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金貨の娘  作者: 之#u4e4b
第8章 泥濘の澱

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第8章 第2節 シルクの綻(第1項)

挿絵(By みてみん)



(あさ)(べん)(きょう)(かい)()えて、

わたしは(しょ)(しつ)()ごす。



(しょ)(しつ)()(よう)(しゃ)はわたし一人(ひとり)



(とびら)()めてランタン(ひと)つの

(たよ)りない灯火(ともしび)(なか)



()(ぶか)いイオスをクッションにして、

(ほう)(りつ)(たな)にあった()(しょう)()(ろく)(つづ)きを()む。



この(ほん)(きょう)()があったわけでもない。



サンサが(すす)めてきた()(しょう)()(ろく)(むずか)しく、

(べつ)()(しょう)(ほう)(せん)(もん)(しょ)()んで

(よう)()()(かい)しなければならない。



(しょ)()(ばん)()(うで)ではない(ひだり)()()くと、

(みつ)(ろう)がスタイラスで(あら)(あら)しく(けず)られていく。



(たい)(りく)()(らい)(たん)()(おお)く、(しゅう)(とく)(むずか)しい。



けれどいまは、(あたま)(なか)()(はい)する(はじ)を、

(なん)(かい)()()()()してしまいたかった。



「ニクス(ねえ)…、こちらに

 いらっしゃいますかー。」



(とびら)(たた)かれて、

ムネモスが(しょ)(しつ)(はい)ってくる。



わたしはイオスに()()したまま

(かの)(じょ)()()た。



「そちらは(ほう)(りつ)(ほん)ですか?


 ニクス(ねえ)(さま)はそんな(こう)()(せん)(もん)(しょ)

 (たしな)まれていらっしゃるんですね。」」



(たの)しくないわよぉ。」



()(しょう)()(ろく)(なか)には()()(はん)(れい)だけでなく、

()(けん)()(さい)(ざい)(にん)(はつ)(げん)から(さい)()まで

()(じゅつ)されている。



「トリンと(いっ)(しょ)にお()()けしませんか?」



ムネモスの(うし)ろにはトリンも()っている。



ムネモスは(しん)()りのフランジの(なか)では、

(だれ)よりも(あか)るくて(こと)()(づか)いは(てい)(ねい)だった。



()(ぞく)からフランジになった(かの)(じょ)が、

(くろ)(いろ)のチュニックを()ているせいもあり、

アイリアの(こう)(ぼう)(せい)()になる(ため)

(やかた)にを()ったレナタを(おも)()させる。



チュニックには(なが)(そで)()き、

(ふく)()には(おお)きなポケットもあった。



なにより(あつ)()のシルク()()が、

みんなの(きょう)()()いた。



エルテル(りょう)(のこ)るベリーが、

(りょう)()()(むすめ)(おも)って(よう)()したのは

(そう)(ぞう)(かた)くはない。



(かの)(じょ)()(ごと)()りは、

()()(いん)から()(ほか)のフランジに(くら)べて

(しっ)(ぱい)(おお)かった。



()(ごと)をその()()せて(おし)えても、

()ているだけで(こう)(どう)(うつ)さない。



(ねん)(ちょう)のフランジが()(かた)()えても、

(こと)なる(こう)(どう)()って(しっ)(ぱい)する。



ムネモスはエルテル(せん)(だい)(りょう)(しゅ)(むすめ)

