酔った勢いでの異世界生活65レムの実のクレープ
壁lー゜)ヒッソリ シンシア名物レムの実クレープ・・・。
その後、市場を少し眺めていたら行列が目に入った「えっと、なんか列が出来てるね」と、俺が言うと「何の列かな?女性が多いみたいだけど」と、ミカが言い「とりあえず並んでみる?」と、ユウコが続いた「ん~、何の列かもわからずに並ぶのはちょっとね。結構な列だし。とりあえず前に並んでる女性に聞いてみるよ」と、俺は列の最後尾に並んでいる女性に声をかけた。
「すみません。これって何の列ですか?」「え?この列は、数量限定のレムの実を使ったクレープって言うスイーツの列ですよ。シンシアの街の名物って言ってもいいかな?ユウナさんとリリカさんって2人が作ってるんだけど、1人1つまでで、作るのに時間かかって待たされちゃうんだけど、大人気でいつも売り切れちゃうんですよ。今日は少し出遅れちゃったんだけど買えるかな~?」そう言ってその女性は俺に説明してくれた。
「よし並ぼう。クレープ食べたい」と、ユウコが目を輝かせていて「私も食べてみたいな」と、ミカも言ったので、俺達も長蛇の列の最後尾に並ぶ事にした。俺達が最後尾に並んですぐに、凄い勢いで俺達の後ろに走ってきた15歳くらいの女の子が、俺の目の前で転んだ「えっと、大丈夫?」そう言って俺はその女の子に手を貸してあげると、息を切らせながら「す、すみません。あ、ありがとうございます」と、礼を言って立ち上がった。そんなに食べたくなるクレープって凄いな。と、俺もレムの実と言う物に興味を持ってしまった。
「えっと、レムの実のクレープって、そんなに美味しいの?」と、思わず後ろに並んだ女の子に聞いてみると「はい、凄く美味しいらしいんです。私もまだ食べた事が無いんですけど、絶妙な甘さと風味で癖になる味らしいんですよ。先週並んだら、私の目の前で売り切れて、リベンジなんです。今日もギリギリっぽいけど買えるかなぁ」そうして、結構な時間並んでいたら、前の方から「後30個です~」と、大きな声が聞こえた。俺がお客さんを数えてみると、俺の後ろの女の子でちょうど売り切れだった。女の子の後ろに並んでいた女性が「うわ~、売り切れか~」と、がっくり肩を落として列から離れていった。
「よかったです~。今日は買えます!凄く楽しみ!」と、後ろの女の子が満面の笑みを浮かべていた「俺達も買えるみたいだね。結構ギリギリだったね」「こんだけ並んで買えなかったら凹むわ」と、ユウコが呟いていた。実際、結構な時間が過ぎている。時計を持ってないから感覚なのだが、2時間くらいだろうか?そして、俺達の2つ前の男性客の番で事件が起こった。長時間待たされたことに怒ったのか「おい!いつまで待たせるんだ!」と大声でその男が叫んだのだが、その声に驚いた女性店員さんが手を滑らせて、クレープの材料を地面に落としてしまったのだ。
「リリカ!怪我してない?」すぐさまそう叫んだ女性店員さんがユウナさんだろう。クレープの素材を地面にぶちまけてしまったリリカさんは顔面蒼白だった「怪我はしてないけど、その・・・クレープが」そう言ってリリカさんは座り込んでしまった「おい、早くしろって言ってるんだ!」その声にビクッとしたリリカさんは泣き出してしまった。そして、ユウナさんが一人で作り終えたクレープを持って「これだけ待たせて不味かったら許さんからな!」と捨て台詞をはいてその男性客は去って行った。残されたのは俺の前に並んでいた女性と俺達3人と後ろに並んでいた女の子だ。
「何あいつ、最悪!」と怒っているのは前に並んでいた女性だ。「私のクレープ無いの?」と、がっくり肩を落としたのが後ろの女の子だ。涙まで浮かべてる「リリカさんでいいのかな?俺の分は後ろの女の子にあげれば数は足りるから平気だよ。君も泣かないで、ちゃんとあるから」と、後ろの女の子の頭を撫でた。すると、ユウナさんが驚きの表情で「あの、ありがとうございます!」と俺に頭を下げた「せっかくの美味しいクレープを、怒ったり悲しんだりしながら、作ったり食べたりしたら台無しだよ。はい、みんな仲良く笑顔でね」
俺がそう言うと「やっぱりダイスケってカッコいい」と、ミカが潤んだ瞳で見つめながら呟き「うん、これはかなりヤバいね。天然ジゴロとか言うレベルじゃないわ」と、ユウコまで呟いていた。




