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金貨の娘  作者: 之#u4e4b
第9章 薄闇の嵐

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第9章 第2節 鳥獣の聚

挿絵(By みてみん)



(かい)(えん)のハンドベルが()らされると、

(はく)(しゅ)(おと)(なみ)になって()(なか)()たった。



イオスが(おと)(おどろ)くと、

(どう)(こう)()(ひら)いて(みみ)()せる。



(おな)(くろ)(いろ)(なが)いコートを()(やく)(しゃ)(たち)が、

(りょう)()(ひろ)げて(すそ)(なび)かせながら()(たい)(はし)る。



()(あか)(いろ)宝飾巾(ヴェール)

(くろ)(いろ)頭巾(フード)(かぶ)った(やく)(しゃ)(たち)は、

()(たい)(ひだり)から(みぎ)へ、(みぎ)から(ひだり)へと()(まわ)り、

(さい)(ぜん)(れつ)(きゃく)(たち)(かぜ)()びて(よろこ)ぶ。



コートの()には(しろ)(はん)(てん)()かれ、

(くち)(さき)(とが)らせた宝飾巾(ヴェール)をしている。



――あぁ、(ほし)(どり)だわ。



わたし(たち)()(たい)(はじ)めて(かん)(げき)する。



エイワズは(じょう)()(たち)(ふと)(こえ)(せつ)(めい)していた。



()(たい)(おく)から(きょ)(だい)(たい)()(しゅつ)(げん)し、

(そう)(しゃ)(ふと)(ぼう)(かわ)(たた)いて(くう)()(ふる)わせる。



その(おと)()(だい)(おお)きくなると、

(ほし)(どり)()した(やく)(しゃ)(たち)は、

()(たい)(ちゅう)(おう)(あつ)まった。



(たい)()(いきお)いよく(たた)かれ、

(かみなり)のような(はげ)しい(おと)

(きゃく)(せき)(おく)にまで(とど)いて()(なか)(かえ)ってくる。



(ほし)(どり)(なか)から、

真赤(まっか)なコートに()(つつ)

一人(ひとり)(おとこ)姿(すがた)(あらわ)した。



(あか)()(はつ)のその(おとこ)がコートを(なび)かせ

(きゃく)(せき)()(なか)()けると、

(たい)()(げき)(じょう)(はしら)より(とお)()こうの

(てん)(がい)(さん)(ゆび)(さき)()けた。



わたしも(なん)()()たことがある(おとこ)



()(しょ)(かん)で、アイリアの()(きゅう)で。



その(おとこ)()(どう)(しゃ)ソーマを(えん)じている。



挿絵(By みてみん)



ソーマの(まわ)りにいた(ほし)(どり)は、

(つばさ)にしていたコートを()いで()()がる。



(せい)()になれなかった(ほし)(どり)が、

ひとへと姿(すがた)()えていく。



(つえ)(かか)げるのはエルテル(りょう)(かい)(たく)(しゃ)

その(つえ)(うし)(みちび)き、(いぬ)()(ある)く。



(しょく)(だい)()つメルセ(りょう)(よう)(ほう)()

(はち)(みつ)(つく)り、(ろう)(そく)(とも)す。



(ゆみ)()くのはオーブ(りょう)()()

(しゅ)(りょう)(おこな)い、(かわ)(つく)る。



()(あつ)(ほん)(ひら)くのは(ぶん)(すい)(がい)(さい)(ばん)(かん)

(ほう)()き、ひとを(さば)く。



(きゃく)(せき)から()(はく)(しゅ)(おと)()(なか)(たた)いた。



(けん)()いているのがカヴァの(おう)

()()(ひら)き、(おう)(かん)(いただ)く。



()(ぶくろ)()(なか)(かつ)いだ(どう)(くつ)(こう)(せん)(ちょう)が、

(しま)()(ぐち)()つけて(じょう)(りく)()たした。



(げき)はソーマの(たび)(えが)く。



(うつく)しい(げん)(がっ)()()のひらの()(がっ)()()らし、

(おど)りながら(けい)(かい)(えん)(そう)(ひび)かせる。



ソーマ(たち)(えん)(そう)(おど)りの(なか)

