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仕えるもの語  作者: マッド
中章 第一節 明けない夜はない
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第八十五話 聞こえるノイズ

「まずは、……キュウク・スチラー殿にミスト殿、君は魔王クーガ・ブラシエルを名乗る者について知っているかな?」


「どこでそのことw……!?」


「!?」


 ベル様から飛び出した第一声に僕は驚きを隠せなかった。

 そして、それは隣のミストもだった。

 あの黒クーを皮切りに僕たちが知っている中で少なくとも三人いる魔王のクー。

 混乱を避けるためにこのことはクーやセロナ、カリ、そしてミストに僕を含めた五人の中でしか共有していない。


 ……まぁ、デザイアやカレンがなにかしら勘づいてミストを脅す、もしくは普通にミストが口走って……


「なんですかキュウク様? ……言っときますけどデザ兄やセン姉たちにはいってないですからね」


「そこは信頼してる」


 最低限、俺が言うなと言ったことは守るしな。


「知っているのか。あぁすまない、これは確認だ。気を楽にしてくれ」


「は、はい」


 先程に比べて落ち着いた声色のベル様。敵意や殺意は感じない、それでも背筋が凍るような雰囲気が漂っている。


「でだ、丁度一週間前その魔王クーガが私の目の前に現れこういった『一週間後、君の船長がこの町を訪れる』とな。そのこともあったから私はミスト殿、君を見た時私は奇跡だと思った。別人だとしても少しでも長い間話していたい、そう思った。先程までの無礼申し訳なかった」


 ベル様は頭を下げた。


「あ、頭をあげてください。らしくないですよ!?」


 隣のガラがすぐに駆け寄った。ベル様は頭をあげきりっとした目つきで僕とミストの方を見ていた。


「あ、あのー一つ聞いても?」


「なんだ? 私が答えられる範囲ならなんでも答える」


 恐る恐るミストは手を空に伸ばした。飴玉を舐めきったのかガリっと噛んだ音が聞こえるのはもうこのさいそこらに置いておくとしてもその声は若干たどたどしかった。


「あなたが言ってるミスト・ルルセルってどんな人だったんですか? と、いうか霧鯱海賊団って……?」


 それは僕も聞きたいことだ。霧鯱(キシャチ)海賊団、以前黒クーから貰った?記憶の最初に出てきた少女が発していた言葉。

 天地がひっくり返ったとしてもなにかしらの関係があるはずだ。


「霧鯱海賊団は700年前にここら辺の地域を拠点とした海賊団でミスト・ルルセルはその霧鯱海賊団の船長、そして大事な私の恩人で親友だ。……もうどちらもいないがな」


「っ」


 哀愁がその声色、表情から僅かだけ漏れ出ている。その目は目をミストに向けられており恐らくミスト・ルルセルという人と重ねている、気がする。


「で、おこがましいとは思ってるが協力して欲しいことがある」


「な、なんですか……?」


 その表情や声色は煙のように消え去さった。

 それはさておき協力してほしい事か……できる範囲なら協力したいが一体……?


「まさか…!? ちょっ待ってくださいベル様! こいつらは強いですがあれは……!!」


 ガラが慌てふためている。

 なんだ? そんなに危険なことなのか

 ごくりと唾を飲みながら覚悟の用意をする。


「一週間後、この街で祭りが開かれる。その祭りの当日にネルト教団をつぶす。それに協力してほしい。頼む」


「! ネルト教団を潰す!?」


 思いもよらない、いや考えれば可能性の一つには上がっていただろうが言われるとは思えなかった。


「そして、その前日、これは先程も出てきた魔王クーガに言われたことなんだが『霧が出る日、キュウク・スチラーとその眷属の一人を連れて海に出ろ』と、な」


「は?」


「はい?」


 本当に思いもよらなかったことに圧倒される。


「ベル様、もしかして俺も……?」


「あぁ何が起こるか分からないがお前にもついてきて欲しい。二人の答えはどうかな? 無理なら無理でいい。私と数名を連れて行く」


 死んでもいい、そんな覚悟が決まっているのがひしひしと伝わる。

 協力は、するべきだ。けど……もしそれで命を落としたら……


『ダメだ。彼女だけで行かせるな』


 !? 頭の中に強いドスが効いている低いノイズが響く。

 なんだ? 頭が痛い……


『ダメだ。行かせるな』


 だからなんだよこのノイズ。うるさい…な!


『行かせるな、彼女についていけ』


「キュウク様、キュウク様! 大丈夫ですか!?」


「え? ……あぁ大丈夫だ」


 ミストの声と我に戻る。


「急に頭抱えてましたけどどうかしましたか?」


「いや、なんでもない」


 とはいうがなんだったんださっきのノイズは?

 もう聞こえない。


 とりあえずついていけばいいんだよな。ついて行かなければ後悔することになるんだろう。


「どうかなキュウク・スチラー殿」


「行きます! 行かせてください!」


「!」


 ベル様が驚いた様子をほんの少しだけ見せた。そして口角を上げ微笑んでいた。


「助かる。ではよろしく頼む」


「はい。よろしくお願いします」


 ベル様から差し出された手を僕は快く握った。

本当に書く気があんまり沸かない……ま、言い訳なんですけど

しかし、今年は受験かぁ、嫌だなぁ、はぁ

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