↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
39/41

この世界における神について


……あー、あれか。


あの時ボクは彼女の姿を確認した直後にこの世界から消失しちゃったから具体的な状況は確認できてないんだけど、振り向いただけで即座に場所を認識できる位置にいたんだ。普通にあの時の力の行使を見ていたとしてもおかしくないし、彼女がこの地を守ろうとしているなら、あの大地を癒した力の詳細を知りたがるのは当然だろう。


でもなー。あれ神の力でやろうと思ったから出来ちゃっただけだからなー。技術的な説明なんてできないし、そもそもこの世界の人間に再現できるようなものなのかわからんのよなー。


どうしたものか……って、あれ?


気が付けば、こちらから離れていた周囲の人間の視線が戻ってきている。というか、シィナさんの方をちらちらと気にしている気がする。


確かこういう意識を逸らす系の能力って、対象の事を詳しく知っていたりすると効きが悪くなるんだっけ。


更に力を強く行使するって方法もあるけど、それで変な影響が出るのもいやだし……ふむ。


「シィナさん、ちょっと場所を変えて話をしない?」


◆◇


「成程ね、助かるよ」

「いえ、この程度の話でよろしければいくらでも」


あれから、シィナさんの案内でボク達は人気のない場所へ移動した。うら若い愛らしい少女が初見の男と一緒に二人っきりになるなんて──と一瞬思ったりもしたけど、そういや今ボク女の子だわ。しかもロリの超絶美少女。


ただシィナさんの態度は子供に向けたものじゃなかった。まぁ一回目の遭遇の時には滲み出るモノ(シープス)を吹っ飛ばしていて、その次には大地を再生していた訳で。見た目は子供みたいでも中身は真っ当な子供じゃないというのは理解しているからだと思うけど。


ちなみに一応自己紹介したんだけど、勿論あたしゃ神様だよなんてことを言ったわけではなく、嘘の経歴を語る事にした。


ボク自身は別の島から来た研究者で、大地を再生したのは現在研究中の術でまだ試験段階で人に教えられる状態ではないという事にした。一応帰った後に最高神のじーさんに彼女に使わせることは可能なのかどうか聞いてみるつもり。その話をしたら彼女は目を輝かせてコクコクと頷いていた。藁にも縋る気持ちなんだろう。


で、かわりにと言ったわけじゃないけど、せっかくのチャンスなので彼女からいろいろ情報を聞き出させてもらった。この世界は若い世界の上この有様なので、個人レベルで海を渡る者はいるにはいるものの大陸間の交流はほぼ行われていない。だからボクはこの大陸に来た場合でいろいろ知らないことを聞かせて欲しいというていで相談したら、彼女は快くいろいろ教えてくれた。あくまで私の知っている事は王都などの図書館などにいけばわかることですがという前置きをつけてきたけど、今のボクにとっては全然助かる情報である。


まぁそれで大陸の情報とか、滲み出るモノ(シープス)に関してとかいろいろ聞けたんだけど……何より助かったのはこの世界にとっての神に関しての話だった。


あくまでこの大陸ではですが、という前置き付ではあったけどこの世界にはまず大前提として神という存在の認識はちゃんとあるらしい。


ただ、それは前任の神様ではないようだ。前任の神はやらかしをしまくっていたが自己顕示欲はなかったうようで、人前には姿を現していないようだった。


じゃあ何を信仰しているのかと言えば、超常的な力を持ったり偉大な功績を遺した過去の偉人が信仰の対象になっているらしい。


まあ過去の実在の偉人が信仰の対象になってるっていうのはボクらの世界でもある話なので珍しくはないんだけど、この情報に関してはボクにとってはものすごく朗報だった。


過去のやらかし神がこの世界の住人達に存在を認識されていないことで、この世界の住人は神に対して悪い印象は持っていないハズだ(すくなくともこの大陸では)。


それでいて、信仰の土壌はちゃんとある。ボクとしては一番最良の状態かもしれない。別にボクは信仰さえ稼げればいいので、神として崇められる必要がない。そしてこちらの世界で信仰が溜められるようになれば、日本の方であまり活動しなくてもよくなるかもしれないし……ただ人間一人当たりから入手できる力の量は桁違いっぽいから余程こっちの世界で多くの人間に信仰されないと焼け石に水くらいにしかならんかもしれんけど。


とにかく、神に対する悪印象がないのは確認できたので、今後自分の行った行為を隠すよりはむしろ誇示した方がいいのはわかった。といっても今は力の量がまだ心許ないから、こっちの世界で本格的に動きだすのはもうちょい先かなぁ。








評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。