()(たい)(うえ)(かい)(たく)(せい)(かつ)(えん)じていく。



(くわ)()り、(たね)()く。



(つえ)(かか)げたソーマが(いし)(ゆか)(たた)くと、

(しろ)いコートに(くろ)頭巾(フード)をした

(ひつじ)()れを(ひき)いた。



(かい)(たく)(しゃ)(ひつじ)()()って、

(れつ)()した()れの(うえ)()(よう)(ある)く。



(あお)(いろ)(きょ)(だい)(へび)()(たい)(うず)()き、

ソーマ(たち)(おそ)う。



(かい)(たく)()(だい)(だい)(すい)(がい)



(きょ)(だい)(にく)(たい)(あか)(いろ)()えるような、

(たい)(もう)(さか)()てた(いのしし)()る。



(かがり)()(えき)(たい)()かれると、

(ほのお)(はげ)しく(そら)へと()って、(こく)(えん)()く。



(きゃく)(せき)からは()(めい)()き、(せい)(えん)()いた。



()(たい)(はし)()()()(よう)()され、

そこには(はだ)()姿(すがた)(おんな)(おう)()する。



(きゃく)(せき)から(くち)(ぶえ)()った。



(しょく)(だい)()ったソーマが()()いをすると、

()()()(おう)()していた(おんな)()()きた。



ソーマは()(かん)()()ばされて、()(ぱた)かれ、

()(たい)(きゃく)(せき)からの(こう)(しょう)(つつ)まれる。



(とう)()(かい)(たく)()やゼズ(とう)(ぼう)(けん)()(えが)かれた、

ソーマの(でん)(せつ)(さい)(げん)している。



(ほん)()ったソーマが()てくると、

(きゃく)(せき)から(くち)(ぶえ)()(ひび)く。



この(まち)(しょう)(ちょう)になっているソーマの(とう)(じょう)



(ぶん)(すい)(がい)のソーマが、

メルセ(りょう)のソーマを(ほう)(さば)いている。



(さば)かれた()(てい)のソーマは(こう)(しゅ)(だい)(おく)られ、

(くび)()るす姿(すがた)()(めい)()きる。



(とう)(ぜん)(こう)(しゅ)(だい)のロープは()まらないし、

(くる)しむ真似(まね)(あご)(した)()()れて、

(おとこ)はロープに()()がって(あし)(さき)()ばす。



(おとこ)(しっ)(こう)(にん)らに(はこ)ばれて

()んだ()りをしていたけれど、

()()って()()いた(きゃく)(わら)わせた。



(ほか)()()のソーマ(たち)(えん)じられていった。



オーブ(りょう)のソーマは()()



(たか)(うつく)しい()(いろ)(ふえ)(えん)(そう)される(なか)で、

()(こう)()()()けたソーマは(なが)(あし)(おど)り、

()(はな)()()りで(けもの)(やく)(つぎ)(つぎ)()っていく。



カヴァのソーマは(おう)として(けん)(かか)げる。



(たい)()(きん)(ぞく)()(がっ)()使(つか)った(はげ)しい(えん)(そう)で、

(おと)()わせて(けん)()って(とう)(そう)(えが)く。



エイワズの(となり)(じょう)()(たち)(こう)(ふん)している。



()(たい)(わき)(もう)けられた(ふた)つの(かがり)()

(こな)()かれると、(おと)()てて()(ばな)()らす。



(ほのお)()(いろ)(みどり)(いろ)(へん)()して、

(ちか)くの(きゃく)(せき)(おどろ)かせた。



(しお)(どう)(ふん)(ほのお)(ねつ)(れい)()し、

(とく)(ゆう)(いろ)()(せん)(はな)

