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大岩山から絶望を配信する〜男は耐えろと抜かす世界を、低級霊のウイルスで完全チェックメイトしてやった〜  作者: ひややっこ万次郎
第5章:『市場価値ゼロの黙示録 〜泥濘のサバイバーと、世界崩壊前夜(ラストナイト)の利他コード〜
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番外編4:利他と工学の境界線(ディバイド)、そして合理主義者の傲慢なる方程式2

【読者の皆様へ(免責事項)】この物語は完全なフィクションであり、実在の人物、地名、団体、特定の宗教、および書籍等とは一切関係ありません。また、作中に登場する戦術や描写には一部創作が含まれており、特定の生き方や価値観を誹謗中傷する意図は一切ございません。エンターテインメントとしてお楽しみください。

「そんなに『ナンパお断り』って顔しなくてもいいじゃん。俺もさっき仕事の打ち合わせが終わったばかりで、10分だけ時間が余ったから、歩き方がすごく綺麗だった君に挨拶しただけ。あそこにあるスタバ、テイクアウトの列がエグいから、その手前にある静かな純喫茶でサクッとコーヒーでも飲まない?」

女が嫌がる理由は「この男が怪しいか分からないから」だ。

だから理央は、自分には仕事があるという社会的ステータスを見せつけ、さらに「10分だけ」「テイクアウトの列がエグいから代わりに」という、相手が断るための罪悪感を消し去る『言い訳(大義名分)』をタダで差し出してやるのだ。

「……まあ、10分だけなら」

マニュアル通りのセリフで、女の警戒のストッパーが外れる。喫茶店の席につけば、次は『傾聴の罠』だ。理央は自分の自慢話など一切しない。

女の趣味や休日の過ごし方を「それ分かる!」「大変だったね」と全肯定しながら聞き出し、

徹底的に相手の自己開示(甘え)を搾取していく。

女が「この人、私のことを世界で一番理解してくれる……」と錯覚し、脳内麻薬がドロドロと分泌され始めたそのピークの瞬間に、理央は腕時計をチラリと見て、あえて自分から会話を損切り(ロスカット)してみせる。

「あ、ごめん、もう時間だ。次の予定行かなきゃ。君と話してると楽しすぎて10分が一瞬だわ。これ、俺の直通のLINEだから、今ここで交換しとこ。じゃあね」

連絡先を交換してから初めてホテルに行くまでの流れも、すべては冷徹な時間割(タイムマネジメント)の通りに進む。LINEでのやり取りは、あえて返信のメモリを「相手の3倍遅く」設定し、あえて既読スルーの時間を22時間ほど意図的に作ることで、女の「嫌われたのかな……」という執着(ガチ恋)を極限まで引き出す。

そして、満を持して設定した最初の面接(デート)。お洒落な個室のバーのバックヤードの死角、あるいは夜景の見えるカウンター。理央は最初から「友達ホルダー」にハメられるのを回避するため、世間話の最中に『恋愛の価値観』の話を意図的に滑り込ませる。

「俺さ、付き合うとかそういう形式的なマニュアルってどうでもいいんだよね。生身の人間として、今この瞬間に、お互いの体温を本音で共有できる関係が一番美しいと思う。君も、そういう大人の自由な感性、持ってるでしょ?」

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