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俺と彼女らの戦闘記  作者: 松ちゃん
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5章79話 未来の武器

 3月24日。

 五十六から連絡が入り、内容を確認したところ、どうやら陸軍の特殊師団の募集定員が満杯になったという。

 彰は1個1万2000人、合計2万4000人を募集した。無論、落第者も出る可能性があるので、1個6000人最低でもほしいところだ。


「さて、訓示でも述べて来ようかな……」


 彰は陸軍の訓練場へとでかけた。




 某訓練場。

 2万4000人という人数は圧巻であり、どこを見ても人、人、人で溢れかえっている。

 しかし流石軍隊。小学校の遠足とは違い皆黙って直立不動の姿勢をとっている。


 前の台に彰が立つ。


「特殊師団師団長の大山彰だ! 今回から貴様らは大日本帝国陸軍の兵士ではない。私が指揮する独立特殊師団の所属となるのだ! この部隊はそこらへんの弱っちい師団共とは違い、特殊な戦闘法、技術力が求められる!」


 彰はスピーカーを使い説明する。


「訓練期間は52週間。約1年1ヶ月だ。最初の4週間で座学と希望所属部隊選考、16週間の基礎体力訓練、10週間の潜水訓練、14週間の陸上戦闘訓練、4週間の空挺降下訓練、6週間の寒冷地戦闘訓練、最後の2週間で熱帯地戦闘訓練を行う。」


 流石に訓練内容に驚いたのかざわめきが少し聞こえてくる。


「なお、私は年下だがそれに反感を抱く者はいらん。邪魔だ。特殊師団はこれまでの腐った帝国陸軍とは違う特別の部隊であり、かつて誇りであった近衛師団よりも上級の戦力を必要とする。そして、この場には下士官や士官もいるだろう。そんなものは通用しない。階級どうのこうので文句を言うなら今すぐ帰れ。貴様らは志願兵だから強制はしない。好きな時、耐えられなくなったら腰抜けは帰ると良い。」


 場の空気がピリピリする。


 やだなぁ、この空気。


「私の他の教官達は貴様らの味方ではない。忠実かつ絶対的な戦力になるようにしごき倒してやる。なお、そこらの陸軍とは違い体罰は一切許していない。同僚同士のいじめも発覚した場合即落第だ。」


 今回の訓練過程はNavySEALsと海兵隊の訓練を手本にしたものだ。


 海兵隊では訓練について実際に精神面の専門家の分析を元に訓練を行っている。体罰を行う事は曰く、「体罰は軍人としての攻撃的人格は形成できるが、兵の強化にならないどころか自尊心を喪失させ一時的に従順になるだけで反抗的な人格を形成する。」


 という結果が出ている。

 彰の狙いとして、海兵隊と同じような戦闘力を求めるため同じように体罰を禁止した。


 帝国陸軍では体罰は海軍も同じように日常茶飯事で、特に陸軍がひどい。馬を洗い忘れたら排泄物を浴びせられその後徹底的に殴り飛ばされたり、小銃の整備を怠れば小銃に謝罪させ、誠意が足りないと言っては殴り、兵が許してもらったと言えば小銃が喋るわけがないと言ってまた殴るのだ。

 ある部隊の兵士は小銃を敵地に置いてきてしまい、部隊ごと取りに行かせ全滅した話もある。

 小銃は天皇の物という教育があり、それが大きく影響しているのだ。


「訓練は4月から執り行う。それまでに各部隊へ除隊届けと荷物の整理を行え。以上、解散!」


 彰はそれだけ言うとその場を立ち去る。


 彰はこれから完成した銃を見に行く。


 実は彰は特殊師団編成にあたって現代兵器を製造することにしたのだ。この時代の主力小銃はその名を轟かせる三八式歩兵銃。ボルトアクションの小銃では制圧力も戦闘力も低い。

 けれどもスマホの画像フォルダに残っていた2つの銃の設計図を提供し製造させたのだ。


 今回製造を決めたのはAK47。この銃は小さな大量破壊兵器と呼ばれるほど世界中に浸透したアサルトライフルで、7.62ミリ弾を使用。毎分600発の発射速度とどんな地域でも故障しない機構から選んだ。


