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戦いの後と母との別れ

あらすじ

アンヌプリの山頂にて、進次郎の「青い狼の痣」から放たれる蒼烈な光と、御玉の「龍神の翡翠」が放つ真緑の輝きが一つに溶け合い、辺りを眩しく照らし出します 。激昂した宿敵・焔は獄炎魔槍「煉獄の咆哮」から暗黒の炎を放ちますが、迷いを捨てた進次郎は神剣「空斬刺鏡」でそれを一刀両断にして突撃します 。

【蝦夷・アンヌプリ山頂祭壇(夜・極闇の霧散)】

並び立つ進次郎しんじろう御玉みたま

進次郎の腕の『青い狼のあざ』から放たれる蒼烈な光と、

御玉の胸の『龍神の翡翠ひすい』が

放つ真緑まみどりの輝きが一つに溶け合い、

アンヌプリの山頂を眩しく照らし出す。

ほむら「おのれ……宿命の虫ケラどもがぁぁぁ!!」

焔が狂乱し、獄炎魔槍『煉獄の咆哮』から

全魔力を込めた暗黒の炎を解き放つ。

だが、迷いを捨てた二人の前には通じない。

進次郎「おおおおおっ!!」

進次郎が神剣『空斬刺鏡くうざんしきょう』を振るい、

迫り来る暗黒の炎を次々と一刀両断に切り裂き、

焔の懐へと突撃する。

その背後から、御玉が杖『破邪顕正はじゃけんしょう』を突き出す。

御玉「これで……終わりです! 『最後の審判』の光よ、すべての闇を滅ぼし給え!!」

神剣の刃と、杖から放たれた絶対的な聖なる光の奔流が、

焔の胸を真っ向から貫く。

焔「ぎゃああああああああっ!!!!」

世界を覆っていた『極闇』が、内側から爆散するように弾け飛ぶ。

ルシファーの巨大な黒い翼が光の粒子となって消え去り

、魔槍『煉獄の咆哮』も粉々に砕け散る。

数百年の間、歴史の影で世界を支配し続けてきた巨悪・焔が、

今ここに完全に抹消された。

雪原漆黒の雲が消え去り、

アンヌプリの夜空に再び美しい満天の星空が戻る。

静寂が訪れた雪の上に、一人の女性が横たわっている。

それは、魔神の呪縛から解き放たれ、

元の優しかった頃の姿に戻った御玉の母・朱音あかねだった。

胸の致命傷からは、黒い血ではなく、静かに赤い血が流れている。

御玉「……お母様……!」御玉は杖を投げ出し、

朱音の元へ駆け寄ってその体を抱き起こす。

朱音「……おが……たま……。大き、くなったね……。ごめんね……辛い、思いをさせて……」

朱音の瞳には、かつての冷酷さは微塵もない。

ただ娘を愛おしむ、母親の温かい涙が溢れていた。

朱音は震える手で御玉の頬に触れようとするが、

その力は急速に失われていく。

朱音「生きて……、進次郎さんと、大和の未来を……」

それが最期の言葉だった。

朱音の手が力なく雪の上に落ち、静かに目を閉じる。

御玉「いや……嫌です、お母様! 目を開けてください、お母様! お母様ーーーーーーっ!!」

アンヌプリの山頂に、御玉の悲痛な叫びが響き渡る。

御玉は朱音の遺体にすがりつき、

大粒の涙を流して泣き崩れる。

進次郎は神剣を鞘に収め、一歩後ろで静かに天を仰ぐ。

その目にも涙が浮かんでいた。

戦いには勝った。世界は救われた。

しかし、その代償はあまりにも大きかった。





この作品は「私にキスできますか?」の作中作品です。

付録ですので、とても緩く放置おねがいします。

今後、記載する表現に関して、常識に基づいて気をつけて参りますが、

もしもを考慮して15歳未満閲覧非推奨を設定させて頂きます。

こちらに何か落ち度がございましたら、お知らせ願います。


御玉みたま

なよ竹の巫女。

山賀サンガの娘・朱音あかね

孟竹林の「光る酒」を飲んで授かった神秘的な少女。

生まれた時から『龍神の翡翠』を握っていた。

神々しい美しさを持つ。


進次郎しんじろう

蒼き狼の剣士

腕に青い狼の痣を持って生まれた最強の忍び。

御玉と深く愛し合い、彼女から託された神剣を手に戦う。


ほむら

堕天使ルシファーの変異体

歴史上の悪女(趙姫、西太后など)に乗り移り、世界支配を目論んできた巨悪。

永遠の命を得るため、翡翠と「かぐやの血(御玉の血)」を狙う。


三蔵さんぞう

山賀の生き残り。御玉の最期を看取り、彼女の遺志を継ぐ忠実な仲間。


大和やまと

『日いずる国』の 『約束の地』であり、『その時を待つ場所』。大いなる平和を甘受する土地の意。


※山賀、伊賀、甲賀

四散したイスラエル10支族の末裔。山賀は神官兵団に近い。伊賀、甲賀は守護騎士団に近い。主に忍びである。聖櫃アークとその中の秘宝「十戒の石板」を守る。


※守人

四散したイスラエル10支族の末裔。蝦夷を目指し、『始まりと終わりの地』であるアンヌプリにて、『 守人』となった。武装した山伏のようなイメージ。


※龍神の翡翠

善悪の根源にて真実の結晶体。『最後の審判』であるグレート・リセットを引き起こす事が可能な唯一無二の宝石。


※『空斬刺鏡くうざんしきょう

神剣。神託を得て御玉みたまが打った剣。

『無』をも切り裂く『絶空ぜっくう』を起こす。

他の忍びは刀だが、これは直剣である。


※『破邪顕正はじゃけんしょう』。

御玉みたまの聖杖。

不正な教えや邪悪なものを打ち破り、正しい道、すなわち正義を明らかにする杖。

聖なる光を放ち、悪魔の闇を一瞬で払う。


獄炎魔槍ごくえんまそう『煉獄の咆哮れんごくのほうこう

ほむらの槍。

ソドムとゴムラの怨念の炎を纏っている。


※最後の審判

『始まりと終わりの地』アンヌプリにて引き起こせるグレート・リセット


※イオマンテの秘儀

守人の力によって作られる結界。


※なよ竹の巫女

御玉みたま


※蒼き狼の剣士

進次郎




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