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#79

ライデンに帰ってくるとガロンとダロスを探す。すぐに見つかった。今日はライデンでの作業だったようだ。2人を呼び出す。


「なんですかマリス様」と領主館にガロンとダロスが訪れる。


2人に新しい魔導機の為に協力して欲しいと言ってライデンの工房へと行く。そこで魔導ジュラルミンを使い、ガロンには新しい義手をダロスには義足を用意する。これらは今までの義手とは違いデータ取得記憶の為の極小魔晶石を組み込んである。何日かつけてもらいデータをとる。


特に今までと変わりなく動くようだ。今までよりもこちらの方が良いと言っている。大丈夫なら良いんだ。安心だ。



翌日、カル爺と執務室で再度話し合いをする。


「マリス様、お待たせしました」とカル爺が執務室に入ってくる。


「いや、良い。それで相談なんだが」


「なんでしょうか」


「今回の遠征で上空からの偵察の有用性が分かった。勿論、俺のスキルもあるがな。それでだどうだろうか、帝国にキングラプターを使い上空からの偵察を行うというのは」カル爺はふむと言って腕を組むと考え込み、


「そうですな予め攻撃目標が分かっていれば攻撃は容易くなりますな」とニコッと笑うが悪い顔だ。お主も悪よのう。


「特に急いではいないが早い方が良いだろう。カル爺の方で予定を詰めてもらえないか?」


「畏まりました」と執務室を出ていく。


ハルに一声かけてスキルのレベル上げの為に異次元空間にて読書をする。何か良い資料なり書籍はないだろうか?もう昼ごろかと異次元空間に入ってから3時間が経とうとする頃に、


《レベルが2に上がりました。異次元空間が縦3m×横3m×高さ2mに広がりました。付帯スキル及び機能が開放されます。外部確認機能、変更できるアイテムが追加されました。外部確認機能がスキル『オートマッピング』と連携しました。》


アナウンスとともに異次元空間が広がった。確かに3m×3m×2mの空間だ。おっオートマッピングのマップで外部が確認できるようになった。これは便利だな。こちらからは確認できるが外からは確認出来ないと。


他に増えたのは床の項目でいくつかの柄物の絨毯が増えた。壁紙も柄物が増えた。天井もだ。地味に調光機能で色が選べるようになった。いらない機能だけど。試しにピンク色の灯にしてみたら落ち着かない、すぐに戻した。あとは柄の付いた布団セットとかデザインが選べるようになった。机と椅子の色とかね。


これは育てる必要があるスキルだな今日の夜からは異次元空間で寝るとしようか。


昼食を食べて執務室で書類を確認しているとカル爺が入って来た。


「マリス様、例の帝国への偵察の件ですがヨネン達が来る前となりますと明後日から2日間でどうでしょうか?」


「そうだな。それで良いぞ。では準備の方も頼んだぞ。今回はハルの同行は無くても良いな?」


「ハルの同行は無くても良いでしょう」


「分かった。領主館の者には俺から伝えておく。あとは頼む」


「畏まりました」とカル爺は執務室を後にする。


夕方になりガロン達が前庭の倉庫にユーボⅡを仕舞いに来たところを捕まえて義手と義足からデータを回収。単に魔晶石を取り替えただけだ。すぐに終わる。


夕食を食べたあと、執務室で少し工作する。


収納から魔導ジュラルミンを出して自分の身体に合わせて骨組みのような物を作成していく、本体は背負えるようにしているが大きくは無い。本体と言っても燃料魔石3つと小粒の魔晶石が1つだけが入っているだけだ。


完成した物を自分の身体につけて起動させると魔力で魔導ジュラルミンの骨格が身体に固定されて動作を補助するように動く。これは名付けて“外骨格魔導機”かな。これを発展させれば所謂パワードスーツなんかが作れるかも。


補助する力は今のところ小さいが、目的は動作データを取得する事なので問題ない。これに取り付けた魔晶石には予めガロンとダロスの義手と義足から得たデータが入っている。その情報も統合されたのか外骨格の追従性が良い。この結果からだが今回事前に取得したデータは義手と義足の物だがもしかしたら、義手・義足をつけている者の魔力の流れを記憶している可能性がある。その可能性が高い。外骨格の追従性が良いのもその為だろう。気味が悪いくらいにスムースに動く。


検証として腕先に魔導ジュラルミンの手をつけて自分の手は魔銅管を握るだけの物を作成して外骨格に取り付ける。ベースは義手だ。


それを使い書類を掴んだり書籍のページをめくったり、カップを掴みハーブ茶を飲んだりしたが初めて操作したとは思えない程に精密に動き応答性も良い。それに外骨格との連動性も抜群だ。これは間違い無く義手と義足のデータは全身を巡る魔力を記憶していると断言できる。ユーボが魔力障壁を使えるようになったのも納得だ。


面白いなスキル取得もそうだが魔力が介在すると操作が簡単になる。


これからわかるのは古代錬金術においてゴーレムが動くのに時間がかかるのは、この動作データが魔力を介在させない為だろう。術者が魔力循環をしながらゴーレムを動かせばゴーレムのコアはその魔力をトレースして覚えるのだろうがそれがない為に学習が進まず動くようになるまで時間がかかるのだろう。


殆ど偶然に近い義手と義足の運用方法だったが当たりだったという訳だ。


これで2足歩行の魔導機の目処が立ったかな。乗って歩き出したら直ぐに転けるなんて笑えないからな。


勿論、戦闘用ユーボの作成の方が先だがその横で試作機を作っても良いだろう。


ロブ、アッカ、ミッテ辺りには大陸の画像を見せても良いだろう。刺激になるはずだ。


脚の部分も義足を参考に作成して取り付ける。これも上手く機能。問題無く歩ける。補助する力は小さいが動きはスムーズだ。少し背が高くなったから気分が良い。


本当にこのまま魔導強化外骨格魔導機にまで昇華したいぐらいだ。すごく楽しい。


前庭に出て魔導外骨格をつけたまま短剣を振る。補助する力は20%増加という感じかな。身体強化を使うと魔導外骨格にまで効果が及んでいるのがわかる。そこに魔力循環を加えると魔導外骨格の手先、足先まで魔力が巡りブンっと振る短剣が唸る。


更に短剣に魔力を纏わせて振る。空気を切り裂くように鋭く振れる。


短剣を振るのを止めて魔導外骨格の手の平に魔力球を作り属性変換して火、水、風、土、光、闇と試して行くと難なく成功する。魔法の行使も可能のようだ。


これは兵士用として作っても良いかもだ。騎士達には大陸で見たような形にしてかな。


この魔導外骨格をベースに出力を上げるのと通信などの機能追加と身体に合わせるための調整機能が必要だな。


思いつきで作ったが良い物が出来た。


何よりも使っていて楽しい。明日、カル爺に見せたらどんな顔をするか楽しみだ。 

お読みいただきありがとうございます。


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