32 契約
「私が王都に来たのが半年前でした理由は冒険者学校に通うための試験を受けるためです、私は街の中では、自分で言うのは少し恥ずかしいですがそこそこ優秀で学校から推薦状を出してもらい1人で試験を受けに来ました、推薦状を書いてもらった受験者は日程が決まっていない日に試験を受けられるからです。」
なるほど、話している感じ普通の女の子のように感じなかったが頭が良かったんだな、という事は魔法か物理攻撃のどちらかも得意そうだな冒険者学校に通いたいというのならどちらかは必要な力だろうから。
「そうかその話をするって事はその時に何かあったと言うことか、でもあれだろ冒険者を目指しているって事は魔法か剣とかの物理攻撃が出来るものが得意なんだろ?」
「はい、私は魔法が得意ですなので油断してしまっていたのかもしれない、いや捕まりかけた事を考えると油断していましたね、王都に行ったら油断してはいけないと教えられたのに、」最後の方はあまり聞こえなかったがビステスは悔しそうにしながら唇を噛み自分を落ち着かせる為に深呼吸をしてからまた話し始めた。
「それで王都に着いた頃どうすれば良いのか分からなかった時に話しかけてきてくれたのが私を捕まえようとしていた2人だったのです、その2人は丁寧に色んなお店の場所や危ないところを教えてくれて、そのおかげで無事に試験を終わらせることが出来ましたそれで仲良くなりたまに手紙のやり取りをするまでになりました。」なるほど半年前からの計画だったというわけか、そんな事されたら騙されるのもしょうがないと思った。
「本当に、優しい人達で、、」涙を流して話すのをやめてしまった、「うんうん。」俺はその間に完食を目指す、なるほどなそりゃあ騙されない方が難しいと言ったとこか、というかそんな事があったのに俺の後はついて来るって怖くないのか?と思いながらご飯を食べる。
俺もそろそろ完食するくらいの時にまた話し始め「すみません、、本当に優しい人達で私は無事に試験を合格しやっと王都に行くことになりました、そして昨日の事が起こりました。」顔は凄く曇っている。
「襲われたやつか?」と聞くと「はい。」と帰ってきた「王都に来た時に私は1本の飲み物を渡されました、それを合格祝いと言われて渡された時嬉しくて何も疑わず飲んでしまいどうやらそれのせいで魔力が使えなったようです、そして裏路地の方に行き冒険者学校で着る服を見たいと言われて着た瞬間に襲われました、恐らくこのバックが私の魔力でしか開けられないと分かっていたからでしょう。」
だからあん時学校で着る服を着てたのかと納得しご飯を食べ終え手を合わせ「ご馳走様、それは大変だったなそういえばこの後は行く宛があんのか?ホテルや学校の寮とか?」俺は立ち上がりレジで金を払って外に出たマジで飯が美味くて気分が一気に良くなったやっぱ酒より美味いご飯に限るな。
俺が質問をしてから少し歩き「えっと、その、お金はあるんですけど1日2日くらいのお金しかなくて、王都にきてからは魔法使いの冒険者としてお金を稼ごうとしていたのですが、その〜杖を襲われた時に落としてしまって、、」凄い歯切れが悪そうに話すな。
「金は無いって事だな。」王都では道に落ちているものは基本的には警備隊に届けなくても犯罪にはならなかったはずなので届ける奴は恐らくあまり多くないだろう、しかも使い込んでいる杖は新品の杖よりも値段がするし場所が貧民街の裏路地という事もあって恐らく届けられてないだろう。
「はい、、ないです、でも!もしかしたら警備隊のところに届けられているかもしれないので探してきます!勿論警備隊のいる建物の場所は覚えているのですぐに聞いてきます!すみません、ご飯ありがとうございました!また会ったら何かさせてくだい!それでは!」大きな声でそう言って走って行ってしまった、俺が圧をかけたから焦ったのか?それともこれ以上迷惑をかけられないって感じだったか?確か警備隊の場所は俺が行きたかった店の近くなのでとりあえずビステスを追いかけるか。
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「あ、、、助けて下さった冒険者さん、えっと、ついてきていたんですね、、届いている杖を見せてもらったのですがどれも私の杖ではなかったです、なので、、助けて下さって有難うございました!いつか必ず恩は返しますので名前だけでも教えて頂けないでしょうか!」空元気を出して聞いてきた、そして俺はまた人助けをしないといけないかと聞こえるくらいの「はぁ〜、」とため息をついた、俺は人助けは好きではない何故ならそれは俺にメリットがあまりないからだ、だが冒険者は違うコイツらは後に俺の命を救うかもしれないからだ、ビステスは俺のため息で肩を少し震わせ「いや、ありがとうございました私も人助け出来るくらい強くなります。」両手でガッツポーズをした後後ろを振り返って歩いていこうとした。
俺は頭を掻いた後ビステスの肩を掴み顔をこっちに向け言う「待て、俺はヤロフだこれから俺の好きな店に行って好きな杖を買ってやるからついてこい、これは貸しではなく契約だ、それで冒険者学校のトップを目指せ無理と分かっていてもだ、救われた命だろ?だったら必死でやれ。」できる奴は激励の方が伸びるだろう。
俺が面と向かっていうとだんだん顔がクシャクシャになり「ヤロフさん、、、うえ〜ん怖かったよ〜。」俺に抱きついてきそうだったので頭を押さえて泣き止むのを待つ事にする。