(えん)(しょく)(はん)(のう)という(げん)(しょう)()こす。



この(たん)(じゅん)(げん)(しょう)()せて(かみ)()(しん)()(しょう)し、

(みん)(しゅう)(だま)した(おう)がかつて(そん)(ざい)した。



(おお)(だい)()(いっ)(てい)(かん)(かく)(おと)()らす。



それはまるで(しん)(ぞう)(はく)(どう)で、

(やく)(しゃ)(たち)()なくなった()(たい)には、

(ふたた)(あか)いコートの()(どう)(しゃ)ソーマが()った。



()()(せい)(れい)(たち)が、

(ささや)くように(たか)(こえ)(うた)う。



ソーマの(はい)()()(こく)(しょく)(きょ)(だい)(ぬの)()られ、

(ぬの)(しわ)(こう)()(はん)(しゃ)(みどり)(あか)にも()える。



シルクの()()()らして、

(ぬの)()(たか)(こう)(たく)()(やみ)(えが)く。



()(どう)(しゃ)ソーマが(きん)(そく)()()った。



アイリアの()いた、

(にゅう)(しょく)(じゅう)()()の13(まい)()()



(ほし)(どり)()(たい)()ける。



コートを(じょう)()させ、()(おと)()らす。



()(たい)(ちゅう)(おう)(あつ)まった(ほし)(どり)(なか)から、

おかしな姿(すがた)(じん)(ぶつ)(あらわ)れた。



――(かん)()(しゃ)



それは(まっ)(くろ)(ぬの)(おお)われた姿(すがた)(そん)(ざい)



(くろ)頭巾(フード)(くろ)宝飾巾(ヴェール)(かお)()えない。



その(そん)(ざい)()(たか)(かか)げると

(たい)()(くう)()()(やぶ)り、

(かがり)()(ふたた)()(さか)って(こく)(えん)()く。



()(こく)(しょく)のシルクがソーマを(おそ)った。



(おお)(だい)()(とも)に2(まい)(うす)(きん)(ぞく)(ばん)

(そう)(ぞう)しく(たた)かれ、(けもの)(こえ)(つく)()す。



――ソーマは(らい)(てい)()んだ。



(てん)(がい)(さん)(ふもと)(ふか)(もり)

(きん)(そく)()()()(かい)(らく)(らい)()って

(きゅう)(せい)したソーマ。



()(たい)からシルク(ぬの)()(のぞ)かれると

まるで(じょう)()のように、

ソーマは()(たい)から姿(すがた)()した。



(さわ)(はじ)める(きゃく)(せき)()()して、

(おお)(だい)()(こま)かく()(つづ)けられた。



(せい)(れい)(たち)(うた)う。



(ほし)(どり)()(たい)()ぶ。



(げん)(がっ)()(かな)でられ、(とり)(たち)(さえず)る。



(おお)(だい)()(いきお)いよく(なん)()(たた)かれると、

(ほし)(どり)()れの(なか)からソーマが(あらわ)れた。



()んだと(おも)われたソーマの(せい)(かん)に、

(きゃく)(せき)(はく)(しゅ)して(くち)(ぶえ)()らし、

()()がると()(めん)()(たた)(おお)(さわ)ぎする。



()(こく)(しょく)(ぬの)はまた()らめき(しず)まる(きゃく)(せき)

()(たい)()(よう)(くう)()(つつ)んだ。



(たい)()(よわ)()(あん)(てい)()らされ、

(げん)(がっ)()(いびつ)(おと)()てている。



ソーマは(きゃく)(せき)()()するかのように、

(あし)()みをして(おと)()て、(けん)(かか)げた。



その(どう)()()(かえ)されると、

(きゃく)(せき)もその(うご)きを真似(まね)(やく)しゃ(おう)じる。



(おお)(だい)()(おな)(かん)(かく)(たた)かれる。



()(たい)(じょう)のソーマと(きゃく)(せき)(いっ)(たい)になると、

(かれ)(けん)(なな)めに()()ろした。



()(こく)(しょく)(ぬの)()()かれ、

(まっ)(しろ)(ぬの)へと()わった。



(ほし)(どり)()(つく)り、

(かく)()のソーマへと姿(すがた)()(もど)した。



(きゃく)(せき)(こう)(ふん)(ぜっ)(ちょう)(たっ)し、

(くう)()()(いきお)いの(はく)(しゅ)(あし)()みが(はん)(きょう)する。



わたしは(みみ)(おさ)えて、

(かん)(じょう)(あふ)れる(きゃく)(せき)()()げた。




 ◆




(げき)()わると、(やく)(しゃ)(そう)(しゃ)(たち)

