2-04 - おとうさんがおこった -(挿絵あり)
2-04 - おとうさんがおこった -
・・・魔法陣から女の子が出て来たでござる!。
拙者が・・・いや私がアニメで見て憧れていたシチュエーション、でも今は娘を失った悲しみが大きく喜べない。
「おーい?」
「・・・」
「もしもーし」
「・・・」
「あれ?聞こえてないのかな、いつものお父さんなら「拙者の夢が叶ったでござるよ!、理世たんも見るでござる!」って目をキラキラさせるのになぁ」
「・・・」
「お父さーん、私が誰かわかるー?」
女の子が何か言っている、でも何で私の事をお父さんと呼ぶのでござるかな?、何か答えた方がいいのかな?。
拙者・・・じゃなかった私は女の子に答えたでござる。
「・・・いえ、知らない子ですね」
「・・・」
女の子が悲しそうな顔をした、え・・・これは拙者が悪いのでござるか?、知らないから知らないって正直に答えたでござるよ。
すぐに悪戯っぽい笑顔になった女の子は魔法陣の上に立ったまま身体をくるりと1回転、私に顔を近付けて言った、近いでござる!。
「では改めて自己紹介をするね、私の名前はリーゼロッテ・シェルダン15歳、あなたの娘、田中理世の生まれ変わりだよ、お父さん」
拙者・・・いや私の頭の中が怒りで真っ白になり思わず怒鳴った、こんなに大きな声を出したのは初めてでござる。
「っ・・・ふざけるな!、タチの悪い冗談はやめろ!」
女の子は魔法陣の上でぺたりと座り込み呆然としている、しばらくすると片方しか出ていない目に涙が溢れ出して・・・。
「・・・お父さんが怒ったぁー、わぁぁぁぁん!」
えぐえぐと上を向いて鼻水と涙を垂れ流しながら号泣する女の子・・・汚い泣き方でござるな。
こらこら袖で拭いちゃだめだ、鼻水が糸を引いて・・・まるで幼い頃の理世たんみたいでござる。
女の子に手を触れようとすると・・・あれ?、手が通り抜けた、よく見ると透けてるでござるよ!。
・・・
結局5分くらい泣いている女の子を眺めてたでござる。
「ひっく・・・ひっく」
「ぐしゅ・・・」
・・・泣き方が理世たんと同じでござる!。
がたっ!
そう思った時、突然拙者・・・じゃなかった私の後ろの襖が開いた。
「娘を亡くした旦那が幼女を誘拐して泣かしてる件」
不穏な言葉を呟きながら妻が入って来たでござる!。
妻は泣いている女の子をじっと見ながら。
「お嬢ちゃん、うちの理世はいくつまで寝小便してた?」
女の子が答えたでござる。
「・・・お母さんひどいのです、中学2年の冬にしたけど・・・あれは理世がやだって言ったのにお父さんが絶対面白いからって無理やり「死霊のはらわた」見せられたから怖くておしっこ行けなくて・・・」
そういえばそんな事もあったでござるな。
「お嬢ちゃん、うちの旦那があたしに隠してること何か知ってるかい」
「知ってるのです・・・ぐすっ・・・お父さんの寝てるお部屋の絵の裏にフィギュア買うヘソクリだって20万くらい・・・お母さんには黙ってろって、私に2万円くれたの・・・」
確かに理世たんに口止め料を渡したでござる!。
「なるほど・・・他には?」
「押入れの右にある衣装箱が上げ底になってるの、そこにちっちゃい女の子・・・ロリ専門誌のえっちな本がいっぱい、他にはベッドの下に・・・」
「待つでござる!、それ以上いけない!」
この子に拙者の秘密が全部知られているでござる!。
「ダーリン、こいつうちの理世だわ、それと・・・ちょっと後でお話ししようか」
恐る恐る妻の顔を見ると・・・顔をぐしゃぐしゃにして涙と鼻水を垂れ流しているでござる。
その後ろには同じように涙と鼻水を垂れ流してる息子・・・まずいでござる!、息子にも聞かれたでござるか?。
リーゼロッテさん
読んでいただきありがとうございます!。
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