()()(いん)(せん)(こう)(かい)(かん)(けい)()いのに、

わたしはフランジから()()され、

(かの)(じょ)について(まい)(にち)(そう)(だん)される。



()われる(まえ)(こう)(どう)しろ。

 (かっ)()(こう)(どう)はするな。』



サンサがマルフに()ったこの(こと)()(れい)に、

(あい)(はん)する()(どう)(しっ)(ぱい)(げん)(いん)になると(おし)えた。



フランジが8(にん)()えると

()(ごと)(じゅう)(ぶん)(あた)えられず、

()(よう)のあるトリンとムネモスの二人(ふたり)は、

ファウナの(もと)(にん)(しょう)(かん)()()(ごと)(まわ)された。



(そだ)ちの()いはずのムネモスを、

ファウナも(たか)くは(ひょう)()しなかった。



ファウナは(もと)(どう)(くつ)(こう)(こう)(ちょう)(むすめ)で、

ムネモスと(おな)じく()(ぶん)()っていた。



それでもファウナは(しょう)(かん)()たムネモスを

(ねた)んだり、(あわ)れんだりもしない。



()(ごと)(しゅう)(ちゅう)()いムネモスより、

()(ごと)(きょう)()()っていなくても、

(よう)(りょう)()いトリンを(ひょう)()していた。



わたしはイオスの

(やわ)らかお(なか)(あご)()せて、

二人(ふたり)(かっ)(こう)()()げた。



トリンもムネモスと(おな)じ、

(くろ)(いろ)(うわ)()()ている。



すでに二人(ふたり)()()ける(じゅん)()(ととの)っていた。



「わたしはいま(がい)(しゅつ)したくない()(ぶん)なの。


 だからこうして、

 ()(ぶん)(なか)(はじ)(そそ)いでるの。」



わたしが(しゃべ)るとイオスのお(なか)()れ、

()いて(めい)(わく)がっている。



「なにかおかしなことがありました?」



(あさ)(べん)(きょう)(かい)(しっ)(ぱい)してたからでしょ。


 (あん)(しょう)できずに(した)()んだり、

 (なん)()(こと)()()(みょう)(はつ)(おん)()ざったり、

 (ぶん)(しょう)()(ちゅう)()ばして()()(ちが)えたり、

 (しつ)(もん)(こた)えてばかりで(すす)まないし。」



(すべ)ての(はん)(せい)(てん)をトリンに()(てき)され、

イオスのお(なか)()かって(うめ)いた。



(こう)()()(ごえ)()こえるけれど()にしない。



(しん)()りのミニとアミという(くろ)(かみ)(ふた)()は、

()()わりで(しつ)(もん)()(かえ)して(まど)わせ、

わたしの(あん)(しょう)(あき)れたのか、

(きょう)(いく)(しつ)()(せき)したまま(もど)らなかった。



「みんなの(まえ)でお(はなし)するなんて、

 ニクス(ねえ)(さま)(げん)(ろう)(いん)()(いん)のようで、

 (いさ)ましくて()(りょく)でしたよ。」



また(けい)(しょう)()けられたけれど、

()(てき)して(てい)(せい)する()()かない。



「わたしは(ほん)()()げるだけで、

 ()(いん)みたいに(ゆう)(べん)でなくてもいいのよ。」



()(まつ)(しっ)(ぱい)にも(みんな)(みみ)(そばだ)てていたのは、

 (がく)(しゅう)(かん)(しん)()まれていたからですよね。


 みんな(よろこ)んでましたでしょう?」



「それを(わら)われてたっていうんだよ。」



トリンの()(けん)

わたしの(かんが)えが(いっ)()してしまう。



「ミニとアミのお二人(ふたり)は、

 (ねえ)(さま)のお(はな)してくれた(ほん)(はなし)を、

 (しょく)(どう)でずっとしてましたもの。」



「あの()(たち)()()(いん)()(ころ)から、

 (やかま)しくて(たま)らないわ。


 この()はここに()いて、

 わたし(たち)だけで(いち)()()こう。」



「それはいけません。


 ()(えい)(たい)(どう)させるように、

 サンサお(ねえ)(さま)から()われていますもの。


 ニクス(ねえ)(さま)()てください。


 (わたし)(たち) 、お(きゅう)(きん)をいただきました。


 これで(ねえ)(さま)に、

 (いち)()()れて()って(もら)いなさい、

 とのことでした。


 (いち)()とはどこなのでしょうか?」



「やっぱりわたしも()くわっ!


 ()(もの)、してみたいもの。」



わたしが(きゅう)()()がったので、

イオスが(おどろ)いて()(さか)()てた。



(わたし)もです!」



「は? 二人(ふたり)(とも)

 ()(もの)くらいしたことないの?」



「はい。

 (わたし)はルースを()にしたのも(はじ)めてです。」



ムネモスが(かわ)(ぶくろ)から(きん)()を1(まい)()()す。



挿絵(By みてみん)



「これ1(まい)でなにが()えるのでしょう?」



「そんなに()えないと(おも)うわ。


 テマッサで(ふた)つ…?」



ガロムの(みせ)のテマッサが(ひと)つ5ルース。



サンサはテマッサを4()()い、

ノーラに(きん)()を2(まい)(わた)していた。



挿絵(By みてみん)