 AK47の構造はとてもシンプル故に故障が少ない。たとえ砂が入り込もうが泥水に半年浸かろうが雪が入り込もうが若干の動作不良はあるものの問題なく撃てる。

 しかも整備が簡単なので異常があっても援護さえあれば戦場で直す事も可能であろう。


 それともうひとつ。分隊支援火器としてPKPペチェネグも製造した。どちらも設計図があったので製造は容易だった。

 AK47もPKPペチェネグもソ連のミハイル・カラシニコフが設計したもので、弾丸は同じ7.62ミリ弾を使用する。


 ボックスマガジン形式で200発入りを採用。この時期の米軍が使用しているM2重機関銃は100発入りのボックスを使用しているため、射撃継続力は飛躍的に上がる。重量は200発入りで10キロと、同時期に製造された軽機関銃の中では非常に軽い。

 AK47は三八式小銃と比べたら4.4キロと重いが、削る部分は削っているため3.7キロと実際のAK47よりも軽くなっている。これに30発入りマガジンを取り付けたらちょうど4キロ。日本人にも扱えるようになる。


 ペチェネグは日本陸軍が採用している九九式軽機関銃(11.4キロ)より軽いため扱いやすさが倍増するだろう。ボックスマガジンをつけてその重量だ。100発入りボックスマガジンも製造したため、重量はもっと軽くできる。2人いれば十分戦力となる。


 この2種類を持ってジャングルを駆け巡ればまるでゲリラのようになりそうだけど仕方ないよね。


 AK47は弾薬切れを知らせる機構がないので独自に改造して右側面についているレバーが止まるようにした。

 ボルトを開閉、後退させるボルトキャリアはガスピストンと一体化したデザインのため命中精度が悪い。そのため実際のものよりも銃身を長くしてカバーしている。


 さらにサイトも本来はタンジェントサイト(ボルトアクション形式に多いサイト)だが、微調整のしにくさなどの理由から不自然にならないようにゴーストリングサイトに変えた。

 これはピープサイト(M16などに使用されるサイト)のリアサイト(手前の凹型のサイト)を大きくしたもので、主にCQBなど精度よりも素早さを意識した形式だ。

 これで近・中距離射撃に適した戦闘が行えるようになる。


 ペチェネグには特に変更を加えなかった。確かに給弾システムに少し問題はあるがそんなに大した問題でもないためそのまま製造した。


 これらを使いこなせる者は何人いるのか、彰は楽しみだった。


      ――――――――――――――――


 これは……


「どうでしょうか? 少将殿の要望通り製造してみたのですが。」


 目の前に完成したAK47の試作品が6丁並ぶ。


「私としてはこれが一番の出来だと思うのですが……」


 そういって左から3番目のAK47を手に取り渡してくる。


「軽い……」


 ストックは木製。サイズは本来のものよりも一回り小さく、重量を測るとなんと3.2キロしかなかった。

 試射場で弾丸を装填。レバーを引いて射撃する。反動は銃身が長いので三八式よりも大きいが十分に扱える。

 次はフルオートで射撃する。反動は小さめなので楽に弾丸をばらまける。

 しかも、弾切れになった時ちゃんとレバーが後ろに引いてある状態で止まったのでわかりやすかった。


 次はペチェネグを撃つ。100発入りボックスマガジンを装着して蓋を閉じる。そしてそのまま射撃をする。軽やかというのだろうか。乾きながらも軽い感じの音を鳴らしながら弾丸が的へと吸い込まれてゆく。

 開発に関わった職員もその威力と性能に驚き、自分たちが作ったものとは思えないという顔をしている。


 まぁ、ソ連製だからね……


「十分だ。ペチェネグはこのまま生産を。AKはあなたが自信を持っているこれを採用。四七式自動小銃と呼称しよう。」


 新しい装備として登録名は四七式自動小銃だが、部隊ではAK47で統一させる。ややこしいし、何より名前が長いのでいざという時に伝わりにくくなる。


「ありがとう。あなた方のおかげで私の部隊は大きな活躍が期待出来そうです。」


「それなら良かった。では大量生産を行います。」


「よろしくお願いします。」


 彰は試作のAKとPKPを持って南雲家へと帰った。


Fin

こんにちは!暑い夏ですが皆さん如何お過ごしでしょうか?


今回はなんだかこじつけのような内容になってしまいました。文章力も低下してしまったみたいです……。


かなり早く書けたから満足と言う感覚が私を支配したのが悪いのでしょうか……今後は気をつけなければなりません。


それではまた次話で!

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