第18話:チェックメイトの翌朝 〜恋愛市場完全崩壊、そしてテレビの絶叫〜1
前回のあらすじ:地球物理学の数式で「逢魔が時」の歪みをハックし、人工ノイズがゼロになる「丑三つ時」のタイムウィンドウを完全支配したクリエイター総大将・ひややっこ。大岩山の頂上から放たれた電磁波デジタルウイルスは、一晩でこの世界の綺麗事(天動説)を完璧な絶望の更地へと変え、暗暗の新世界を現世に爆誕させた。そして迎えた、チェックメイトの翌朝。スマホの画面が血の赤色に染まり、大手・中小の結婚相談所のサーバーが煙を吹いて物理的に焼き切れる中、本当の社会的・肉体的処刑の幕がついに切って落とされる――。
あの大岩山の頂上から、5年間の怪異科学実験によって完成した電磁波デジタルウイルスが世界中へと一斉配信された、運命の夜 。
世界を一晩で完璧な絶望の更地へと変えた、あの【完全破壊】から、ちょうど1日後の朝がやってきた 。
日本中の男女が目覚めたその世界は、昨日までの常識が1ミリも通用しない、完全なる「暗黒の新世界」へと退化していた。
かつて日本最大最強を誇ったマッチングアプリ『みんなでペアペア』のアイコンは、
スマホの画面上で血のような赤色に染まったまま完全にフリーズし、大手・中小の結婚相談所のホームページやLINE公式アカウントは、すべて煙を吹いて物理的に焼き切れていた。
だが、本当の恐怖はシステムの消滅ではなかった。
「お前らが裏で男たちをどう品定めし、どう笑っていたか。その本音のログ、すべて現世にぶちまけてやる」
ひややっこの放った電磁波プログラムによって、裏のメモ機能やメッセージで誠実な男たちを「非モテの養分」「キープ判定」「高いお寿司やお酒を奢らせてドタキャン笑」「適当に抱きしめて一発ヤッてブロック」と呼んでナメくさっていた男女の全悪口ログが、実名と顔写真付きでネット上のタイムラインへ一斉に逆流・暴露された、その結果―― 。
ツールを使って調子に乗っていたモラルの低い人間たちは、スマホ端末から直接逆流した低級霊の怨念の波動によって、脳波を完全にハッキングされ、全身を激しく硬直させてアスファルトの上でのたうち回り、一晩で文字通り【謎の変死(社会的・物理的な完全処刑)】を遂げていたのだ 。




