#78
翌朝になりカル爺と共に一度ポセイドへと行く。そこでランナーに乗り飛んでアーナンテ領都へと飛んで向かった。
高度2000mを維持してアーナンテ領内を飛行。眼下にモラニデが見える。そこを過ぎて祝福の儀を受けたタラノス町の上空を通過。30㎞程飛行すると現在のアーナンテ領都のタイアノスに上空へと近づく。カル爺が目星を付けていた人目が無い草原に着陸すると収納にランナーを収納する。
事前にカル爺には言ってはあったが目の前で見ると驚くようだ。
そこからは徒歩で領都タイアノスの外壁門まで行き中へと無事に入ることが出来た。門で警備していたのがカル爺と面識のある兵士だった為にアーナンテ領主館へと知らせに走ってもらいゆっくりと領主館へと歩いて行った。
かなりの人が行き来していて活気がある。ライデンも早くこんな場所になれば良いなと思う。人々の顔には笑顔があり辺境伯様が善政を行っているのが分かる。
領主館の入り口に着くとそこにはアルヴィンが待っていた。
「マリス様、ようこそいらっしゃいました。父上もお変わりないようで」とアルヴィン。
「父上はいるかアルヴィン」
「はい、執務室でお待ちです」とアルヴィンの後について中に入っていく。
執務室の中に入ると辺境伯様は難しい顔して書類を見ている。こちらに気づいてソファーに座れと言われ座る。
少しすると辺境伯様が向かいに座り、そこにハーブ茶が用意される。アルヴァンは辺境伯様の後ろにカル爺は俺の後ろに立っている。
「どうしたマリス?事前に連絡も無く訪れるとは」
「父上申し訳ありません。急いで報告しなければならないことがありまして」と周りを見ると辺境伯様は執事を外に出し辺境伯様、アルヴィン、俺、カル爺の4人だけとなる。
「これで良いか?何があった?」
「はい、我々ですが大きな魔導機を開発しまして、それの試験の為に海を越えて遠征と向かいました。そこで未知の大陸を発見致しました」と収納から画像を写しとった紙を見せる。
辺境伯様はそれを見て、
「これは!あれは本当の事であったか」と言っている。アルヴィンも辺境伯から画像を渡されて唸って見ている。
「この画像は私のスキルで上空から写し撮った物です。直接その場で撮ったものではありません」と説明。
「だがこれは事実なんだろう?」
「はい」
「辺境伯様、あの話をなさったらいかがですか」とカル爺。それに辺境伯様は渋い顔をするが口を開く。
「マリスもアルヴィンもこれから聞くことは秘密で頼む」と辺境伯様。一拍置いて、
「もう20年以上前になるか、その当時俺は騎士としてダイノス王国との戦場で武勲を挙げて男爵となった。男爵となってな領地経営も貴族としての振る舞いも分からん。そこでその当時ダイノス王国との戦争を指揮していた、ある公爵様に頼み込んでななんとか教えを乞うことになった。その公爵様とは俺が戦場で先陣を切ってダイノス王国を蹴散らした事に感心していてな、よく可愛がってくれた恩人よ」そこにカル爺が、
「よく勉強中に眠りこけてゲンコツを食らってましたな」と笑う。辺境伯様は渋い顔だ。ゴホンと1つ咳払いをすると、
「そこでな領地経営や貴族としての振る舞いやダンスなど多岐に渡り教えてもらえた。その時にな王国の歴史も習ったんだよ」とハーブ茶を一口飲む。
「その教えてもらった王国の歴史はな一般に知られているものとは違ったんだ。1000年、いや2000年も昔かもしれない遠い昔に我々の先祖は他の大陸から移り住んで来たと言うものだった。もとの大陸で今は伝わっていないが災が起きて他の大陸へと渡ったらしい。まずは近くの大陸へ渡り、そこで少し過ごすが対立があって、この大陸へとかなり困難な航海をして辿りついたとか。まずは現在の帝国の北の海岸に降り立ちそこから徐々に南へと移り住んだ。何代かの後に別れて今の旧ダイノス王国領を通り現在のトリスタニア王国王都に定住したのがこの国の始まりだ」と一呼吸して、
「人が増えるに従って東には魔の森があることが分かっているから西へ西へと領土を拡大した」
「ああ、それでトリスタニア王国の王都がやけにダイノス王国に近いのですね」
「そうだその当時はまだダイノス王国は無くてな、そんな不便な所を開拓するよりも何倍も簡単に西の土地は開拓できた。そして西の端の草木の生えない不毛の地に辿り着くまで開拓した」
「そこが今のガルガンテ共和国になるということですね」
「そうだな蛇足になるがガルガンテ共和国にある土地はもとは王国の流刑の地だった。要は罪人を追放する為の土地だった。それほどにあの地は何もない土地だ。何も無い土地にいくつか存在する魔力溜まりに必ず泉があった。そこ泉の周りには幾ばくかの緑があってなそこに点在する形でオアシスとして発展して自治領となり、その自治領が集まり今の共和国となったのだ。まぁそんな土地だ。人が増えれば食料が足りなくなる。それで共和国は採掘した鉱石をこの王国へと送り、その見返りに食料を得ている。今でもそれは変わらんが、最近は水面下で共和国は王国に攻め入ることを考えていると報告があった。多分だが帝国との争いのどさくさで領地を広げるつもりなんだろう」ふぅと息を吐くと、
「脱線したな。という訳でなマリス達が発見したのは、多分だがご先祖様が元々住んでいた大陸なのではないかと思うのだ。ほら、この文字を1つ見てもこの大陸と使っている文字が同じだ、探せば違う物もあるだろうが元は同じなんだろう。今回の件は魔導機の事もあるから王国には報告はしない。だがな、マリスその大陸へはどれ位で着くのだ?」
「急げば1日で」とマリス。
「そうか帝国との件が収まれば、その国との間に国交を結ぶのも面白いな」とニヤッと笑う辺境伯様。
「それでどうなんだこれは?」とゴーレムが写っている画像を見せてくる。この人もか、
「はい、作ることは可能です」
「そうか出来たら知らせてくれ」と笑う辺境伯様。アルヴァンも頷いている。後ろをみるとカル爺も頷いている。
「分かりました」と答え。その後はライデンへと戻る。ゆっくりして行けとは言われたがそういう訳にも行かない。
色々とやらなければ・・・ゴーレムもね。はぁ〜。
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17:00にもう1話投稿。
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