これで1(まい)()()は10ルースにあたる。



サンサ(たち)()(ぞう)した(きん)()()わりに

(あたら)しく(つく)られた(こう)()とはいえ、

その(きん)()(まい)がたった10ルースでは

()()(ひく)()がする。



(ほん)(とう)に10ルースかしら。(ほん)(もの)?」



()()(うた)(はじ)めたわたしの(かお)()て、

(だま)っていたトリンが(たま)()ねて()(てき)した。



「…いや、1,000ルースだよ、それ。」



(そう)(てい)していた()()の100(ばい)もした。



「そんなに(ちが)うの?

 100ルースでもなくて?」



(べん)(きょう)(かい)(おし)えてる(たち)()なのに、

 そんなことも()らないって…。」



トリンは(あき)れて(ふか)()(いき)()いた。



――(けい)(ざい)(ほん)ならまだしも、

  (もの)(そう)()()いた(ほん)って、

  (しょ)(しつ)には()いのよね…。



()(ぶん)()(ちゅう)()(かん)(ちが)いで、

(おお)きな(そん)をするところだった。



「これだけあれば、(やかた)のひと(たち)(ぜん)(いん)

 ()(ねん)(ひん)()ってあげられますね。」



()()使(づか)いしてはダメよ。


 今日(きょう)()(まわ)るだけにしましょう。


 1,000ルースなんて(いち)()()しても、

 使(つか)えないと(おも)うもの。」



テマッサ200(しょく)(ぶん)ものお(かね)使(つか)()るには、

グルグスほどの(おお)()いを100(にん)

()(ある)かなければいけない。



(そう)(ぞう)()えてしまう。



(しゅう)(かく)(さい)(ちか)くて(りょ)(かく)(おお)いから、

 ()まれたりしないように。



「お()(もの)はお(あず)けなんですね…。」



(かの)(じょ)(きん)()(くび)()げた(かわ)(ぶくろ)(もど)すと、

(むな)(もと)(かく)して(ざん)(ねん)がった。




 ◆




スーは(あさ)から(しゃ)(ほん)(こう)(じょう)()き、

サンサも(しゅう)(かく)(さい)(おこな)(えん)(げき)(じゅん)()()た。



(ほか)のドレイプも、

(あたら)しく(はい)ったフランジを()れ、

()(じゅつ)(かん)(ほう)(しょく)(てん)などに()()けてしまった。



(むね)(みず)(ぶくろ)()るした

(おお)(おとこ)のグルグスを()()げ、

(げん)(かん)(まえ)(くち)()けるムネモス。


挿絵(By みてみん)



(たい)(りく)()(れい)(きょ)(たい)なんですねぇ…。」



()(れい)ではなくて()(えい)でしょ。」



「あっ。(たい)(へん)(しつ)(れい)をしてしまいました。」



トリンから(てい)(せい)()け、

ムネモスは(ふか)(あたま)()げた。



フランジだけの(がい)(しゅつ)であっても、

()(えい)()(ある)(ひつ)(よう)がある。



その()(ゆう)についてわたしは(せつ)(めい)しなかった。



「え? ウントも()るの?」



()いだろ。

 オレは(せい)(しき)()(えい)だぞ。


 オーナーに()われてんだよ。

 グーグスについて(ある)けって。」



「あっ! ()めなさいウント!」



イオスが()(めい)(はな)つ。



ウントに(ひげ)()()られて、

イオスは(やかた)(なか)(はし)()ってしまった。



今日(きょう)()(えい)(とう)(がい)(しゅつ)できるのは、

()(よわ)なグルグスにお調(ちょう)()(もの)のウント。



挿絵(By みてみん)



(きゅう)(よう)()だけあって、

(やかた)()られる(ほか)()(えい)

