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# 第六話 ## **「王都防衛戦!英雄への第一歩」**

# 第六話


## **「王都防衛戦!英雄への第一歩」**


ゴーン! ゴーン! ゴーン!


王都中に警鐘が鳴り響く。


広場にいた人々は一斉に走り出した。


「魔物だ!」


「北門が破られる!」


「子どもたちを避難させろ!」


街は一瞬で大混乱になった。


湊は立ち尽くす。


「こんなにたくさんの人が……。」


学園長は静かに杖を握る。


「湊くん。」


「はい!」


「君はどうしたい?」


突然の質問だった。


普通なら命令されると思っていた。


だが学園長は、湊自身の答えを待っている。


湊は燃え上がる空を見つめた。


泣き叫ぶ子ども。


家族を守ろうとする父親。


逃げる老人。


そして思い出す。


誰も助けてくれなかった、あの日の自分。


「……助けたい。」


「みんなを助けたいです!」


学園長は満足そうに笑った。


「それで十分じゃ。」


「行っておいで。」


---


## 北門


ドォォォォン!!


巨大な門が揺れる。


外には数え切れない魔物の群れ。


黒狼。


巨大グモ。


飛竜。


オーガ。


何百、何千という魔物が王都を包囲していた。


若い騎士が震えている。


「こんなの勝てるわけ……。」


その時だった。


フレアが前へ出る。


「ビビってる暇ある?」


炎が全身を包む。


「私は火竜フレア!」


「湊の仲間だ!」


続いてセレス。


「私は水竜セレス。」


「この街には指一本触れさせない。」


リリアは剣を抜く。


「私も戦います。」


湊は深呼吸をした。


「僕も……。」


「みんなと一緒に!」


その瞬間。


王都中から歓声が上がる。


「竜だ!」


「伝説の竜だ!」


「助かった!」


---


## 初めての共闘


魔物の群れが一斉に突撃する。


「行くよ!」


フレアが空へ飛び上がる。


「紅蓮竜炎!」


巨大な炎が空を染める。


ドォォォォン!!


魔物の大群を吹き飛ばした。


「まだまだ!」


セレスは両手を広げる。


「聖水結界!」


巨大な水の壁が王都全体を包み込む。


飛んできた毒や炎をすべて防ぐ。


リリアは目にも止まらぬ速さで剣を振るう。


「閃光斬!」


一瞬で十体の魔物が倒れた。


湊は三人を見て驚く。


(みんな強い……。)


(僕も戦わなきゃ。)


---


## 小さな勇気


しかし、その時。


一匹の黒狼が結界をすり抜けた。


向かった先には――


幼い兄妹。


妹は転び、立ち上がれない。


「お兄ちゃん……。」


兄は妹をかばう。


でも震えていた。


「来るなぁ!」


黒狼が飛びかかる。


「危ない!」


湊は夢中で走った。


考えるより先に体が動いていた。


「絶対に守る!」


右手の炎。


左手の水。


二つの力が一つになる。


「蒸気竜拳!」


ドゴォォォォン!!


白い蒸気が竜となって舞い上がる。


黒狼は一撃で吹き飛んだ。


兄妹は無事だった。


妹は泣きながら湊に抱きつく。


「ありがとう……。」


湊は少し照れながら笑った。


「もう大丈夫。」


その笑顔を見た騎士たちは武器を握り直す。


「俺たちも戦うぞ!」


「英雄一人に任せるな!」


「王都を守れ!」


人々の目に、希望の光が戻っていく。


---


## 闇の使者


戦いが終わったかと思われた、その時。


空が突然暗くなった。


昼間なのに、まるで夜のように。


黒い霧が渦を巻く。


「来る……。」


セレスの表情が曇る。


霧の中から、一人の男がゆっくりと姿を現した。


黒い鎧。


漆黒のマント。


額には黒い竜の紋章。


男は不敵に笑う。


「初めまして。」


「私は魔王軍四天王――**黒炎将軍ヴァルグ**。」


その名を聞いた瞬間、王都中が静まり返る。


騎士団長が青ざめた。


「四天王だと……!?」


ヴァルグは湊を見つめる。


「二体の竜に選ばれた少年。」


「ようやく見つけた。」


フレアは炎をまとい、セレスは水を渦巻かせる。


リリアも剣を構えた。


しかしヴァルグは余裕の笑みを崩さない。


「今日は挨拶だけだ。」


「お前は必ず、闇の皇竜様の前に連れて行く。」


そう言い残すと、黒い霧とともに姿を消した。


静寂が訪れる。


湊は拳を握り締める。


「闇の皇竜……。」


「僕は必ず止める。」


その決意とともに、英雄への道はさらに険しく、そして大きく開かれていくのだった。


---


## 次回予告


### **第七話「王立魔法学院入学!ライバルは天才王子!?」**


王都を救った湊は、正式に王立魔法学院へ入学することに。


だが、そこで待っていたのは「竜の契約者なんて認めない!」と挑発する天才王子・レオンだった。


さらに、学院の地下に眠る「火竜と水竜に選ばれた者だけが開けられる扉」が開き始める――。


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