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VRドームの家畜になり損ねた30代独身カフェマスター、心拍数188の限界突破ドライブが全世界に生配信され、愛車のペダリングデータだけで国家予算級のおちんぎんを稼いでしまう  作者: 蒼波8
第4章:スマートクレイドルと、3本ローラーの咆哮

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第4章・閑話②:【ある家畜による寝具の調整】

「いやもうこれ、マジで神ッ...!全人類カプセルに入るべきでござる!」


西陣の片隅にある築古アパートの一室。1K、風呂なし、トイレなし。本来なら現代の底辺とでも呼ぶべき劣悪な物件のはずだったが、その部屋の中心に鎮座する『スマートクレイドル・タイプ4』の内側にいる限り、ここはこの世で最も贅沢なパラダイスだった。


カプセル入りを決断し、ヒキニート無職となり果てた織田は、網膜VRの中に広がる「美少女AIによる耳打ちサービス」を満喫しながら、とろけるような笑顔でカプセル内に寝そべっていた。


行政AIから提示された額面通りのおちんぎん(給与・意味深)をもらい、網膜には推しの二次元美少女が常時投影されている。これだけでも有頂天だった織田にとって、この最新型カプセルの搬入は、人生の上がりを意味していた。


健矢が「リビングの棺桶」と呼んで嫌悪したその金属塊は、織田のような男にとっては.......。シャワーもトイレも寝床も食事スペースも、果ては仮想空間内での高級自家用車に至るまでをすべてオールインワンで完結させてしまった、狂気の「完全人間飼育箱」だったからだ。


「もし、拙者の担当AIちゃん。コイツのデフォルト設定ってどんな感じでござるか?」


織田が網膜の向こうの空間に問いかけると、彼の部屋の担当AI(健矢のシオンとは違い、織田好みの甘ったるいロリボイスにカスタムされた個体)が、脳内へダイレクトに、甘々な声を響かせた。


『はい、お兄ちゃん! 居住者の肉体的ストレスをゼロにするため、睡眠中の自動生体管理モードが起動します。具体的には、直腸へ常時排泄物除去ノズルが自動挿入され、就寝中の排泄を完全に自動化・検知する徹底介助仕様となっておりますが……』


「……マジで?」


織田はカプセルの中で震えた。怒りではない。純然たる感動のあまりに、である。


「直腸ノズル常時待機って……それ、ネトゲのレイドボス戦でトイレに行けなくてペットボトルに用を足してた『ボトラー』の拙者たちが、ついにボトルから解放される奇跡ってこと!? 夢でしかない件www 映画観てる時もゲームしてる時も、1ミリも動かなくていいとか.........最高かよ!」


『拒絶反応はありませんか?』


「あるわけないだろォ!? むしろウェルカムだよぉ! 即座に常時起動(オン)で頼むわ~!」


『了解しました。自動排泄管理機能をフル稼働します』


脳内でかわいいAIがパチリとウインクする。


『続きまして、男性居住者向けの「夜間睡眠質向上オプション」のご案内です。睡眠中の脳波をスキャンし、最も快楽原則に合致した夢(ドリーム)シミュレーションを生成します。その際、生殖器への低周波刺激および、耐久消費財としての生体代謝の自動排出ケアを連動させることが可能ですが――』


「やる!やらない理由がどこにもない!!」


織田は即答した。鼻息が荒くなる。


「設定をカスタムするでござる! 夢のシチュエーションは『異世界転生ハーレムモード』で固定! あと、現実の肉体の代謝ケアは限界まで効率化してくれでござるッ!俺は....一歩もこの中から出ずに、脳内だけで最高の男のロマンを.....コンプリートするんだぁッ!!!」


『承知しました。快楽原則および生殖・耐久消費財代謝の最適化カスタムを開始します。……設定完了。ある意味での男の夢の結晶、「完全快楽依存型アスリート(ニート)仕様」へと落着しましたぁ♡』


カプセルが「シュー……」と甘やかな排気音を立て、内部の照明が妖艶なピンクゴールドへと変化していく。高密度ジェルが織田の身体を完璧に包み込み、重力そのものを消し去っていく。


努力も惜しむし、生身の苦労なんて真っ平ご免。だけど夢とスケベと目先の快楽に向かってなら、どこまでも全力でカッ飛んでいく健全(?)男子・織田。彼にとって、このカプセルは「家畜の檻」などではなく、行政AIが与えてくれた至高の聖域だった。


「あー……幸せ……。今ドキクッソ重いチャリなんか漕いでる奴らの気が知れないですなぁ……」


とろけるような意識の中、織田は完全にカプセルのシステムへと身を委ねた。

彼を包むカプセルは、狂気的な獅子奮迅の稼働率で織田のバイタルを処理し、快楽の脳波を貪るようにデータ化していく。


生身の牙を研ぎ澄ますためにカプセルを「低酸素テント」に作り変えた健矢と、快楽のために自ら進んで「至高の家畜」となった織田。


二つのカプセルが放つ対照的な光を孕みながら、ディストピアの夜はさらに深く更けていくのだった。

健矢と織田。対照的な使い方ですね!快楽特化カスタムするなら夢カスタムよりは熟睡特化仕様にしたい派です。読者の皆様のお好みはどんな仕様ですか?ぜひX(@tomo3000sf)の投稿へお寄せください!

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