第4話:【喋る電磁砲(レールガン)と運営の番犬】
「おい、仁。ぼさっとしない。来るわよ」
イヴの声に、仁は我に返った。ジャンク・エデンの広場に、運営が送り込んだ「処刑プログラム」の光が降り注ぐ。
現れたのは、全身が黒い液体金属でできた巨漢――『鋼鉄の処刑人』。そしてその肩には、運営から公式に「バグ取り」を委託されたトッププレイヤー、ゼクスが不敵な笑みを浮かべて立っていた。
「やあ、イレギュラーくん。君のせいでサーバーが重くてかなわないんだ。悪いけど、ここで消えてもらうよ」
ゼクスは運営から与えられた「公式チート武器:神剣グラム」を抜く。一振りで空間を切り裂くその威力。
「くっ……! イヴ、どうすればいい!?」
「あなたの背中の『それ』を使いなさい。……ただし、ただの武器だと思わないことね」
イヴが仁の背負っている巨大な砲身――**『電磁加速砲』**のロックを解除した。その瞬間、仁の脳内に直接、少女の声が響く。
『――もー! やっと出番!? ずっと背中で重いって言われてて、私、超不機嫌なんだからね!』
「えっ……声!?」
新キャラ登場:レールキャノンの精霊「ライカ」
仁の背中の砲身から、青白い電光とともにホログラムの少女が飛び出した。
ツインテールをバチバチと帯電させた、生意気そうな少女――ライカだ。
「いい? 仁! 私を撃ちたいなら、ちゃんと『愛』を込めなさいよね! 出力、最大固定! いっちゃええええ!」
ズゥゥゥゥン!!
仁が引き金に指をかけたのではない。ライカ自身が仁の指を操り、放たれたのは極太の電磁力。
運営の処刑人が振り下ろした神剣と、ライカの雷光が真っ向から激突する。
バグvs公式チート
「ははっ! 喋る武器か、面白い! だが、公式のアップデートには勝てな――」
余裕を見せていたゼクスの顔が引きつる。
ライカの電磁砲が、ゼクスの剣を「食い散らかして」いたからだ。
「なっ、剣の耐久値が吸い取られて……!?」
「当たり前でしょ! 私たちは仁に選ばれた『全部持ち(フル・アーセナル)』の一部。あんたたちの安っぽいデータなんて、全部私たちの『進化の餌』なんだから!」
ライカが叫ぶと同時に、仁の腕のハンドガンや腰のナイフまでもが共鳴し、カタカタと震え始める。
「……なるほど。俺が武器を信じるほど、こいつらは応えてくれるのか」
仁は覚悟を決めた。右手に魔銃、左手に大太刀(イヴが一時的に返却)、背中にライカ。
一人なのに、まるでチームで戦っているかのような感覚。
「悪いけど、消えるのはあんたの方だ。……全武装、同時駆動!!」




