5.死因
第5話
「そんな馬鹿な」と誰かが叫んだ
「誰かスマホで通報を…」と誰かが叫んだ
「すまんが…ここは圏外だ」と昌太は言った
「ダイヤル式電話は?」と湊は聞いた
「ある気配がなかったわ!」と敦子が言った
湊は髪の毛を引っ張りながら、ぐしゃぐしゃにしていた
「どうすれば…そうだ!」と汗をかきながらも思いついた表情をして言った
希望に溢れた表情
「車で山を降りて通報しよう!」と案を出した
皆うなづいて廊下を走り、出入口から外へ出た
そして、湊は人が登れないくらいの、高さのある鉄の扉を開こうとした
あの重い鉄の扉
しかし、溶接されて開かなかった
オマケに専用のボタンも破壊されていた
皆大きな絶望を感じた
「閉じ込められた…」
しばらくして、皆は、山子葉の遺体のある食卓にいた
料理の匂いも消えて、冷めていた
その空間でさえ冷めていた
「ふん!悪趣味ね…私は死にたくないわ…赤の他人だったら別にいいけど…」と春菜は嫌味含みに言った
本当にどこに拒絶しているのか分からない顔
誰に嫌悪をしているのか分からない顔
山子葉なのか、犯人なのか、両方なのか…分からない顔でした
「ママ?山子葉おじさんどうしたの?」と翔が不思議そうに、敦子に聞いた
「山子葉さんはね…遠いところに行っちゃったのよ」と静かに怯えながら誤魔化した敦子
「山子葉おじちゃんが死んだ」と実くんは、唖然と同時に悲しそうな顔をしていた
「酷いなぁこれは…」と小さく独り言を言った昌太
「死因は…」と昌太は考えていた
昌太は、「はっ!」としたように駆け出して行った
昌太は自室へ行ったのだ
そこから3分して戻ってきた昌太は、2種の箱を持ってみせびらかし言った
「リトマス紙とペーハー(pH)を使おうもしかしたら分かるかもしれない」と額に汗をかきながら言った昌太
「ペーハー?」と実くんは知らなそうな顔をして聞いた
「ペーハーはピーエイチ紙のことを指すんだ…これでリトマス紙のように酸性かアルカリ性なのか…またその濃度がわかる」と真剣な眼差しで言った昌太
昌太の眼は、エナジードリンクを飲んだように見開いた状態でした
「わかんない」と実くんは難しそうな顔をして言った
昌太は、転がっていたコップを拾った
昌太は、その中に残っていた液体にリトマス紙を2種類入れた
慎重にコップに入れた
その結果を近くにあったメモ帳に書いた
青いリトマス紙→反応なし
赤いリトマス紙→青に変わった
次に、ペーハーをコップの中に慎重につけた
その結果をさっきのメモ帳に書く
pH14
「どうやら、高濃度のアルカリ性の液を、飲まされたようだ」と書き終えた昌太は言った
「それじゃぁ…水酸化ナトリウムということじゃぁね?」と南は聞いた
「あぁそうだ…これはとんでもないな…余裕で舌が溶ける」と昌太は嫌な顔をして言った
「酷いわ…」敦子は胸を痛めて言った
「ところで、昌太さん?あなたはどうして化学系の製品を持っているのですか?」と聞く敦子
「俺は、仕事は生涯しない主義だが、趣味なんだ」と昌太はドヤッとした顔をして言った
「ドヤ顔している場合では無いぞ」と湊は怒鳴った
室内は、まだ暖かいのに寒かった
不気味な寒さだった
次回第5話




