3-08 - おこられたのです! -
3-08 - おこられたのです! -
「うぉぉぉ!、何で付けてんだよ!」
「博士ぇ、朝から叫ぶと身体に悪いのです」
こんにちは、リーゼロッテ・シェルダン15歳です。
今私は博士の研究室に腕輪の外し方を聞きに来ているのですが、私を見て博士が叫んだのです!。
「昨日俺が嬢ちゃんに腕輪の説明したと思うが・・・どこまで聞いた」
深刻そうなお顔で博士が私に尋ねます。
「えと、本体は腕輪じゃなくて魔石?」
「そうだな」
「これは試作品で、もっと薄くて軽いのに載せ替えられる」
「あぁ」
「希望の図柄があったら考て持って来い」
「うむ」
「博士はセンスが悪い」
「・・・余計なお世話だ」
「まだ何か言ってた気はするけどその辺で転移したよ」
「一番大事なところ聞かずに転移すんじゃねぇ!」
だんっ!
「ぴゃぁ!」
怒られたのです!。
「・・・腕輪を付けたのはいつだ?」
「昨日の朝、博士のところから帰って少し経ってからだよ」
「外れないって気付いたのはいつだ」
「えーと昨日のお昼頃?」
「その時点で俺のところに来ても手遅れだな・・・あれは付けてすぐなら間違えた時の為に外せるがそれ以上時間が経つと外せなくなる、腕輪や魔石が付けた人間の魂と魔力に深く融合するからな」
「よく分からないのです?」
「落ち着いて聞いてくれ、そいつはもう外せない、嬢ちゃんが話を聞かずに転移した後で俺が言ったのは、「一度付けたら一生外せんから時間かけてよくデザイン考えろ」だ」
「・・・え?、聞いてないよ」
「昨日初めて言ったからな、それについては謝る、言うの忘れてた・・・」
「・・・嘘でしょ」
「俺は嬢ちゃんに嘘は言わん」
「このダサい腕輪、一生つけてなきゃいけないの?」
「そうだな、確かに試作品だから俺の目から見てもダサいな」
「・・・ぐすっ、い・・・嫌なのです!、博士外して!」
「無理だ、嬢ちゃんが何かの間違いで外れたり盗まれたりしたら怖いから簡単に外せないようにしてくれって言ったからこの仕様にした、言われてなくても奴隷の首輪の技術を流用したら外せなくなって当たり前だ」
「わーん!」
・・・
「・・・これ、魔法か剣で切っても外せないかな?」
「その腕輪を切る事ができれば魔石を身体に上手く触れさせたままで別のやつに交換出来たが・・・それは何をやっても切れないぞ」
「切れないの?」
「一般に出回ってる奴隷の首輪は鉄だがこれは俺が別大陸で見つけた古代遺物のオリジナルに膨大な魔力を注ぎながら少しずつ成形したやつでな、この世に存在する金属の中でも一番硬い謎物質だ」
「何でそんなバカみたいな物を使ったのです?」
「俺の趣味だ」
「・・・」
「時空転移魔法陣で過去に戻ってつけないように忠告するとか?」
「時空転移魔法陣を昨日に戻る為に使うのか?、それをやると昨日より過去には行けなくなるんだぞ、今なら建国より前の時代にも行けるのに・・・」
「いや、私はそんな時代に興味無いし行きたくないのです」
「研究者として古代技術が研究し放題の楽しみをそんな事に使うのはどうなんだって話だ、デザインがくそダサいだけでそれは正常に機能してるんだぞ」
「博士もくそダサいと思ってたんだ・・・」
「時空転移魔法陣は2人で苦労して完成させただろ、師匠としてはもっと大事な事の為に使って欲しい、どうしてもって言うなら止めはせんが・・・」
「試作の転移魔法陣って、着てるものが転移されないよね、それ使うと腕輪や服だけ残して転移するとか?」
「既に嬢ちゃんの魔力と魂に融合してるから身体の一部と判断されて服だけ残して腕輪ごと転移するだろうな」
「腕を斬り落として博士がすぐにくっつけてくれたら?」
「腕輪があるから手首は切り落とせんぞ・・・だが落とせたとして腕輪が身体から離れたら魂と魔力が引き千切られて死ぬだろう、奴隷の首輪は外す事を想定してないからなぁ・・・っていうか俺は切り落とされた手首は元に戻せねぇぞ!」
「あぅ・・・」
「だから人の話は最後まで聞けっていつも言ってるだろ、自業自得だ」
「もういいのです・・・私帰るね」
「元気出せ、見た目はくそダサいがそいつの性能だけは保証するぞ」
「うん・・・」
「俺の技術と経験と奇跡みたいなやつが重なって偶然出来た最高傑作だからもう一度作れって言われても無理だ、とんでもなく時間がかかったが・・・嬢ちゃんが怪我をしないようにって魂込めて作ったんだぞ、ありがたく受け取れ」
「うん、博士ありがとう・・・」
しゅっ・・・
私は転移して博士のところからコルトのお家に戻ってきました。
本当に大変な事になったのです!、このくそダサい腕輪が一生外れないなんて!。
・・・
・・・
「ぐぬぬ・・・全然分からないのです・・・」
私は自分のお部屋の中で腕輪に刻まれている魔法陣を拡大して眺めています。
「リゼルくん!、朝っすよー、お食事どうしますー」
気が付いたら朝になっていてシャルロットさんが呼んでいます。
あれからどうにかして外せないかと思って徹夜で魔法陣を解析していたのですが・・・博士の狂気じみた緻密な設計が凄過ぎて諦めるしかありませんでした。
「防御結界はきちんと働いてるみたいだからしばらくこれで生活して・・・最終手段は時空転移で過去の私につけないように警告しましょうか?」
とてとて・・・
私はお部屋を出てシャルロットさんのところに向かいました。
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