魔法少女システムにおける通信問題〜まどマギ〜
ソウルジェムの仕様を考えていて、ふと気づいた。
あれ、通信距離が短すぎないか。
感覚的には、ほぼBluetoothである。
一定距離を超えると接続が切れ、
肉体はその場で機能停止。
再接続できなければ、ほぼ死亡。
魔法少女用Bluetooth。
切断=死。
冷静に考えると、これはかなり極端な設計だ。
だが、キュウベイの言い分も分からなくはない。
人格と記憶、つまり人間でいうところの「魂」に相当するものを、
肉体の中に入れたまま前線に出すのは、どう考えても危険すぎる。
魔女と殴り合う環境に、
そんな重要データを置くわけにはいかない。
だから、魂は外に出す。
管理しやすい形にまとめる。
状態が見えて、回収できて、保護しやすい媒体にする。
ソウルジェムという形状は、
セキュリティ設計としてはかなり優秀だ。
重要データ用のセキュアコンテナとして見れば、ほぼ満点。
問題は、通信距離だけである。
できれば、魂は安全圏に置きたい。
ネット経由で接続して、
肉体は前線用のドローンとして使う。
破壊されたら交換すればいい。
魂は無傷。
完璧だ。
だが、そうはなっていない。
なぜか、ソウルジェムは本人のすぐそばに置かれ、
しかも距離制限つき。
Bluetooth並み。
見通しが悪いと不安定。
離れすぎると即切断。
これは技術的限界なのか。
たぶん違う。
おそらくこれは仕様だ。
距離が短いほど遅延は少ない。
戦闘には有利。
セキュリティも高い。
ハイジャックも盗聴もされにくい。
そして何より、
本人が前線に立たざるを得ない。
恐怖。
焦り。
自分が死ぬかもしれないという切迫感。
感情エネルギーを回収するシステムとしては、
これ以上ない設計である。
人間側から見れば、
クソ仕様にもほどがある。
無線なのに不安定。
有線みたいに縛られる。
切れたら即死。
だがキュウベイ側から見れば、
「ちゃんと動いている」。
ソウルジェムは壊れにくい。
魂は守られている。
エネルギー効率も高い。
問題があるとすれば、
それは人間の価値観だけだ。
結局、魔法少女システムは、
安全性よりも効率を優先した設計だった。
だから、魂は守られる。
だが、本人は守られない。
その距離感が、
ほぼBluetooth。
そう考えると、
魔法少女が長生きしない理由も、
少しだけ分かる気がする。




