第19話:大空の性癖開帳と霞ヶ関崩落 〜おばちゃんの悲鳴と仮面夫婦の血みどろ殺し合い〜1
綺麗事で塗り固めていた偽りの仮面は、すべて剥ぎ取ってやる。地上波テレビ局を狂気の発狂部屋へと変えた大岩山の電磁波ウイルスは、光の速さで大気圏を駆け昇り、逃げ場のない大空の密室をも完璧にチェックメイトしていく。高度数百メートル、東京上空を飛ぶ報道ヘリのフロントガラスに、突如として血のような赤黒いデジタルノイズが出現した。操縦士・ゴローの胸ポケットでスマホが怪異の振動を始めたその瞬間、東京の全空に投影されたのは――世間には愛妻家で通っている男の、あまりにもグロテスクで幼児退行した「赤ちゃんおむつプレイ」の裏のログだった。社会的生命を瞬時に処刑され、正気を失った男が操縦桿を握り潰したとき、ヘリは制御を失って霞ヶ関の官庁ビルへと急降下を始める――!
大岩山の頂上から放たれた電磁波デジタルウイルスの猛威は、地上のテレビ局を狂気の発狂部屋へと変えただけでは収まらなかった。
呪いの波動は光の速さで大気圏を駆け昇り、逃げ場のない大空の密室をも、一瞬にして逃げ場のない処刑場へとチェックメイトしていく。
「おい、なんだ、あの雲は……!?」
高度数百メートル。東京上空を飛行していた報道ヘリコプターの機内で、40代のベテラン操縦士の男が、操縦桿を握りながら引きつった声をあげた。
前方のフロントガラスの向こう、広大な秋の青空に、まるで巨大なプロジェクターで投影されたかのような、血のように赤いデジタルノイズの画面が突如として出現したのだ。
ジリ……ジリジリジリッ!!!
操縦士の胸ポケットのスマホが、骨を震わせるような怪異の振動を始める。それと同時に、青空のスクリーンに映し出されたのは――
目を疑うような、どこかのビジネスホテルの密室映像だった。 そこに映っていたのは、世間には「愛妻家」で通っているはずの、この操縦士の男だった。
しかも、あまりにも特殊で、あまりにも変態的な性癖を剥き出しにし、
若手の女性社員を相手に醜態を晒している最悪の浮気現場の生々しい動画ログ。
映像の中で、高級スーツを脱ぎ捨てて『赤ちゃん用おむつ』を穿かされたゴローは、その美人事務員にすがりつき、涙と鼻水を垂らしながら幼児退行の甘えた声を上げていた。
『ママ……! 僕、もううんち漏れそう……! プリプリプリプリプリッ!』
そして、その美人事務員もまた狂った特殊性癖の持ち主であり、恍惚とした表情でゴローの頭を撫で回していた。
『あらあらあら、ゴローちゃん、またうんち漏らしちゃいましたねぇ? 汚いバカ息子ちゃんですね、今すぐおむつを替え替えしましょうねぇ』
『うおぉぉぉッ! ママァァァ! たまらん、おむつ替え最高ォォォッ!!』
おむつを替えられながら完全に興奮して下半身を直立させているゴローの、世間体をすべてドブに捨てた変態プレイの全貌が、音声付きの超高画質で東京の全空に大放送されたのだ。「な、なんだこれはぁぁぁッ!? 消せ! 誰かそのママ動画を消してくれぇぇ!!」
「お、お前……ゴロー、お前正気かよ……っ!? 会社じゃ愛妻家で通してただろ、キモすぎるわ!!」
隣の席に座る副操縦士の同僚が、これ以上ないほどの拒絶と吐き気を催した目でゴローを凝視する。
一番見られたくない身内に、己の裏の最も醜い幼児プレイを特大サイズで完全公開処刑されたのだ。
社会的にも男のプライドとしても一瞬で死亡宣告を下されたゴローは、脳波をウイルスの怨念によって完全に逆ハックされ、
「な、なんだこれはぁぁぁッ!? 消せ! 誰か消してくれぇぇ!!」
「お、おい……お前、ちゃんと操縦しろよ!! 何やってんだよ!!!!」
隣の席に座る副操縦士の同僚が、軽蔑と驚愕の入り混じった目で男を凝視する。
一番見られたくない身内に、己の裏のドロドロの性癖と、妻への裏切り行為を特大サイズで完全公開処刑された操縦士の
ゴローは完全に正気を失っていた。
社会的にも精神的にも一瞬で死亡宣告を下された操縦士の男は、脳波をウイルスの怨念によって完全に逆ハックされ、
さらに地上では操縦士ゴローの妻も大空に映し出された自分の
パートナーの浮気と醜態の姿を見て、激しく嘔吐しながら
痙攣を引き起こして悶絶していた。
「あああああ! 俺はクズだ! 妻には『仕事が忙しい』って嘘の長文LINEを送って、男のプライドを保つために裏でこんなキモい行為を貪り尽くしてましたぁぁぁ!!」
社会的にも男のプライドとしても一瞬で死亡宣告を下されたゴローは、脳波をウイルスの怨念によって完全に逆ハックされ、「あああああ! 俺はクズだ! 妻には『今日もフライトが忙しい、愛してるよ』って綺麗事の長文LINEを送りながら、裏では若い女をママと呼んでおむつの中でうんちをプリプリ漏らしてましたぁぁぁ!!」
魂の絶叫と共に、恐怖と絶望でゴローの全身が激しく硬直する。操縦桿を握る腕の骨がバキバキと音を立ててぐちゃぐちゃに歪み、ヘリコプターは制御を完全に失って急降下を始めた。 眼前に迫る、霞ヶ関の官庁ビル。
ドガァァァァァンッ!!!! 爆音と共にヘリがビルへ突入し、炎の塊が激しく飛び散る。
大岩山の呪いが刻まれたその激突の衝撃は、ビルの構造体を内部から物理的に破壊し尽くし、ちょうど2時間後、国家の威信そのものである巨大なビルを、文字通り【完全灰滅】させて崩落させる、前代未聞の国家崩壊の序曲となった。




