩く放置おねがいします。
今後、記載する表現に関して、常識に基づいて気をつけて参りますが、
もしもを考慮して15歳未満閲覧非推奨を設定させて頂きます。
こちらに何か落ち度がございましたら、お知らせ願います。
※御玉
なよ竹の巫女。
山賀の娘・朱音が
孟竹林の「光る酒」を飲んで授かった神秘的な少女。
生まれた時から『龍神の翡翠』を握っていた。
神々しい美しさを持つ。
※進次郎
蒼き狼の剣士
腕に青い狼の痣を持って生まれた最強の忍び。
御玉と深く愛し合い、彼女から託された神剣を手に戦う。
※焔
堕天使ルシファーの変異体
歴史上の悪女(趙姫、西太后など)に乗り移り、世界支配を目論んできた巨悪。
永遠の命を得るため、翡翠と「かぐやの血(御玉の血)」を狙う。
※三蔵
山賀の生き残り。御玉の最期を看取り、彼女の遺志を継ぐ忠実な仲間。
※大和
『日いずる国』の 『約束の地』であり、『その時を待つ場所』。大いなる平和を甘受する土地の意。
※山賀、伊賀、甲賀
四散したイスラエル10支族の末裔。山賀は神官兵団に近い。伊賀、甲賀は守護騎士団に近い。主に忍びである。聖櫃とその中の秘宝「十戒の石板」を守る。
※守人
四散したイスラエル10支族の末裔。蝦夷を目指し、『始まりと終わりの地』であるアンヌプリにて、『 守人』となった。武装した山伏のようなイメージ。
※龍神の翡翠
善悪の根源にて真実の結晶体。『最後の審判』であるグレート・リセットを引き起こす事が可能な唯一無二の宝石。
※『空斬刺鏡』
神剣。神託を得て御玉が打った剣。
『無』をも切り裂く『絶空』を起こす。
他の忍びは刀だが、これは直剣である。
※『破邪顕正』。
御玉の聖杖。
不正な教えや邪悪なものを打ち破り、正しい道、すなわち正義を明らかにする杖。
聖なる光を放ち、悪魔の闇を一瞬で払う。
※獄炎魔槍『煉獄の咆哮』
焔の槍。
ソドムとゴムラの怨念の炎を纏っている。
※最後の審判
『始まりと終わりの地』アンヌプリにて引き起こせるグレート・リセット
※イオマンテの秘儀
守人の力によって作られる結界。
※なよ竹の巫女
御玉
※蒼き狼の剣士
進次郎




