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〜リーゼロッテさんはひきこもりたい! Reboot(異世界で優雅なスローライフを目指すのです!)〜  作者: 柚亜紫翼
3章 こるとのまち(Side-15)

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3-12 - へんきょうのばんぞく? -

3-12 - へんきょうのばんぞく? -



「ねぇ、これ何?」


私は小さな箱を持ってきた執事さんに尋ねました。


「陛下から姫様に・・・大事なものなので責任を持って管理し可能な限り身につけておくようにと、王位継承権のある方々全員に渡すよう命じられたものです」


手渡された箱の蝋封を切り、開けると赤い石のついた指輪が入っていました。


石だけじゃなくて指輪も全体的に赤いですね。


「・・・よく分かんないけど持ってればいいのね」


「はい」


「何のためにっていうのは・・・聞いてる?」


「いえ、私は姫様にお渡しして先程のお言葉を伝えるようにとだけ・・・」


「・・・ま、いいわ、今度お父様に会ったら聞いてみるね、わざわざありがとう」


「では失礼致します・・・」


・・・バタン


「王位継承権・・・ヴィンスお兄様は放棄されたからお父様を除くと今はマナサマーお兄様と、私と、叔父様でしょ、他には大叔父様?・・・うーん、あと誰だっけ?」


隣に居るトリエラさんを見ると彼女も首を傾げています・・・。


「・・・でもよく考えたら私って王位継承権2位だよ!、もしマナサマーお兄様に何かあったら次の王様私?、いやいやありえないでしょ、そんな事になったら国が滅びちゃうよー、あははは」


そう言って再びトリエラさんを見ると・・・。


こくこく!


頷いています!、そこは嘘でもそんな事ありませんよって言って欲しかった!。


「あれ?、指輪の裏に魔法陣が彫ってある、これ魔力通した瞬間ぺかーって光って周りのもの破壊したりしないよね・・・でもそんな危険な物だったら前もって注意するだろうし」


トリエラさんが私から少し離れました!。


「・・・姫様は迂闊ですから間違いなく事前に注意されるかと」


「わーん、トリエラさんひどい!」


こんにちは、リィンフェルド・フェリス・ローゼリア、16歳です。


今日の用事を済ませてお部屋で本を読んでいたら執事さんに謎の指輪を渡されました。


指輪はどうやら魔道具の一種らしいので今度リゼちゃんが遊びに来たら刻まれている魔法陣を見て貰いましょう。






・・・


ペかー!


そんな事を考えていたらお部屋に置いてある空間転移魔法陣が光りました。


私のお部屋に来る為にリゼちゃんが設置していったもので、来ちゃダメな時は上に何か置いておくか魔法陣が光った時に足で踏めと言われています。


「そういえば群がって来る強欲貴族や刺客から逃げる為にしばらく身を隠すって言ってたなぁ」


しゅたっ!


「やっほー、リィンちゃん、遊びに来たよー」


「リゼちゃん久しぶりー、って何そのいかつい腕輪!、男の子みたいな格好してるし」


「博士が作ってくれた防御結界の魔道具だよ、これ付けてると斬られたり魔法撃たれても無傷なの、これで私は不老不死な上に無敵だよ」


どういった仕組みで無敵なのかよく分からないですね、凄そうなのでとりあえず凄いと言っておきましょうか・・・。


「なるほど・・・すごいねー」


「隠れてる街では裕福な商会の息子っていう設定なんだぁ・・・やぁリィンちゃん、僕の名前はリゼルだよ」


「きゃー、かわいい!、男の子っぽい格好とっても似合ってるよ!、私こんな弟欲しかったんだぁ!」


私はあまりの可愛さにリゼちゃんに抱きついて頭を撫でまわしました。


「うぁー、リィンちゃんやめるのですー」


「それにしても空間転移の魔法陣よくできてるね、お部屋の隅に設置してるけど執事さんやお掃除のメイドさん達全然気付いてないよ」


「転移の魔法陣を設置して上から隠蔽の魔法陣で覆ってるの、魔法騎士団の人達だったら気付くかもしれないけどね、でも陛下には許可をとってあるから見つかっても怒られないと思う」


「これに乗って私も向こうに転移したいって前にお願いしたよね」


リゼちゃんが目を逸らしましたぁ!。


「それやっちゃうと陛下に怒られるんだよねー、一応リィンちゃんは王女様だから勝手に向こうの街に転移させて何かあったら責任取れないし、リィンちゃんから陛下にお願いして許可を貰えばできるけど・・・」


「わーん、危ないからダメっていうに決まってるよ!、わーたーしーはー、お忍びでいろんなところへ遊びに行きたいのー!、このお部屋で居るの退屈なのー!」


「いくら私が無敵になってもリィンちゃんが襲われたら対応できないよ、護衛の騎士様と一緒なら・・・って言ってもその人を一緒に連れ回すのは申し訳ないだろうし、リィンちゃんが騎士様に時間外のお給料払うの?」