(ぜん)(いん)(がい)(しゅつ)(ちゅう)になっている。



(たよ)りにしていた()(えい)のディーゴも、

(あさ)からスーが()れて()ってしまった。



わたしはウントの(あい)()をせずに、

トリンとムネモスを(せん)(どう)する。



イオスを(かか)えていないと(みぎ)(うで)()()かず、

()(けい)()(あん)(つの)った。



「あちらの(たか)(せき)(とう)(しょう)(ろう)ですか?」



(しま)()ってるのよ。


 (まち)(ちゅう)(しん)(かわ)(なが)れてるでしょ?」



「はぁー。

 お(しろ)(せん)(とう)よりも(たか)()(しょ)ですね。」



(てん)(もん)(がく)(しゃ)(かね)()きが()()まりして

 ()(さい)()らせたりもするのだから、

 ずっと(まち)(なが)めてるのかしらね。


 退(たい)(くつ)(なか)で、()(こく)()(ごと)よね。」



(やかた)()(あか)(つち)(おか)西(にし)(くだ)り、

(うん)()(また)(はし)()えると、

(きた)には(ぼう)(へき)()える。



トリンは(ぼう)(へき)(にら)みつけていた。



(ひつじ)()れ、お(さかな)(うろこ)(ひろ)がって(そら)(おお)う。



(ぼう)(へき)(さき)(きん)(そく)()なのですね。」



「ネルタの(こっ)(きょう)だ。


 (おく)(びょう)(ぶん)(すい)(がい)()(れい)(あつ)めて、

 この(ぼう)(へき)(つく)(はじ)めたのは20(ねん)(まえ)よ。」



「トリンは(たい)(りく)()だけではなく、

 (しま)(れき)()(おし)えてくれるんですよ。」



ムネモスに()められると、

(かの)(じょ)(だま)って(した)()いてしまった。



二人(ふたり)(とも)(やかた)()(ごと)には()れた?


 (おぼ)えることも(おお)くて(たい)(へん)よね。


 (とく)(にん)(しょう)(かん)()()(ごと)は。」



()()ね。」



「トリンには()(ごと)(しっ)(ぱい)を、

 (なん)()(たす)けられています。」



挿絵(By みてみん)




(しょう)(ろう)()()時計(どけい)(とう)の、

(みなみ)(がわ)(ひろ)()には()(てん)(しょう)(あつ)まり、

(おお)(ぜい)のひとが()(もの)()()りをする。



(かわ)()える(はし)から(とお)()(なが)めても、

この(まち)()むひとの(おお)さがよく()かる。



()()(みどり)()せ、

(あか)(かっ)(しょく)(いろ)づき(はじ)める。



()(いろ)()(つぶ)(はな)()かせ、

(かぜ)(あま)(かお)りを(はこ)ぶ。



(そら)には(みなみ)から()(ほし)(どり)が、

()れを()して(くろ)(くも)(つく)っていた。



「ひとが(おお)(ぜい)()ますね。

 お(まつ)りでしょうか?」



「ムネモス。(はし)ってはダメよ。

 …(はぐ)れると(ひと)(さら)いに()うわよ。」



「いけません。

 (こう)(ふん)してしまいました。


 (つつし)みがありませんものね。


 (わたし)はよくお(かあ)(さま)にも(しか)られました。」



サンサ(たち)使(つか)()(ども)(だま)しの(おど)(もん)()は、

ムネモス(あい)()には(つう)じなかった。



(かの)(じょ)はわたしとトリンの()()って、

(たて)(なら)びで(ある)くことを(よろこ)んだ。



ムネモスの()(やわ)らかく、(あたた)かい。



(ひろ)()には、

グルグスよりも(おお)きな(おとこ)(たち)()る。



(くろ)(しょう)(ぞく)()(つつ)んだ二人(ふたり)(どう)()

(しず)かに(ある)く。



一人(ひとり)(なが)()()(めん)()けて、

()つん()いに。



もう一人(ひとり)(なが)(あし)と1(ほん)(つえ)()いて、

()(あん)(てい)(ある)く。



(どう)()(たち)(ひろ)()()(だん)から()

