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俺と彼女らの戦闘記  作者: 松ちゃん
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2章24話 リーVS山本(前)

 リー中将は武者震いを覚えていた。ジャップの戦艦と殴り合いをすることができるのだ。できればドイツのビスマルクとやりあってみたかったが、相手は情報によればあのビッグ7のナガト級がいるという。

 相手に不足はなかった。ナガト級を叩き潰せれば我々の戦艦が強い事が証明される。そのチャンスがきたのだ。


 一方の第1戦隊は扶桑らのスピードに合わせるために16ノット(およそ28キロ)に減速してガダルカナル島に向かっていた。相手は艦首が切断されていて艦首方向に随分と傾いていたという。

 扶桑は敵の主砲弾を2発、山城は3発被弾したという。それでも被害は最小限に食い止められたという。飛行場砲撃に大した影響は無い。

 このまま珊瑚海を抜けてサンクリストーバル島とガダルカナル島の間を抜けて左に進路を切り替え砲撃進路につく。扶桑らは20ノット(36キロ)で急行しているらしく、合同での砲撃はできなさそうだが砲撃の後にまた砲撃を受けるのは敵にとって精神的にも披露させる。

 充分効果はあるのだ。あと3時間で両島の間に差し掛かる。そこからが勝負だ。


    ―――――――――――――――


「偵察機からの報告です。敵は戦艦3隻、他巡洋艦2隻、駆逐艦多数とのことです。戦艦3隻のうち1隻は超大型とのことです。」

「超大型???」


 リー中将は喜びよりも疑問を強く持った。日本軍はナガトクラスの戦艦しか持ってないはず……。


「その超大型というのが非常に気になる。接触を続けるように伝えろ。」

「了解しました。」


 リー中将でもこの事には不安を覚えた。

(超大型というのはどういう事だろうか。こっちは16インチ砲が合計で27門もあるが、正確な兵力がつかめないと不安だな……。)

 リー中将は偵察機からの報告を待った。



「艦載機に発見されました!!」

「艦載機!?」


 彰が叫んだ。空母はサラトガはいないと断定でき、2隻の空母は今日の戦闘で撃沈したとの報告を受けた。


「機種は?」


 山本が聞くと、水上機との答えがかえってきた。


「水上機……この辺に水上機基地は無いはず。あったとしても空襲で破壊されているはずだ。」

「未確認艦隊が出現したということかな?」


 山本は考える彰にヒントとなる言葉をかけた。


「艦隊……水上機……そういうことか!!」

「何かわかったの?」

「今動ける海軍艦艇は戦艦だ!!!」


 艦橋かざわつき始めた。


「さっき撃沈した戦艦の搭載機じゃないの?」

「あの戦艦のだったらとうにガダルカナル島かそれ以外の場所に退避するはずだ!撃沈された戦艦以外にもいる可能性がないわけではない!!飛行場砲撃どころじゃないぞ!」


 艦橋は沈黙に包まれた。もし戦艦がいるとしたら戦艦同士の殴り合いがたちまち始まることとなる。 飛行場砲撃どころでなくなるのは明白だった。


「長門に偵察機を出すように伝えてくれ。大和も2機だす。その水上機が飛来した方向は?」

「マライタ島東です。」


 部下が答えた。


「その方向に3機出そう。念の為ガダルカナル島砲撃は一時中止、敵戦艦の捜索を開始する。各艦速力を24ノット(約43キロ)に増速、各主砲塔に一式弾装填。対艦戦闘に備えよ。」


 艦橋は騒然となった。大和がその威力を発揮する機会が訪れようとしていたからだ。


    ―――――――――――――――― 


 リー中将は25ノット(約45キロ)の速力でサンクリストーバル島とガダルカナル島の間に差し掛かろうとしていた。あと2時間程度で射程範囲に入る。

 40.6センチ砲は射程約3万7000メートルを誇る。ギリギリではあるが先制攻撃ができる可能性があるのだ。もっとも、長門の41センチ砲は3万9000メートルから射撃が出来るのだが。

 

 しかし、大和の46センチ砲は違う。大和の主砲は最大4万2000メートルの射程を誇り、米戦艦の射程外からの先制攻撃を得意とした。

 リー中将はAP弾を装填した。AP弾とはArmorpiercing-Shotshellの事で、徹甲弾の事である。

 その名の通り装甲を貫くための砲弾で、先はとても鋭くしてある。もうひとつにHE弾というのがあり、High Explosiveで榴弾の事だ。これは内部に火薬が詰められており、その炸裂による破壊効果を狙うものだ。

 戦艦相手では装甲は貫くのは困難であり、艦上構造物の破壊には効果的だ。砲弾はこの2種類に分類できる。

 既に戦闘態勢に入っているリー中将の戦艦部隊は、日本軍偵察機に発見された。この時リー中将は、


「ミートボールなんて放っておけ。」


と気にしなかったが、これが既に日本軍の攻撃であることを知らなかったのだ。



「偵察機からの報告です。敵は戦艦3、巡洋艦及び駆逐艦多数とのことです。更に射撃データまで送ってきました。」

「なんて気の効く偵察機なんだ。我々は先制攻撃の権利を得たぞ。直ぐにそれを観測員に伝えろ!」


 主砲射撃は観測からの砲撃が当たり前だ。まず詳細な観測データを確認し、細かい修正を加えながらそのデータを主砲に伝える。主砲はそのデータの通りに旋回及び仰俯角を調整する。そして射撃するのだ。

 旋回と仰角調整はすでに終えた。あとは指示だけだ。


「ここに、戦艦同士の戦いが始まる。大和の名に恥じない戦闘をしよう。」


 彰も他の乗員にならい、両耳を塞いだ。


「第一斉射、ってぇーー!!!」


 試験の時にモルモット全てと圧力計を破壊した46センチ3連装主砲。それがこの世のものとは思えないほどの砲撃音と共に一式弾(徹甲弾)を米戦艦に向けて送り出した。ここに、戦艦同士の初の砲撃戦が始まる。


前、Fin

最後まで読んでいただきありがとうございます。松ちゃんです。


ラインのグループで最新話を執筆中、荒らしに破壊されるかもという噂が流れたので10分かけて最新話までコピーをとるという事件がありました。


おのれ荒らしめ(╬⊙д⊙)

まぁ無事だったので良かったのですがねwww


誤字が無いように努めてますが、万が一あった場合は遠慮無く「間違えてるよアホ」と罵ってください。Mではありません。

感想もおまちしてます!


次回は17日夜9時頃更新です!お楽しみに!

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