二十四杯目
田井に連絡を入れたところ放課後に会えるということでそれまでに母さんと今後の話し合いをする。
「探索者をやりながらって考えるとやっぱり学校はオンラインの通信制が良いわよね?」
「俺もそう思う。
オンラインなら登校する日数も最低限で済むからその分時間ができるし…」
ダンジョンでラーメン代も稼がなければならないからできるだけ登校頻度は少なくしたい。
「そうよねぇ。
ただオンラインだけだと弥彦が勉強サボらないか心配なのよね。
私も仕事があるから付きっきりは無理だし…」
母さんは俺が勉強をサボらないかが心配なのか…。
まぁ親としては当然か。
卒業資格を得る為に学校を変えたのに勉強サボって卒業できませんでしたじゃ本末転倒だ。
「大丈夫だよ母さん!
俺は勉強サボらないしちゃんと母さんとの約束は守るから安心して!」
「……わかったわ。
じゃあ定期テストで赤点を取ったら次のテストまでダンジョンに入るのは禁止して勉強だけしてもらいます。
これも約束できる?」
「わかった。約束する」
「そう。
じゃあこれからオンラインの通信制学校を探しましょうか。
できるだけ弥彦に合いそうな学校にしないとね」
「そうだね。
通信制学校も色々ありそうだし調べないとだね」
こうして母さんと一緒に転入する学校を調べた。
ーーーーーーーーーーー
ある程度学校の目星がついたところで時計を見ると時間は15時を回っていた。
「ごめん母さんこれから田井と会う約束してるからちょっと出てくるね」
「そうだったの。
…今回の件を話すの?」
母さんが心配そうに聞いてくる。
「うん。田井にはちゃんと説明しておきたい」
「…そうね。
小さい頃からのお友達だものね」
「うん」
田井は俺が戦闘職を持っていることを知っていた数少ない友人だ。
俺に戦闘職としての力がない無能と言っていいほどのやつでもずっと仲良くしてくれていた。
「じゃあ行ってきます」
ーーーーーーー
待ち合わせ場所に行くと田井は既にいた。
「ごめん田井急に呼んだのに待たせた」
「いや…それより話ってなに?」
なんか田井の機嫌が悪そうだ…。
「あ、ああ話っていうのは今回の騒動のことなんだけど…」
俺は今回の騒動を全て話した職業が変わって特殊な能力を得たことも全部。
「…なんですぐに言ってくれなかったんだ?」
静かだが声に怒りの感情が乗って伝わってくる。
「俺は弥彦を親友だと思っている。
でも弥彦は俺に言わなかったってことは俺は弥彦に信用されてないってことだろ?」
「それは違う!
あの時は俺も自分の新しい職業のことに戸惑っていたんだ。
…確かに能力の検証に気を取られて田井に伝えるのを後回しにしてしまった。
それは本当にごめん。
でも田井を信用していないとかは絶対にない!
それだけは信じてほしい…」
「……そうか」
「わかった。弥彦を信じる。」
「でも次からはそんな重大なことを秘密にしないでくれよ。
頼りないかもしれないが何かあれば俺も力になるしこれからモンスターと戦うならモンスターオタクのオレがアドバイスとかできるかもしれない」
「田井…。
ありがとう!
これから学校も変わって探索者もするから会える機会は減るだろうけどこれからも親友であってくれ!」
「当たり前だよ!
何年友達やってると思ってるんだ!
学校変わっても会う機会が減っても変わらないよ!」
グゥ〜
田井とのわだかまりも解けホッとした俺は腹が鳴った。
「ハハハッこのタイミングでお腹鳴らすなよ」
「仕方ないだろ腹減ったんだから」
「じゃあラーメン食べに行くか?」
「ごめん俺金持ってきてない…」
「じゃあ弥彦の新たな門出に今日は奢ってやるよ」
「マジ?
さすが親友!」
「お手軽な辛楽円だけどな」
「全然ありがたいです。
あ、母さんに夕飯外で食べるって連絡しないと」
「じゃあ行くかー」
「おー」
こうして田井と二人ラーメンを食べに行った。
変わっていくことばかりあった。
でも……変わらないこともちゃんとあった。
ちなみに辛楽円では田井に醤油ラーメン以外の選択肢は認められなかった。
醤油ラーメンのコスパは最高です。
[嶺崎 弥彦]
職業:魔拳士
STR 117→127 AGI 119
VIT 110 DEX 20
LUK 110 MND 222
火魔力 67→77 風魔力 77
土魔力 70 水魔力 0
光魔力 10 闇魔力 2
称号:三食ラーメン(笑)