()(たい)(ふち)沿()(かたち)()(つく)って(なら)ぶ。



(きゃく)(せき)から(はく)(しゅ)()びながら、

()(がお)(ふか)(あたま)()げた。



「ニクス! お(かね)(よう)()して!」



(はく)(しゅ)(なか)でスーが(さけ)んだ。



「え? これ?」



(やかた)()(とき)に、サンサに()()けられた

(こう)()()まった(かわ)(ぶくろ)(ひら)く。



「やっ! こうするの。」



スーは(かわ)(ぶくろ)()()れて、

(つか)んだ(どう)()()(たい)()げた。



(となり)(すわ)るエイワズも(どう)()()()れる。



マルフ(たち)(いっ)(しょ)(かん)(げき)していたレナタも

()()がって(どう)()()げていた。



(ほか)にも()(ども)姿(すがた)(おお)()かける。



「ニクスもやって!」



「え? うん。」



(さい)(ぜん)(れつ)(すわ)れる(かい)(きゅう)のひと(たち)が、

(ほか)(きゃく)(せき)(りょう)()(はら)()()みだった。





(たい)()(たた)かれると、

()(おん)()わせて(どう)()()()れられる。



(きゃく)(せき)(たい)()(たた)かれる(たび)()(ごえ)(さけ)び、

(さい)(ぜん)(れつ)(ふくろ)()ったひとが()()がる。



(きゃく)(せき)()()いたまま()()けた()(たい)

(こう)()()げる()()ちたがりも()る。



(さい)()まで()げきったひとが

 ()(たい)()(えい)()(あた)えられるんだよ。」



そうなると()(さん)のある(そう)(とく)のマルフや、

()(ちょう)のエイワズに(かな)うひとなど()ない。



(きゃく)(せき)から()(まえ)()ばれる(ため)()()き、

(さい)(ぜん)(れつ)()って(こう)()()げるあs もの()る。



()(たい)()った(やく)(しゃ)よりも(きゃく)()()てば、

(たち)()()()わってしまう。



「サンサが(けん)()()っている(げき)(じょう)なら、

 そこからいくら()()れても

 (かの)(じょ)(もと)(かえ)ってくるわけだね。」



「わたしは(おうぎ)()ちね。」



サンサに(どう)()()()けられたわたしは、

(かれ)らの()(あお)(やく)()()わされた。



トリンは()げる姿()(せい)(しめ)さず退(たい)(くつ)そうにし、

スーはわたしに(どう)()()()する。



(ひと)(にぎ)りでだいたい100ルース(てい)()



(しょう)(ぎん)()(まい)(そう)(とう)する(りょう)()()れられる。



「あっ!」



(ふくろ)(なか)()()ずに(なん)()()かを()げていると、

()にした(こう)()(ぎん)()へと()わった。



(となり)のエイワズも(ぎん)()(かわ)(ぶくろ)()()える。



――(こん)()(きん)()(まい)(ぶん)ね。



エイワズの(となり)(きゃく)も、その(となり)(きゃく)

わたしに(たい)(こう)して(ぎん)()(つか)んで()げる。



()げられた(こう)()()わったことに()()き、

(きゃく)(せき)(はく)(しゅ)し、(くち)(ぶえ)()らす。



()っていた(きゃく)は、()げられる(こう)()(うしな)