近くに控えているトリエラさんを見ると目をキラキラさせてそわそわしています、あれは自分も行きたいと思っているお顔ですね、長い付き合いの私の目は誤魔化せません。


こうなったら何としてもリゼちゃんを説得して連れて行って貰いましょう。


「でも私も色んなところに行きたいの・・・」


うるうる・・・


私は上目遣いでリゼちゃんにお願いします。


「なら頑張って陛下を説得しようね・・・はいお土産」


ダメでしたぁ!・・・リゼちゃんが手に持っていた紙袋を私に差し出します。


「何これ?」


がさがさ・・・


「向こうの街に売ってる人気の食べ物で博士もお気に入り、小魚を煮詰めて干したやつなんだぁ、頭からボリボリいけるよ、港町だからお魚がすごく美味しいの!」


「頭からって抵抗あるね・・・あ、本当に美味しい!」


「でしょ!、気に入ったのならまた買ってきてあげるよ、博士にも頼まれてるし」


「うんお願い・・・でも執事長さんに見つかったら大変な事になりそう、毒見役を呼んで確認してください!って言われると思う」


「これ食べてリィンちゃんに何かあったら・・・もしかして私、死刑?」


「ふふっ・・・今頃気付いたの?、多分そうなるね」


「・・・ダメなのです!、食べちゃダメ!、すぐ返すのです!、私死にたくないのです!」


「いやあなた既に不死身だし」


「社会的にも死ぬからダメなのです!、今の生活できなくなって夢の引きこもり計画が・・・」


「冗談だよー、そんな事で死刑にならないし、私がさせないよ」


「びっくりしたのです・・・」


ふふっ、リゼちゃんを揶揄うのは面白いなぁ・・・。





「そうだ!、リゼちゃんがいつも聞かせてくれてる前世の世界、地球?、日本?には連れて行ってくれないの?、あそこは安全だって言ってたよね」


「危険が無い訳じゃないんだよねー、向こうにも悪い人は居るし、リィンちゃん成長して最近すっごく綺麗になったからナンパもあるだろうし」


「なんぱ?」


「男の人が声かけてくるんだよ、ヘイ彼女!、お茶しない!って、リィンちゃんは歩いてるだけで大勢群がって来るよ」


「それリゼちゃんがいつもやってるよね、リィンちゃんお茶しようよって・・・」


「ちがーう!、男の人は獣なの、女の人を食べちゃうんだよ!」


食べられる?・・・もしかして獣人がいるのかな?。



「なんぱ?をどうにかできれば連れて行ってくれるの?」


「うーん、向こうに連れて行くとして、群がって来る男達をどうしようかなぁ・・・弟を連れていけば大丈夫かも」


「弟さん?、コナンザくんって護衛できるの?」


「違うよー、向こうの世界の弟で龍之介っていうの、私のかわいい弟!、もちろんコナンザも可愛いけどね!」


「リュウノスケさん?」


「写真あるよー、こっちに私のスマホ持って来てるんだぁ」


「すまほ?」


「これだよー、ほらこの子」


リゼちゃんが懐から小さな板を取り出しました、すごい!、光ってる!。


「これって絵なの?、本物みたい、後ろの景色とか・・・」


そこには一人の男性が描かれています、髪は剃っていて筋肉質、上半身裸で光に照らされ口を大きく開けて吠えていました。


「なんか怖いよこの人、裸だし・・・蛮族?」


トリエラさんも興味があるのか?、私の横からすまほ?を覗き込んでいます。


「・・・とても強そうですね」


トリエラさんが見たままの感想を言いました。


「リィンちゃんひどいのです!、私の可愛い弟なんだけど!」




「あ、ごめん・・・でも子供向けの絵本に出てくる人を襲う部族に似てたから」


私は改めて「すまほ?」という光る板を眺めます・・・「らいぶ?で歌ってるところをさつえい?」したという動く絵も見せて貰ったのですが辺境に住む蛮族にしか見えないです!。


「これは目の前のものを直接写し撮る魔道具みたいなやつだよ、リィンちゃんそこに立ってて」


リゼちゃんに言われるまま私は壁際に立ちました。


カシャッ・・・


「ほら、リィンちゃんがこの中に入ったよ」


光る板の中には高価そうな服を着た少女・・・いえ、いつも鏡で見ているのと同じ姿の私が入っていました!。


「え、うそ、私だぁ・・・これって私に何か害があったりしないよね?」


「うちの世界の人間も大昔には魂取られるから写すなって怒る人が居たみたいだけどね、無害だから大丈夫だよ(ニコッ)」


「そう・・・」


でも何故か大丈夫だと主張するリゼちゃんのお顔が悪そうに歪んでいます。


「でもねー、これを・・・こうすると、着ている服を1枚1枚脱がす事ができるのです・・・うへへへ」


リゼちゃんがとてつもなく不穏な事を言っています。


「わーん!、なんてことするのー」


「冗談だよー、ただ姿を写し取るだけ、リィンちゃん私が居た世界の大昔の人みたいだったから反応が面白くて・・・」


冗談でしたか・・・リゼちゃんには何度も私の裸を見られているのだけど、自分の知らないところで全裸に剥かれるのは恥ずかしいです。


「ところでリゼちゃん今日眼帯どうしたの?、左目閉じてるし」


「隠れてる街でフレイムベアーさんに襲われて燃えちゃったんだぁ、今新しく作ってるとこ」


今リゼちゃんの口からとんでもない言葉が出たんですけど!。


「リゼちゃん安全のために隠れてるんでしょ!、何でそんなのに襲われるの?、王都に居た方がよくない?」


「確かにそうだけど私にとっては魔物より男の人の方が怖いかなぁ、それにあの街は居心地が良くて気に入ってるし」

読んでいただきありがとうございます!。

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