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大岩山から絶望を配信する〜男は耐えろと抜かす世界を、低級霊のウイルスで完全チェックメイトしてやった〜  作者: ひややっこ万次郎
第2章:地動説のペンを握れ 〜世界の歪みにチェックメイトされた魂の救済〜
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第13話:歯車たちのプレリュード 〜半年前の群像、すれ違う5つの覇気〜3

前回のあらすじ:完璧なエリートの皮を被った闇の美人局グループにハメられ、隠し撮り動画を人質に底なしの恐喝ループに叩き落とされた音楽教師・真理子。他人の誠意をナメくさっていた傲慢な彼女の精神は、誰にも言えない暗闇の中で完全にチェックメイトされていた。物語の時間はここから、運命のハッキングの「半年前」へと収束していく――。

そして――京都市内の高級実家の一室で、ブランド物のシーツを握りしめながら、狂気と虚栄心の檻に囚われていたのが、43歳の音楽教師・真理子(まりこ)だった 。

彼女は、すでに救いようのない地獄の中にいた 。

あのスタジオ撮影の偽エリート(美人局の恐喝グループ)にハメられ、隠し撮り動画を人質にされて、延々と金を毟り取られ続けていたのだ 。

親は娘の様子が変なことには気づきつつも、その最悪の真実には届かない 。

恐喝グループは、真理子が破綻して警察に駆け込まない絶妙な水位を見極め、あらかじめ調べ上げた彼女の『貯金額』が底を突くまで、延々と貢がせ続けていた 。

誰にも相談できず、見下していたお見合いおばちゃん(ピアノ教師)とも連絡を断ち、本当の結婚(相談所)という泥臭い場所からは逃げ続ける真理子 。

だが、彼女のプライドの檻は、この地獄の中でも「私にふさわしいハイスペックな男」を求めて、親に隠れてアプリを触り続けさせていた 。

恐喝されている凄まじいストレスと金銭的な屈辱を晴らすため、彼女はアプリの真面目な男たちに対して、上から目線で執拗な「年収面接」や「ステータス品定め」を繰り返した 。

「ふん、年収600万? 43歳の私を値踏みするなら、その程度のインテリジェンスじゃ割に合わないわよ!」

その傲慢で高圧的な態度に、男たちは「なんだこの痛いアラフォーは……」とドン引きし、一瞬でフェードアウトしていく 。

自らの高い壁で、さらに自滅のループを加速させていく真理子 。


5人の男女。ひややっこ、美咲、ゆり、ユキ、真理子 。彼らは、誰一人として直接、顔を鉢合わせることはない。

だが、この瞬間、同じマッチングアプリという名の、システムと嘘つきどもが支配する冷酷な戦場で、それぞれの絶望の歯車を激しく噛み合わせ、すれ違いながら血を流していたのだ 。この、誰も救われない半年前の泥沼の戦場(プレリュード)を【学習】し尽くしたその先に

――47歳の男・ひややっこが、アローズの鎧をまとい、大岩山の頂上から世界を完全チェックメイトする、あの復讐の夜へと、運命のレールは一直線に繋がっていく 。(第14話へ続く)

ご一読ありがとうございます。ひややっこ、美咲、ゆり、ユキ、真理子。同じマッチングアプリという冷酷な戦場で、知らずにそれぞれの絶望の歯車を激しく噛み合わせ、すれ違いながら血を流していた5人の男女。この誰も救われない泥沼をすべて【学習】したその先に、大岩山の復讐の夜へと一直線にレールが繋がっていきます。次回、【第14話 天動説のからくり 〜仲人の嘘と、磨り減る女たちの自尊心〜1】。男を家畜として搾取し、女の自尊心を毟り取る結婚相談所(天動説)の最悪な詐欺ビジネスのからくり。そしてアプリの海で、男たちの不義理な仕打ちによって鉄の壁を築かざるを得なかった女たちの、さらなる地獄の深淵へメスが入る――!圧倒的リアルの次話を、どうぞお見逃しなく。

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