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69 白い*塔

 ラフェリアを出陣して2日後、太郎達はラフェリアの南東、サウザーラから見て北東に当たる草原と山林の境目に来ていた。

 ここからサウザーラへは草原を10kmも直進すれば到着するといった場所だ。太郎はここの草原に接した山の斜面に巨大な洞窟を1時間ほどで掘り、50名の兵とともに潜んでいた。


「さて、夜になったら働いてもらうぞ。それまでしっかり寝ておいてくれ」

「「はっ!!」」



 そして、夜が来る。

 空気は湿り気を帯び、空には雲がかかっているのか星1つない真っ黒な夜空、太郎と一団はその闇夜に紛れて移動し、サウザーラの都がよく見える小高い丘へとやってきた。そして、、、



「よし、外壁は出来た! 第2小隊、門の上に旗を立てろ!」

「「ははっ!」」

「第3第4第5小隊は次の準備だ! タロー陛下の作業に続け!」

「「ははっ!!」」



「うわー、相変わらずえげつなー、こんなの一晩で作ろうとするかね?」

 花蓮は後ろを振り返り、闇の中に築かれつつある巨大な影を見ながらつぶやく。

「スキル『クレイモア』、、花蓮、手を動かせ! トラップ系のスキル持っているのは俺とお前しかいないんだからな!」

 トラップを仕掛けながら照夫が花蓮に言う。

「へいへい、スキル『竹槍付き落とし穴』っと。ふう、このエリアに入った敵さんはかわいそうだね」

「変な仏心出すんじゃねーぞ」

「わかってるって」




「よし、第一層が完成した! 木で出来たノボリを設置しろ!」

「「ははっ!」」

 ラフェリアでは布地が貴重なため、長細い木の板に色を塗った旗を建物の壁に沿って並べていく兵士たち。


「第三層が完成した! 謁見の間を組み立てるぞ! 全員手伝え!」

「「「ははっ!!」」」




◇◆◇◆◇


 翌朝、サウザーラにて、、


「へ、、陛下!! 大変です! き、北の、北の窓をご覧ください!!」


「なんじゃあ、この朝っぱらから騒がしい、、

 あと5分待たぬか、、、グゥ」

「起きてください! 陛下!」


 …さらに50分後、、


「なんじゃあ! あの巨大な塔は!!」

 まだ目ヤニのついた寝ぼけまなこを一気に見開いたサウザーラ7世の目には、、サウザーラ城よりも遥かに高く、雲を突くようにそびえる真っ白な塔が写っていた。

 目を下に移すと、それを囲むように幾重もの白い防御壁が作られている。


「なんでもっと早く起こさんのじゃ!」

「な、何度も起こそうとしましたが、、」

「貴様は首じゃ! 衛兵! 地下牢へ連れて行け!!」

「「ははっ!!」」

「そ、そんな! 陛下!!」


 家臣に激昂したサウザーラ王が息を荒くしていると、ドカドカと、廊下から数名が早足でやって来る音が聞こえた。

「父上、父上は居られるか!!」

「む! シュルマイアーか! ここじゃ!」

「父上! あの塔を見られ、、ておるようですな」

「うむ、あの丘には、、昨日までたしかに何もなかったはずじゃな」

「はい、父上、あのような塔も、その下にある蜘蛛の巣のような城壁もなかったはずです!」

「…ううむ、、古代迷宮でも発現したのか? 文献にはそのような出来事もあったような、、、我が子シュルマイアーよ! お前が指揮を取りとにかく調査せよ!! あれが我が国に利益をもたらすものか、それとも害をなすものか!」

「ははっ!! かしこまりました! 父上!」


 こうしてサウザーラでは第1王子シュルマイアーの指揮のもと、突然発現した白い塔と、その周りの迷宮のような城壁群の調査が行われることとなった。





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