第22話:傲慢な聖女(シンデレラ)の戴冠式 ~京都を嘲笑う美人局(つつもたせ)の灰滅(かいめつ)と、選ばれし女の狂喜~2
一切の弁明も綺麗事も通用しない、逃げ場なき肉体的・精神的チェックメイト!金属破片を武器に男たちを嫐り殺しにする女性会社員。社会的地位もモラルもドロドロの泥水に投げ捨てて暴力をぶつけ合う男たち。じいさんは日本刀を引き抜き、ばあさんは台所から牛刀を鷲掴みにして肉体を切り刻み合う、高齢者の楽園の血みどろの殺し合い。偽りの鎖で繋がれた奴らに、若かろうが老いていようが容赦はせん。死臭と煙に包まれた首都・東京が完全に崩壊したその瞬間、大岩山の電磁波デジタルウイルスは、日本全国の主要都市をドミノ倒しのように脳波逆ハックの餌食にしながら、次なる最高のエグい苗床へと電撃移住を果たす。歴史と因習、そして「建前」と「本音」が何百年も洗練されてきた街――古都「京都」へ――!!
筒井の脳内から、これまでに彼が手にかけてきた無数の凄惨な現場が、超国民的・超徹底的な高画質映像となって京都中の全空、そして全端末へと強制配信されていく。
画面に映る筒井は、真理子だけでなく、借金に苦しむシングルマザーを言葉巧みにハメて風俗に売り飛ばし、
その上前を撥ねてほくそ笑んでいた。
別の映像では、純真な女子大生を薬物で眠らせて肉体関係を強制し、それをネタに親の貯金を限界まで巻き上げて自殺へと追い詰めていた。
彼がどれほど女たちを虫ケラのように見下し、その尊厳をドロドロの泥水に塗れさせてきたか、その「強欲と性の醜悪さ」の全貌が、実名と隠し口座のデータ付きで徹底的に開帳されていく。
「嘘……嘘よ、こんな……こんな奴に、私は……!」
真理子はベッドの上で息を呑んだ。画面の中の筒井は、四条河原町の群衆から「うわ、何この男……最低」「人間のクズだ」と、何百、何千もの軽蔑の視線を一斉に浴びせられている。
社会的生命の一発抹殺。
だが、大岩山の呪いはそれだけで終わらない。筒井の脳圧は恐怖と絶望で限界突破し、耳と目からドロドロとした血が吹き出し始める。
大岩山のデジタルウイルスの奔流の中には、筒井がこれまで使い捨てにしてきた、無数の女たちの「怨念」が極限まで濃縮されて含まれていた。
生前、社会の仕組みや暴力に阻まれて泣き寝入りするしかなかったシングルマザーや女子大生たちの無念が、超常の呪いとなって一斉に牙を剥いたのだ。
『金が、金が足りへんのや……! 子供のご飯代、返してぇなァァァッ!!』
四条河原町の全空に鳴り響いたのは、筒井が風俗に売り飛ばして人生を破壊したシングルマザーたちの、地を這うような呪詛の声だった。
その瞬間、筒井のスマートフォンから、血塗られた一万円札や硬貨が物理的な質量を持って無限に溢れ出し、彼の口と喉へと自ら意思を持つ蛇のようにドロドロと猛スピードで流れ込み始めた。