 オーブの(きょく)(げい)()よ。」



「ねえ、あれって、どういう()()み?」



トリンが(だれ)にでもなく(たず)ねる。



()(こう)()()というものですね。」



()(こう)?」



ネルタでも使(つか)うひとを()ない(どう)()で、

トリンも(とう)(ぜん)()らない。



(つま)(さき)(ある)(いぬ)(ねこ)真似(まね)()(じょ)()()です。


 オーブでは(ぼう)(あし)につけて(さかな)()ったり、

 メルセでは()(じゅ)(てき)()使(つか)われますね。」



(ひろ)()(どう)()(きゃく)()きみたいね。


 あんな()()()にする(ひつ)(よう)はないもの。」



「それにしたって、

 なんであんなことをしてんのさ?」



ムネモスまでわたしを()る。



「なんでって…。」



()(だい)(たい)(りく)から(そん)(ざい)する(どう)()(ぶん)()を、

ここで(せつ)(めい)して()(かい)してもらうのは(むずか)しい。



「あの(どう)()(にん)(げん)をお(さかな)()()てて、

 オーブで(りょう)(つかさど)(かみ)()わりに

 お(さかな)(あつ)めているそうよ。」



(どう)()(おこな)()(しき)

()()だけを(かん)(けつ)(せつ)(めい)した。



(わたし)(たち)はその(さかな)なんですね。


 では今日(きょう)(ほう)(りょう)ですね。」



「…なにが(たの)しいんだか…。」



(さかな)()れに(よろこ)ぶムネモスとは(ぎゃく)に、

(さかな)()けてトリンは(いら)()ちを()せる。



(どう)()(だい)(しょう)(さま)(ざま)(あわ)(だま)()ばす。



()(ども)()(ざかな)のように(どう)()(あし)(もと)(あつ)まり、

(どう)()()いかけ、(どう)()()いかけられて、

(みみ)(つんざ)(ぜっ)(きょう)()(ごえ)(ひろ)()(ひび)く。



()()きのある()(ども)などは、

(にん)(ぎょう)使(つか)いの(げい)()(たの)しんでいた。



(だい)(うえ)()つ、(くろ)(しょう)(ぞく)姿(すがた)(おんな)

(あし)(もと)(あやつ)(にん)(ぎょう)を、()(ども)()しがる。



(くろ)(ほそ)(いと)()るされる

(ぼう)()()(あやつ)(にん)(ぎょう)は、

(たましい)があるかのように(ある)き、(はし)り、

(はげ)しく(おど)り、(ちから)(づよ)(こえ)(うた)う。



(かい)(らい)()ばれるその(にん)(ぎょう)は、

(しょく)(しょ)をした大人(おとな)にも(にん)()(たか)く、

いくつか()れていた。



(にん)(ぎょう)にはいずれも

()(はつ)(そめ)(いと)(とう)(はつ)(つく)られ、

(ぬの)()れで(つく)った(おう)(かん)(かざ)りが()せられている。



(あか)(くろ)、それから(しら)(いと)(ぎん)(ぱつ)らしく、

(かく)()(おう)(りょう)(しゅ)()した(にん)(ぎょう)がある。



挿絵(By みてみん)



(にん)(ぎょう)()って(もら)った()(ども)(のち)に、

(かね)では()(じゅつ)()()かないことを(まな)ぶ。



(にん)(ぎょう)()にしたところで、

(にん)(ぎょう)使(つか)いほど(たく)みに(うご)かすには、

(そう)(おう)(けん)(さん)(ひつ)(よう)になる。



挿絵(By みてみん)



(かい)(らい)であっても(とう)()(しゃ)(かん)(たん)には(あやつ)れない。



()(ぜん)この(ひろ)()()(とき)には、

()()かなかった(はっ)(けん)がいくつかあった。



(いち)()(ひら)かれる(ひろ)()では、

なにを()るにしても、

(まち)(きょ)()()なければいけない。



(みせ)(さき)には()まって(すう)()()(ごう)(こく)(いん)された、

(えい)(ぎょう)(きょ)()(しょう)(いた)(かか)げている。



(すう)()()(ごう)は、(みせ)()()(しる)したもので、

(ふち)には(とう)(かん)(かく)(ちょう)(たん)(せん)(きざ)まれ、

(やかた)使(つか)っている(しょう)(たい)(ふだ)(おな)()()みがある。



(ひろ)()(すわ)って

(たい)()(また)(かか)えて(たた)(しょう)()(たち)



頭巾(フード)(あたま)(かぶ)せて宝飾巾(ヴェール)()け、

(ほう)(りつ)によって()(しゅつ)(ひか)えている。



挿絵(By みてみん)



(ひざまず)いて(ふえ)(くわ)えて()(だん)(しょう)(たち)



宝飾巾(ヴェール)(おく)(かれ)らは(わか)くて、

()(ほそ)っていた。



挿絵(By みてみん)



