2-07 - わたしがしんだ -
2-07 - わたしがしんだ -
お父さんが悲しそうにしているのを見たお母さんが深呼吸をしてゆっくりと話し始めました。
「ダーリンは話すの辛そうだからあたしから話すよ、でも理世、あんたが全部隠さず教えろって言うから話すけど覚悟して聞きな・・・気分が悪くなったらすぐに話すのやめるからね」
私はよほど凄惨な死に方をしたようです。
「理世が出張帰りに降りた空港がテロリストに占拠された、でっかい空港が他にもあるのに何でこんな田舎の空港狙ったのかは分からん、ニュースで言ってるの聞いた限りじゃ田舎の小さい空港の方が警備が甘かったからって理由だろう」
・・・あの時喫茶店で時間を潰さなければ私は死んでなかったのかぁ、早く帰ってればよかったのです!。
「犯人は主に外国人で日本人も2人くらい居たようだが国際的なテロリストだったらしい、人質を助けたければ爆破テロや要人暗殺で捕まってる8人の同志を解放しろって要求だった」
・・・
「政治家のお偉いさん達は関係各国と連携を取って救出に全力を尽くすみたいな事をテレビで言ってたな、該当する国との連携に時間がかかると伝えたようだが犯人側はすぐに同志を解放しろ、解放されるまで30分ごとに人質の指や耳を切り落とす、死んだら次の人質にも同じ事をする、証拠を動画サイトに上げると脅してきた」
あの覆面男が私を指差して、「君に決めた!」ってやったのそういう事だったのですか・・・。
「で、不運な事に理世が最初に選ばれて・・・お前が4人の男達に犯され指を切り落とされるところが全世界中の動画サイトにアップされた」
「なぁっ!」
「動画サイト側も拡散されたやつを片っ端から消してくれたが、ああいう動画は消すと増えるよな」
悲報・・・全世界に私の貧相な全裸が拡散されましたぁ!。
「それを見てようやく警察や国が本気になった・・・特殊部隊が呼ばれて強行突入、犯人は全員身柄確保か射殺、理世以外の人質は無事に救出された」
「え・・・私以外は全員無事だったのです?」
日頃の行いが悪かったからでしょうか・・・殺された人質は私だけだったようです。
「現場から救出された理世は右手の指が全部無くなって両目が潰されてた、左腕と右足も切断されてたり銃で何発も撃ち抜かれたり・・・皮一枚でくっついてる状態だったな、出血も凄くて救出された時にはまだ息はあったが病院に運ばれた後で息を引き取った」
・・・
「あたし達家族は救出されたって連絡を受けてすぐに病院へ駆け付けたが間に合わなかった、理世を運んでくれた救急隊の人が聞いたお前の最後の言葉は「痛いよぅ、お父さん助けて」だったそうだ」
・・・
「事件後はマスコミが群がってきて鬱陶しかったな、それから人質になってた家族も2組葬式に来た、片方はちゃんとしてたが残りの1家族がクズでな!、何て言ったと思う?、「娘さんが長い時間死なずに頑張ってくれたおかげでうちの娘が助かった、ありがとう」だとよ!」
・・・
「温厚な龍之介がブチ切れかけてたぞ、あのバンドは結構有名だからちょうどその光景をマスコミが撮影してた、「インディーズで活躍する人気バンド、ケイオスDGのボーカルの姉が被害者!」だからいい映像が撮れる思ったんだろうな、それが放送されて大炎上、その家族は世間様から袋叩きにされてた、この件だけはクソッタレなマスコミに感謝しなきゃな!」
・・・
「そういえばお前の学生時代の友人?が顔にモザイクかけられてインタビュー受けてたぞ、理世の事聞かれても、「さぁ・・・」「地味で目立たない子でしたね」って感じで好き放題言ってたな、誰も泣いてなかったし葬式に来たのも会社の人だけだった、お前ほんとに友達居なかったのな!」
フルフル・・・
「理世・・・すごい顔してるけど大丈夫か?」
「酷いのです!、お友達は確かに居なかったけど・・・こっちに生身で戻れるようになったら誰が何言ったか全部調べてそいつら私の心のデスノートに名前を刻んでやるのです!」
ちなみに心のデスノートは学生時代から恨みを刻み続けてるから百科事典くらいの厚さになってるのです!。
「ははっ、そんな事言えるくらいなら大丈夫だな」
「大丈夫じゃないのです!・・・全世界に顔も名前もお友達や彼氏が居ないのも私が貧乳なのも全部バレたのです!」
よく考えたらあの時死んでて良かったのです、目が潰されてたらアニメ鑑賞できないし指が無かったらゲームできないのです!、あんなにギターの練習頑張ったのに全部無駄になったのです!。
運よく?転生できたから・・・これからはリーゼロッテとして第二の人生を楽しく生きてやるのです!、引きこもってお家でぬくぬくと娯楽に浸るのです!。
今の私はその為のお金や権力があるのです!。
読んでいただきありがとうございます!。
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