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〜リーゼロッテさんはひきこもりたい! Reboot(異世界で優雅なスローライフを目指すのです!)〜  作者: 柚亜紫翼
1章 りーぜろってさん(Side-12)

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1-04 - むすめがおかしい -

1-04 - むすめがおかしい -



私の名前はシェルダン家当主、アーノルド・シェルダンだ。


このエテルナ大陸にあるローゼリア王国の王家に仕える貴族であり、恥ずかしながら筆頭貴族を名乗らせて貰っている。


私には愛する妻と天使のようにかわいらしい娘と息子がいて仕事は充実、家庭も円満、これ以上ないほど幸せだ。


ただ、長女であるリーゼロッテが10歳の時、とある事件に巻き込まれ身体に大きな傷を負ってしまった事だけが悔やまれる、本人は気にしてない風を装い明るく振舞っているが不憫でならない。


言葉を話し始めた頃には気付いていたのだが彼女は少しおかしな・・・いや個性的な子供だった。


無邪気で子供らしいところがある反面、時々大人の女性と話しているような不思議な感覚になる事がある。


引っ込み思案で人見知りなところはあるものの優しく穏やかな性格で、私への最初の言葉は「お父様」か「パパ」と言って欲しかったのだが何故か「たぁみねーたぁ!」と呼ばれ、少し大きくなってからは私に何度も「あいるびぃばっく?」と言わせようする。


これは何か危険な呪文ではないかと心配で娘が呟いた言葉は全て書き留めている、それをまとめて友人の司祭長や魔法騎士団長にも相談したが分からないそうだ。


本人の主張では自分には「前世の記憶」があり、そこで使っていた言葉なのだとか・・・娘の言う事を全て信じるかは別として本当であれば今までの奇妙な行動は全て納得出来る。


家族に嘘をつく理由も無いし親としては信じてやりたい、だから今は前世の記憶がある事を前提として娘とは会話をしている。


そういえば相談するために騎士団本部へ連れて行った時に近衛騎士団長を見て「らおう?・・・」と呟き、彼がチェルシーちゃんと名付けてかわいがっている愛馬を「こくおうごう!」と呼んだ事についても意味が分からない。


私の年齢だと世代の違いなのか娘との意思疎通がうまくできない、娘が変だとは思っていても何か余計な事を言って「お父様大嫌い!」なんて言われたら私は・・・。


「ぬぉぉぉぉ!、私はどうすればいいのだぁぁぁっ!!」


「ひっ・・・」


・・・おっといかん、向こうで掃除をしているメイドの子をまた怯えさせてしまった。




実は娘は魔力量が非常に多く幼い頃から魔法に興味を持っていて今は信頼できる人物に師事している、その人物に教えを乞いながら関連書物を熱心に読み漁り今では古の魔導書を翻訳無しで読めるようになっているようだ。


魔法騎士団にも憧れていてこの前魔法騎士団長を脅し・・・いやお願いして譲って貰った魔法騎士団の制服である金糸で刺繍された国章入りのローブを見て「すごい!かっこいい!」「お父様大好き」と喜んでいた。


・・・いや失礼、少し嘘をついてしまった、「お父様大好き」とは言ってなかったな・・・。


そのローブを真似て自分用の衣装を妻と作ってしまったのには驚いた、今度ローブの裏地に魔導回路を組み込んで暑い季節は涼しく寒い季節は暖かいようにするのだとか?。


最近呟き始めた「ヤミニノマレヨ!」は意味不明だが控え目に言ってうちの子天才だろ!と皆に大声で自慢したい!。


勢い余って執務中にも関わらず陛下に「うちの子天才!」「うちの子可愛い」と自慢していたら「うるさい黙れ」と怒られてしまった・・・なんだよ親友じゃないか、少しくらい娘の自慢してもいいだろ。






話は変わるのだが私はどうやら顔がとても怖いらしい、鏡を毎日見て身だしなみを整えているので自覚はしているのだが先日新人メイドの子を泣かせてしまったのだ・・・・。


泣かせたというか絶叫して失禁させてしまった。


少し執務室を空けて隣室で資料を整理していたら執務室で物音がしていた、この体重の軽そうな足音と甘い香りは娘に違いない、娘には最近構ってもらえていないから少し驚かせてやろうかな・・・と。


扉を開けて「リゼたん!」と抱き着いたところ小さなメイドだった、泣き叫び失禁するメイドと冷たい目の執事長、妻と娘からは責められ、散々な目に遭った。


誤解が解け、メイドにも謝罪したのだがあの子の心に傷が残っていないか心配だ、今度お小遣いをあげようと思っている。


そのメイドはとある貴族家のご令嬢で家が借金を抱えてしまい弟の学費と行儀見習いの為にと頼まれ我が家で採用した、よく働くとても良い子だ。


娘はその子を初めて見た時「デレステノアリスチャン!」と謎の言葉を叫んでいたが・・・やはり私には意味が分からない。


「おーいノルド、ちょっといいか?」


おっと、向こうでエル・・・いや、陛下が呼んでいる、そういえば今は執務中だったな・・・。
















からから・・・


ひゅいーん・・・ひゅいーん・・・


キィ・・・


「ふぁぁ、疲れましたぁ!」


「今日の実験は大変だったと先生が言っていたが・・・リゼたん大丈夫かい?」


「うん、少し休めば大丈夫・・・」


こんばんは、リーゼロッテ・シェルダン12歳です。


今日は博士のところに研究のお手伝いに行っていたのです、夕方になって迎えに来たお父様と一緒にお城から家に戻った所で・・・博士のところに忘れていたパンツも無事に回収したのです!。


私の今日のお洋服は黒いブラウスに膝下まであるスカート、革のロングブーツ、外出時は魔法使い風の黒いフード付きローブを羽織っています。


「実験の時に爆発したからお洋服が少し煙臭いのです、後で洗って貰いましょう・・・」


ロングブーツはお父様の弟であるシルベスター叔父様の手先が器用な事もあって作ってくれました。


でもブーツを届けに来てくれた時お父様と叔父様が「リゼたんのブーツ・・・・ブラックドラゴン、弓を使って森で仕留め・・・」などとよく分からない事を話してるのが聞こえたのです。


幼い頃から私をとても可愛がってくれているシルベスター叔父様はうちの領地の経営を任されていて、普段は王都の北西部に広がるシェルダン領で住んでいます。


お父様と同じで筋肉モリモリマッチョマン、武闘派でナイフ使いの名手、素手による殴り合いも強いそうです。


以前お父様に聞いた話だと若い頃は王国騎士団特殊部隊に所属していて退役後職を転々としていたみたいです。


食事をしようと訪れた田舎町の衛兵と揉め事を起こし町が戦場に・・・急遽呼び出された元上官が説得してようやく投降、お父様が身柄を保護したのだとか。


「リゼたん、お家に入るよー」


壮大なシェルダンの王都邸、その入口の前でお父様が呼んでいます、私が深呼吸して空を見上げると・・・日が沈んで薄暗くなったので大きな2つの月が浮かんでいるのが見えました。


そう、この世界には月が2つあるのです!、だから私が前世で住んでいた地球とは違う星だし1年はちょうど400日・・・まだここに住む人類は宇宙には進出していないのでこの「星」が何なのか分からないのです・・・。


私の目標は博士と一緒に転移魔法陣を完成させて地球へ・・・戻れたらいいなぁ・・・。

読んでいただきありがとうございます!。

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