表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺と彼女らの戦闘記  作者: 松ちゃん
PR
18/96

2章18話 小競り合いの中

南の飛行場は破棄されていたようで、なんの抵抗も無く占拠できた。

13日。この日は捕虜にした日本兵から


「我々には投降する用意がある。」


と言われ、フランク中佐の偵察隊24名がその場所に向かった。

それにしてもこの島は恐ろしい。昼間なのに夕方のように薄暗く、10メートル進むのに20分もかかってしまう。

湿度も恐ろしく高く、体には蚊やヒルがたかる。ヒルは皮膚につくと血を吸い、無理やり剥がすと吸口が切れて血が止まらなくなる。その匂いに別の虫がたかる。この繰り返しだ。

しばらく進むと突然日本兵による攻撃にあった。機関銃がミシンのようにあたりを縫い、狙撃兵によって仲間が1人、また1人と撃ち倒されていく。

こちらはトンプソン短機関銃、M1ガーランドやM1ライフルを持っているが相手はこちらの十倍は軽くいるだろう。

相手の歩兵銃がボルトアクションの三八式歩兵銃だとしても機関銃があってはガスオートマチックの銃でも歯が立たない。

やがてフランク中佐の偵察隊は散り散りになり、伝令2名、川に飛び込んだ1名の3名のみが生還した。フランク中佐は帰らなかった。

白旗を囮に攻撃を加える行為に激怒した海兵隊員は捕虜にせずその場で撃ち殺してやると固く誓った。


日本軍のこういった行為を危険視したヴァンデクリフトは19日に第5海兵連隊3個中隊を投入して排除しようとした。

B中隊はマタニカウ川を海岸沿いに西進し、マタニカウ村への援護射撃のもとL中隊を突撃させた。

日本軍は激しく抵抗し、機関銃、歩兵銃、狙撃銃を駆使して猛烈に撃ちまくった。

もちろん海兵隊員も負けず、キャリバー50を銃手は狂ったように撃ちまくり、迫り来る日本兵を次々となぎ倒していった。

やがて弾薬がなくなったのか、日本刀や拳銃。銃剣に手榴弾で肉迫攻撃を仕掛けてきた。


バーサーカーのような形相で海兵隊員を斬り殺し、すかさず手榴弾で自分もろとも敵を吹き飛ばす。戦場は大混乱になった。

隊員は斬り殺されまいとライフルやバヨネットを使って反撃、なかにはやられそうになった仲間を救出したところを手榴弾でやられるという事もあった。

敵味方が入り乱れすぎて、誤射も多くなった。

あちこちで悲鳴と怒声が聞こえ、衛生兵を呼ぶ声が多くなった。

そこに、退路を遮断するように回り込んだI中隊によって日本軍は劣勢となり、やがて撤退を始めた。この戦闘で90名以上の戦死者を出し、連隊は自軍の陣地へと撤退した。

この時点では海兵隊員は知らなかった。日本軍の強さ……恐ろしさはこんなものではない事を。


    ―――――――――――――――


彰達連合艦隊はブルネイを出撃、南太平洋最大の泊地であるトラックに腰を据えていた。

ここから更に南進し、ラエ泊地まで向かう。ラエについたらガダルカナル島までは一晩で行けるほど近くなる。

わかりやすくすると、ブルネイはフィリピン近く、トラックはビキニ環礁が近くにある為、相当な最前線まで進出したことになる。

彰は南雲や山本の働きにより小沢治三郎中将と変わって南遣艦隊司令官となった。実際に指揮を取るのは小沢中将だが、作戦立案は彰がやる事になってる。

最初小沢はその気でなかったが、山本の説得と、彰による事情説明と予定している作戦の具体的な説明により信用を得た。


「というわけで、一木支隊の投入は阻止しなければなりません。このまま行っても全滅するだけです。」


この日、大和の作戦会議室で彰、山本、小沢、南雲、角田、近藤、原、高須の8名だ。


「でも陸軍の面子もあるんだ。そう簡単には引き下がらないだろう。それに、ガダルカナルは我々海軍が巻き込んでしまった意味合いもある。」


近藤の言う通りだ。


「もし投入するとしたら、我々はどうすれば?」


高須が聞いた。


「援護すると言っても俺の史実では全滅するのは夜間の戦闘だ。仮に機動部隊を出しても夜間攻撃はできないし戦艦は味方への誤射もある。このままじゃ全滅するのを見ているだけだ。」


彰はなんとしても戦死者が増えるのを食い止めたいと思っていた。皮肉だが、彼は戦争という事実を理解しようとしていなかった。


「すでに一木支隊輸送部隊として大森信太郎少将の第三水雷戦隊に出撃がかかってる。今からでは遅いよ……。」


隣で南雲が教えてくれた。確かに、1月遅れとはいえ史実通りなら18日、つまり5日後に上陸する。


「第四戦隊に任せよう。」


近藤が思いついたように言い放った。


「どういうこと?」

「つまりだよ彰。空母も戦艦もダメ。なら、火力のずっと低い重巡に援護させれば良いんじゃないかな?飛行場奪回が出来なくても、援護の後砲撃も出来るし。」


名案だった。その場にいた誰もが近藤の案に賛同した。


「第四戦隊って指揮官は確か……。」

「私の妹分の栗田だよ!!」


重巡高雄の艦橋ではお茶を嗜んでいる一人の女性指揮官がいた。


「今日もお茶が美味しいわね……。」


大和撫子と言った華麗な容姿に話し方。男なら一度は見たい上級指揮官として人気である。


「誰かが私の噂話をしているようね…?」


第四戦隊司令官・栗田健男中将はふくよかな胸をを揺らしながら微笑んだ。


   ――――――――――――――――


「……以上になります。」


部下の報告に微笑む一人の女性がいる。軍服に袖を通し、刀を大事に抱えていた。


「それで、一木君はなんと?」


その声は、下手したら子供とはわからないであろう声だった。


「情報によると敵は3000人程度、蹴散らしてみせますと意気揚々と意気込んでいました。」

「それはよかった。むしろ、蹴散らしてくれないと困るからな。」


この娘、辻政信。陸軍で一番謎の多い人物と言われた陸軍将校である。彼女は溜息をついた後、つぶやいた。


「我が帝国軍の強さを知らしめる時だ。」


Fin


最後まで読んでいただきありがとうございます。松ちゃんです。


最近はとてつもなく暑く、夜は上は何も着ないで寝てる日々が多いです。変態ではありません。はい。

この頃はゲームばっかりやってるので母に怒られます。


「電気代がスゴイ事になるでしょ!?」


そんなぁ(´;ω;`)

FPSぐらいしかやらないアホの子ですwww


誤字が無いように努めてますが、万が一あった場合は遠慮無く「間違えてるよアホ」と罵ってください。Mではありません。

感想もおまちしてます!


次回は8月2日の夜8時頃に更新します。お楽しみに!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