()(だい)(すわ)(もの)()た。



(こう)()()げられる(たび)に、

(たい)()(たた)かれて(くう)()(ふる)わせる。



「まだある。…(きん)()()てきたよ?」



(ふくろ)ごと()げちゃってもいいと(おも)うよ。」



(ぜん)(れつ)()っている(きゃく)は、

(かた)()(ゆび)(かず)ほどしか(のこ)っていない。



()げる(こう)()()きてきたので、

スーの(てい)(あん)(どお)(かわ)(ぶくろ)ごと()(たい)()()れた。



――サンサのお(かね)として(もど)って()るものね。




()げた(かわ)(ぶくろ)(なか)から(きん)()(こぼ)()す。



わたしの(こう)()(かん)(せい)()き、

(そう)(しゃ)(たち)()()ちの(がっ)()(かな)ではじめた。



()(どう)(しゃ)ソーマの(やく)(ちゅう)(おう)()(おとこ)

こちらを()て、(かがや)(けん)(しめ)してくる。



(おとこ)(ぎん)(いろ)をした()(なが)()で、

(こう)(かく)()げてわたしに()(しょう)する。



()ずかしさにわたしは()って

イオスを()いた。



――()(おぼ)えのある(かお)…。



(おとこ)(かお)から()(おく)()()る。



サンサから()(あた)えられたお(かね)

(きょ)(えい)(しん)()たすつもりはない。



(かた)()にしている(きん)()が10(まい)もあれば、

(よる)(やかた)()(はら)(さい)(てい)(げん)(きん)(がく)になる。



()っているひと(たち)は、

(たい)(きん)()しむことなく()げる。



(こう)()(すこ)しずつ(ゆび)(さき)(つま)んで()げて

(さい)()まで()って()られても、

()(ずる)(にん)(げん)(えい)()(あた)えられない。



「どうだぁっ!」



(となり)でエイワズが(さけ)んで(きん)()()(つづ)けた。



(じょう)()(たち)(せい)(えん)(おく)り、

(おお)(はしゃ)ぎしていた。



マルフも(きん)()()げてまだ()っている。



(のこ)された二人(ふたり)(ため)(たい)()()り、

()()(せい)(れい)(うた)い、(ひつじ)()れが(おど)り、

(そう)(しゃ)(やく)(しゃ)(たち)(きゃく)(せき)()()げる。



()()ちの(きん)()()(きそ)った(けっ)()

(さい)()まで()っていたのはマルフだった。



(きゃく)(なか)(だれ)よりも(せき)(りょう)(はら)ったマルフは、

アイリアと(とも)(やく)(しゃ)(たち)(まね)かれて、

()(たい)()(えい)()(あた)えられた。



「いいぞぉ! (そう)(とく)ぅ!」



「マルフぅ~!」



「アイリアーッ!」



(かね)(かえ)せぇ!」



(かえ)れゴミ()ぁ!」



()(さん)(がい)(しゅっ)(しん)(かれ)(ほこ)らしく(おも)(もの)()ても、

(ねた)(もの)(どう)(とう)()(べっ)(しょう)(さけ)ばれる。



マルフはそんなことを()にもせず、

()(たい)()つと()(どう)(しゃ)ソーマ(やく)(おとこ)と、

(かた)()めたことに(くち)(もと)(ゆる)めていた。



トリンは(こえ)()らして(はな)(わら)っていた。



(かの)(じょ)(かお)(わら)っていない。



わたしによく()せる(あざけ)りでもない。



(いか)りと(あきら)めを()()ぜにした(ひょう)(じょう)()せる。



わたしは(となり)(すわ)るスーを()た。



いつもの(あか)るい(へき)(しょく)()()れて、

(ぎゃく)(さん)(かく)(けい)(みみ)(あか)く、(はな)(すす)っていた。



わたしの()(せん)()()いて、

(かの)(じょ)(ひざ)のアルを()いて()()がった。



「お(きゃく)さんの(こう)(ふん)()()いてきたら、

 レナタを(さそ)って(やま)(のぼ)りしよっか。」



(ふた)つの()()みを(ほど)いた(かの)(じょ)は、

(こん)(じき)(かみ)(こう)(とう)()(たば)ねる。



――(かの)(じょ)()(つう)(うしな)っている。



わたしはそんなことを(おも)いながら

(くび)(たて)()った。




 ▶

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