4-04 - へいかによばれました! -
4-04 - へいかによばれました! -
こんにちは、リーゼロッテ・シェルダン15歳です。
私は今、王城をチベットスナギツネのような表情で歩いているのです。
後ろにはお城の衛兵さんが2人、男性が苦手な私に気を遣ってくれたようで2人とも女性の騎士様です。
今朝、私はコルトのお家でのんびり朝寝坊、午前中はお店になる納屋の掃除をして・・・などとお布団の中で考えているとシャルロットさんがお部屋に飛び込んで来たのです。
「リゼルくん大変っす!、お家から魔法陣で緊急のお手紙が届きました、王命でお昼に登城せよって!」
「ひぃっ!」
一瞬で目が覚めたのです!、驚いてお漏らししなかった私を褒めて欲しいのです!。
「何で?・・・理由は書いてあるのかな?」
「いえ、今すぐに王都のシェルダン邸に戻って来いと・・・使いの人が迎えに来るから一緒に登城するようにって」
「・・・うぇぇ・・・やだぁ、王城怖い」
「そんな事言ってないで時間ないからこのまま転移するっす!」
「え、でも私今芋ジャージ・・・」
「王都邸のお部屋で着替えればいいっす、どうせドレスに着替えるんだから、さぁ急いで転移するっす!」
「分かったの・・・先にシャルロットさん送るからそこの魔法陣に立って・・・」
「絶対!、絶っ対に!、後からリゼルくん来てくださいね、王命っすから!」
「・・・」
「お返事が聞こえないっす!」
「・・・うん・・・じゃぁ送るよ・・・ほい転移!」
しゅっ・・・
「何の用だろ、私最近何かしたっけ?・・・あ、リィンちゃんに陛下脅して旅行の許可取れって言ったからその件かも・・・陛下もしかして怒ってる?」
フルフル・・・
怒られる可能性が出てきたから余計に行きたくなくなったのです!。
「でも行かない訳にはいかないよね・・・転移っ」
しゅっ・・・
・・・
・・・
ぱあっ!
・・・
「娘がだらしない・・・」
「お父様ひどい・・・」
王都邸の私のお部屋に転移したらそこにはお父様とお母様、弟と執事長のセバスチャンさん、それと先に転移させたシャルロットさんが居ました。
私はというと髪は寝起きでボサボサ、ほっぺたにはヨダレの跡、芋ジャージの上下を着てサイズがちょっと大きいからズボンがズレた半ケツ状態、片手には枕を抱えてっていう自分で言うのもアレだけどひどい格好・・・。
「なんでみんな居るのです?、自分のお部屋に転移するから格好なんて気にしてなかったし・・・」
「いや、久しぶりに帰ってきた娘を抱きしめようかと・・・」
お父様が両腕を広げて待っています!。
「・・・ん」
ぎゅー
お父様とお母様、弟のコナンザが順番に私を抱きしめます。
セバスチャンさんが両手を広げて待っていますが彼にハグされたら私確実に漏らす自信があるのです・・・とりあえず無視するのは悪いから握手をします、これでも慣れた人だからできる事なのです。
「で、陛下は何の用って言ってるの?」
「ここでは誰の耳があるか分からんから向こうで話すよ、私はリゼたんの顔を見たから先に王城へ行ってるからね、ちゃんと綺麗にして来てね」
「何で呼ばれたのか分からないって・・・王城に行くまで不安で私の胃が痛いのです!」
「大丈夫、悪い話じゃないから」
「・・・」
それってお父様には悪い話じゃないかもですが私にとっては悪い話かもしれないのです。
「あぅ・・・本当に胃が痛くなってきましたぁ」
「さぁリゼたん、お着替えしましょうねー」
お母様がドレスを持って待ち構えています!。
「何でお母様が私を着替えさせるの?、コナンザとシャルロットさんもどうして当然のようにソファに座って見学してるのです!」
そんなゴタゴタを経て今私は王城に来ているのです。
「こちらでお待ちください」
「・・・ありがとう・・・ございます」
王様のプライベートなお部屋へ通される前に待機する個室ですね、何度か来たことがあるのです、あ、テーブルの上に美味しそうなケーキがある・・・じゅるり・・・。
騎士様を一人残してメイドさんが私に紅茶を用意してくれています。
ことっ・・・
「え?」
紅茶のお皿の下にお手紙・・・何でしょう?、メイドさんが私にお顔を近付けてきました!。
近いですっ!・・・キスされるのかと思ったのです、驚いた顔をしている私に優しく微笑んだメイドさんが小さな声で・・・。
「後でこっそりお読みください(ニコッ)」
ラブレター的なものでしょうか?、私にはそちらの趣味は無いのですが・・・勇気を出して告白してくれたメイドさんを傷つけたら悪いので、とりあえずお手紙はポケットに入れておきましょう。
・・・
もっもっ・・・
「美味しいのです」
用意されていたケーキを食べていると別のメイドさんがやって来て陛下のプライベートなお部屋に案内されました、もちろんケーキは完食したのです。
「失礼します」
私は腐っても高位貴族なので一応礼儀作法は綺麗にできるようになっています、お部屋に入って姿勢を正し、陛下に礼をしました。
「よく来てくれたねリゼちゃん、さ、入って」
優しい声でそう言われて頭を上げると陛下の隣にはお父様が居ます、いやお父様、それなら私と一緒にこのお部屋へ来てくれてもよかったのでは?。
ざっ!
「すまなかった!」
いきなり陛下がソファから立ち上がり頭を下げました。
おそらく私の腕輪の事でしょう、リィンちゃんに叱られたようですね、いい気味なのです!、ざまぁなのです!、でもそんな事は口に出せないので・・・。
「いえ・・・陛下がそんな事をされてはいけません、どうか頭をお上げください」
もちろんこれは社交辞令なのです!、こう言っておく事で陛下には1つ貸しが出来たのです!、嫌な要求をされてもこの貸しを使って逃げる事が出来るのです、ふふっ・・・。
「そうか・・・娘に厳しく叱られてしまったよ、万が一の為にどうしてもという申し出があったのでね、どうか私たち王族を嫌わないで欲しい」
「確かに・・・私が誰かに操られたり自分を無くして暴れた時の為にというのは理解できますので・・・国に危害を加えないよう対策をとるのは仕方のない事かと」
「今回の腕輪の安全対策についてはドック・フューチャ氏とは話し合ったのかな?」
「いえ、リィンちゃ・・・王女殿下に頼まれて指輪の魔法陣を解析してからは特に話してません、博士・・・師匠もその件については触れませんでしたし・・・」
「ドック氏を責めないで欲しい、他から安全対策の要望が出たとはいえ全て私が許可したものだから私の責任だ、ドック氏の立場では断れなかっただろう」
「・・・はい」
「君達はいい師弟関係だと思うから、その信頼関係を壊すような事になったのも私の責任だ、すまなかったね」
「・・・いえ」
「それで、今日リゼちゃんに来てもらった目的なのだが・・・少し我々に協力して欲しいのだ」
お父様を見ると頷いています、お父様には既に話が通っているようですね・・・面倒な要求かもしれないので私は身構えます。
「リゼちゃんの身体に消えない傷を付けた犯人達を捕まえるから協力して欲しい」
読んでいただきありがとうございます!。
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