エルテルの(たい)(しょう)(まめ)(るい)

(おお)きな(てん)(びん)(はか)()りしたり、

(はこ)()めたポッポなどの(こん)(さい)

()()けにして()っている。



挿絵(By みてみん)



エルテル(りょう)()(じょう)(せい)(さん)された(さく)(もつ)か、

(ぶん)(すい)(がい)(ほう)(たか)()れるのかもしれない。



(なか)には(じゅく)した()(じつ)(きゃく)(まえ)(なら)べて、

()った(きゃく)(かご)()(じゅく)()(じつ)や、

(くさ)った(もの)(だま)して()れる

(あく)(しつ)(みせ)(まぎ)れていた。



(こう)(がい)(ちか)くの(のう)()()(せつ)(こん)(さい)果物(くだもの)

(まめ)(るい)(ほか)(つる)(くさ)()んだ(かご)やサンダル、

(なつ)()(のこ)ったストロー(ぼう)()いている。



挿絵(By みてみん)



(けい)(しょく)()(たい)では()(もの)()(がい)にも、

調(ちょう)()(りょう)(はこ)(なら)べられて(たな)(にぎ)わせる。



(べつ)(みせ)には(せん)(たく)(もの)のように(ひろ)げられた

(なん)(たい)(どう)(ぶつ)(たこ)(いか)()るされて、

(かぜ)()かれて(かい)(てん)しながら(きゃく)(まね)く。



挿絵(By みてみん)



(いち)()()られる(くん)(せい)(にく)(しお)()(にく)

(きゃく)(よう)(ぼう)()(がた)(かま)使(つか)って、

その()()いて調(ちょう)()する(みせ)もある。



グルグスは(よだれ)()らしているし、

ウントまで(えさ)(まえ)にした(いぬ)()し、

()(はな)すのに()(ろう)した。



(ゆう)(わく)から()げて()(しょ)()えると、

(あざ)やかな(ひかり)()(かい)()()んできた。



(どう)(くつ)(こう)から(はこ)ばれる(しん)(じゅ)(かがや)きは、

(こう)(たく)()(いし)(つぶ)なのに(ひと)(びと)()(りょう)する。



(ひょう)(めん)(おお)(いし)(そう)(こう)()(くっ)(せつ)させ、

(そう)(きん)(いつ)(あつ)()(れい)(にじ)(いろ)(つく)()す。



(しい)()(ふだ)(あそ)びで、(らい)(てい)(とき)(かぎ)って

(かい)(ふだ)が3(まい)(なら)べられるようになったのは、

(かい)(つく)(しん)(じゅ)()(らい)していた。



()きて(みせ)(かっ)()(はな)れようとするウントの

(かわ)(おび)(ひも)(つか)んだままわたしは()(まわ)った。



(ちい)さな(ほう)(せき)()めた(そう)(しょく)(ひん)

(かお)(うつ)るほど(けん)()された(きん)(ぞく)(しょっ)()



(ゆう)(やく)(とう)()()に、(ほう)(ろう)()()



オーブの()(やく)という(あや)しい(しな)(もの)(けもの)(くさ)くて、

わたし(たち)(そろ)って(はな)(ふさ)いだ。



()(よう)(けん)(こう)(うた)う、

(こう)(のう)(あや)しい(くすり)()られていた。



それを100ルース、5()()うひとが()た。



(ひも)(ほね)()()(つく)られた、

()(きょう)のお(まも)りなどを()()(もの)()(りん)(せつ)する。



(なら)べられた(ぎん)鍍金(めっき)(そう)(しょく)(ひん)()て、

レナタやスーが()()けた(とき)姿(すがた)

(そう)(ぞう)していた。



(かの)(じょ)(たち)()()うと(おも)ったけれど、

()(だん)()てすぐに(ためら)った。



(さき)()いつけていたわたしが、

()きに()(もの)(はじ)めては(しめ)しがつかない。



フランジの()(はん)になっていたレナタに、

(あらた)めて(ふか)(かん)(しん)する。



ムネモスがサンサへの(おく)(もの)

