#80
翌朝、魔導外骨格をつけて騎士・兵士待機所に行く。
カル爺とアルカス、マルスと他の騎士2名が何やら話し込んでいる。こちらに気付いたのはカル爺だ。何やら呆けて見ている。すると我に帰ったのかニヤッと笑い近づいてくる。
他の面々も気付いたのかこちらを見る。アルカスとマルスはあっ!と言う顔をして他の騎士は首を捻っている。アルカスとマルスも嬉しそうに近づいてくる。
「マリス様、これは例の物に関係している物ですな」とカル爺。楽しそうに俺の周りを廻って魔導外骨格を見ている。
アルカスとマルスも集まってきて外骨格を物欲しそうに見る。あげないからな。
外に出てデモを行う。カル爺達が見る前で魔力障壁を展開したり魔法を使ったり高機動な動きを披露する。スムーズに動く手や足を見てカル爺は楽しそうにしている。
最後にカル爺に将来は兵士の強化にこれを使うと話す。と俺らにはという顔をしたので騎士にはアレを用意すると言ったら満面の笑顔だ。
今回の帝国領内偵察にはアルスを除いた騎士全員を連れて行く。勿論、将来起こるであろう帝国との争いのためだ。他にはサバスと侍従1人を雑用で連れて行く。これで騎士達は偵察に集中出来るだろう。
翌朝、ポセイドに移動してキングラプターに乗り込む。今回は全て騎士達がキングラプターを交代で操縦する。今、操縦しているのはカル爺だ。1人、ある目的のために騎士をポセイドに残している。
俺の役目は詳細な地図作りと帝都内の詳細な様子をスクショすることだ。
高度3000mを北に向かい海岸線を飛ぶ。速度は時速500㎞。約1時間で魔の森海域を抜ける予定だ。
1時間が経ち魔の森海域を抜けて通常の海域を飛行、15分程飛行したら西へ機首を向けて飛行する。30分程で町が見える。
商人からもたらされた地図をもとに何処の街かあたりをつける。ここで北に進路を変更して予想通りなら直ぐに村があるはずだ・・・あった。このまま北上して行けば帝都な筈だ。現在の飛行速度は時速300㎞。ゆっくりと地上を観察しながら飛行している。
40分ほどで大きな街並みが見えてきた。あれが帝都だろう。
大きな外壁に囲まれ、その中央には贅を尽くされて作られた帝城が見える。帝城の周りには30mはある堀に囲まれていて正面の門に繋がる唯一の石の頑丈そうな橋が架けられている。これは南向きにある。
その正面付近は大きな敷地に大きな屋敷が建てられており、あの辺は貴族や裕福な者が暮らすところなのだろう。ここは南側。
それ以外の西側、東側、北側の建物は通り以外はびっしりと建てられている。道の多くには人や荷馬車が多く見られる。
まずは帝都を高度をあげて真上から撮影。そして高度2000m辺りまで下がり貴族街、帝城を隈なくスクショ。
他は外に出入りできる門の周辺や人が多く出歩いている場所を中心に撮影して行く。
次は帝都周辺の探索だ。時速500㎞で15分以内の場所にこのキングラプターが着陸できて機体を隠せる場所がないか探す。
時速500㎞で飛び、15分経った場所から帝都を中心にしてぐるっと飛行する。
帝都西に130㎞に山々が連なりその周辺には集落などは無い。周囲50㎞には集落は無い。どうやら帝国の町や集落は東側を中心にして南へと農地を広げているようだ。海に近い方が便利なのだろう。元々の帝国は3つの国であったが一番北側の国が次々に飲み込み今の帝国となった。当初の帝都はもっと北にあったらしいが約200年前にここに移ったようだ。
都合の良い森に囲まれた草原に着陸。騎士達が降りて周囲の警戒にあたる。今回のもう1つの目的は滑走路を作ることだ。キングラプターから2台のユーボⅡを降ろして滑走路となる場所を切り開いて行く。どんどん木を切り倒してもう一台が切り株を掘り起こす。大体、200m程の直線的な場所を確保して地面を整地していく。
完成したらポセイドへと通信。通信完了。試作で作った魔導ビーコンも起動。あとは待つだけだ。遅い昼食を食べたあと3時間もすると魔導ビーコンの反応を頼りに飛んで来たEOの姿を上空に見つける。EOから通信、作った滑走路に着陸する。
何回かアプローチを繰り返して着陸。これで帝都近くに拠点が出来た。その時が来ればここでキングラプターは待機してEO達は帝都を爆撃。投下し終わったら、ここに着陸して爆弾を乗せてと言うようにすれば帝都を完全に破壊することができるだろう。
今日はここで休んで、明日朝にはポセイドへと帰投する。ハルに連絡して問題ないか確認したが問題は無いそうだ。こちらも予定通りだと答えて通信を切る。
翌朝、キングラプターとEOはポセイドに帰投する。帰りは旧ダイノス王国領地を抜けて王都の上空まで飛んでアーナンテの上を飛びポセイドへと帰投する。
自国の王都も初めて見る。帝都よりも明るいイメージの街だ。そこからきた事のない領地を飛んでアーナンテ上空へと差し掛かる。それを過ぎると魔の森が左に見えてくる。モラニデを過ぎてしばらくするとライデン上空を通過。ポセイドに到着する。
今回の偵察も有意義だった。騎士達も良い経験となっただろう。
サバスと侍従を連れて先にライデンへと帰る。ライデンに到着すると領主館に入りハルに留守中のことを聞く。問題はなかったようだ。
執務室に入りスクショした物を紙へと転写していく。これも2部作る。1部は辺境伯様に届ける予定だ。
夕食を食べたら風呂に入って休もう。
ふぅ〜何か準備は予定通りに進んでいるな。この調子でなんとか乗り切ろうと風呂の中で考える。風呂から上がり冷たい水を一気に飲んで寝室へと入る。
そこで異次元空間へと入り少しの間、書庫から書籍を適当に選び読む。
ふむふむ、なるほどと書籍を読んでいるとゴーレムについて書かれていた。技術的なことではなく、どんな風に取り扱われていたかが書いてあった。
著名な錬金術師が20年〜30年と育てたゴーレムはそれなりに動いたようで貴族が購入して使っていたようだ。それでも金額に見合わない機能だったらしく貴族達も所有している事がステータスとなっていたようだ。
古代魔法文明においても魔力操作は稀にしか取得出来なかったのかな。そうするとアーナンテやライデンで教えていることを広めるのは良くないか。その辺は皆んなと相談して考えようかな。
もうこんな時間だ。ベッドに入り部屋を暗くする。
魔力を枯渇しておやすみなさい。
お読みいただきありがとうございます。
17:00にもう1話投稿。
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