(てい)(あん)したけれど、(かの)(じょ)にあげたところで

(よろこ)姿(すがた)(そう)(ぞう)(にく)い。



(きゃく)さんはドレイプに(よろこ)ばれる(ため)に、

(やかた)(おく)(もの)()()む。



サンサは(ちょう)(だい)(もの)には()をつけず、

(じゅう)(ぎょう)(いん)(たち)(くば)るよう

わたし(たち)()()をする。



()(れい)(ほう)(せき)(せん)(さい)(そう)(しょく)(ひん)も、

(しゅん)のおいしい果物(くだもの)であっても、

サンサを(よろこ)ばせることはできなかった。



(うつく)しく()(りょく)のある(そう)(しょく)(ひん)(かず)(かず)は、

(くすり)とは(けた)(ちが)いの()(ふだ)()けられ、

(かお)(そむ)けてもまた(べつ)(ゆう)(わく)(おそ)われる。



(たい)(りく)から()(めずら)しい()(ごえ)()(とり)

(おお)きくて(しず)かな(とり)()わった()(いろ)(とり)

ひとの(こと)()真似(まね)(しゃべ)(とり)



(かざ)られた(いろ)(あざ)やかな(とり)(はく)(せい)()(せん)(あつ)め、

(ちが)(いろ)(とり)()()()れていく。



(とお)くオーブから()(ぎょう)(しょう)(にん)は、

(とり)(はね)(ばた)きや()(がわ)()る。



(きん)(もう)(ちい)さな(さる)(きば)()()しにし、

(せま)(かご)(なか)(きゅう)(くつ)(なん)()()(まわ)った。



(さる)(さわ)がしい(みせ)(となり)では、

(しゃ)(こう)(ぬの)(おお)われた(かご)(なか)で、

()(せつ)(むし)が、(はね)(こす)()わせて

心地(ここち)()(おと)()らす。



(おす)(めす)(さそ)(えん)(そう)(こう)(みょう)さに、

(さる)(いと)(まえ)(とお)(ひと)(びと)(あし)()めた。



(あま)(かお)りの()(さそ)われると、

(もく)(たん)(でい)(たん)()(じゅう)(たび)()れ、

(にく)(たい)(ろう)(どう)(しゃ)によって(はこ)ばれる。



(ふゆ)(そな)えで(とり)(ひき)される(でい)(たん)()(だん)は、

テマッサよりも(たか)い。



(りゅう)のように(きょ)(だい)(けもの)()(がわ)

ナショーの()(じゅく)(かわ)のような(あか)(いろ)(がら)



(ふゆ)()(がわ)尻尾(しっぽ)()()れて、

(なつ)()(がわ)(なめ)された(あな)(びら)きの(かわ)が、

いくつか(てん)(とう)()(のこ)る。



(りっ)()(ふゆ)()(みせ)(さき)(かざ)って

(ひん)(そう)(なつ)()()りつけていた(もの)は、

()()(こう)()(ちょう)(ぜい)(にん)()つかって

(えい)(ぎょう)(きょ)()(しょう)()()げられていた。



()(がわ)(なか)には()(はつ)(まぎ)れている。



(きん)(ぱつ)()えるように(だっ)(しょく)された

(にん)(げん)(かみ)が、いくつか(かざ)られていた。



(あつ)(じゅう)(たん)()()(たい)(りく)()(よう)()られた、

()(ばつ)(ふく)(そう)をした()(たか)(だん)(じょ)(なら)ぶ。



(みみ)には()()(かざ)りや(けもの)()(がい)(こつ)(かぶ)り、

(りょう)(あし)には(あし)(かせ)をつけている。



(なら)べられた()(れい)(たち)(たい)(りく)()(はん)(こう)すると、

(くび)のロープを()()られて(ぼう)(たた)かれる。



(じゅう)(たん)(ふく)はただのチュニックで、

(ひと)()いに(まく)られて(おんな)()(れい)(はだか)にされた。



(わか)(けっ)(しょく)()()(れい)(ひと)(びと)()()げ、

(つば)()ばして(かい)()(さけ)び、

()(れい)()()()がっていく。



()(だん)()げていくだけの(もの)

(きゃく)(なか)(まぎ)れている。



()(ほそ)った()(れい)はペヌンの(ふくろ)()()け、

()()()ないので(はし)(あつ)められる。



50ルースの()(ふだ)(くび)()るされている。



(だい)(うえ)()って()(だん)(さけ)(ひと)()いを、

トリンがずっと(にら)みつけていた。




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