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大岩山から絶望を配信する〜男は耐えろと抜かす世界を、低級霊のウイルスで完全チェックメイトしてやった〜  作者: ひややっこ万次郎
第5章:『市場価値ゼロの黙示録 〜泥濘のサバイバーと、世界崩壊前夜(ラストナイト)の利他コード〜
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番外編8:番外編8:聖域の割り勘論争(格付け) 〜去勢された草食足軽の食事会(ナンパ)と、脳細胞を貫く生身の体温〜1

【読者の皆様へ(免責事項)】この物語は完全なフィクションであり、実在の人物、地名、特定の宗教団体、結婚相談所、および書籍・マッチングアプリ等とは一切関係ありません。作中の宗教婚活事情や心理描写はエンターテインメントとしての創作・風刺であり、特定の生き方や価値観、信仰を誹謗中傷する意図は一切ございません。あらかじめご了承の上、エンターテインメントとしてお楽しみください。

カチャリ、と接続されたZOOMセミナーの画面。

神崎理央(31歳)は、最高級タワーマンションの自室で、ブルーシャネルの香水を漂わせながら、冷ややかに液晶画面を見下ろしていた。全1時間のオンラインセミナー。

その前半の30分間は、有無を言わさず牧師による聖書の読み聞かせ(朗読)をじっくり聞かされるという、効率主義の理央にとっては退屈極まりない、非効率の極みのような時間だった。

だが、後半の30分間に移行し、ディスカッションの時間が始まった瞬間、画面の向こうの「聖域」は一変して剥き出しの人間臭いエゴの戦場と化した。

この日のディスカッションのテーマは二つ。

『LINEのやり取りで既読スルーをされたら、私たちはどう行動すべきか』そして、『デートでの割り勘について、皆さんはどう考えるか』。

そのテーマが発表された瞬間、チャット欄に誇らしげに長文の生態ログを打ち込んできたのは、生真面目そうな眼鏡をかけた20代の草食クリスチャン男だった。

『私は礼拝が終わった後、教会の外の通りを歩いている一般の女性たちに「今から礼拝後の食事会(愛餐会)をやるのですが、皆さんどうですか?」と積極的に声をかけるようにしています。

これによって一般の女性との理解も深まると思いますし、これこそが神の御心に従う……』

画面のこちら側で、理央の口から最大級の冷笑が漏れた。

「ぶっ……、ハハハハハ! おいおい、正気かよ」斜め後ろの死角から女の脳内アラームをハックするストリートのナンパならまだしも、教会の外で一般の女を礼拝後の飯に勧誘するだと?そんな宗教臭いマニュアル通りのセリフ、声をかけられた女からすれば『キモい新興宗教の勧誘アラーム』が200%の音量で鳴り響くだけだろ。

下手したら警察を呼ばれるか、ネットの掲示板で『ややこしい宗教勧誘が出没した』と一発でロスカット(通報)されるのがオチだ。

傷つく(拒絶される)のを恐れて、『食事会』という綺麗事の大義名分にハメて保身に走っている時点で、オスとしての覇気が去勢された哀れな足軽に過ぎない。論外だ。

よくそんな負け犬の方程式を堂々と公開処刑できるものだと、理央はただただ滑稽な見世物として鼻で笑っていた。

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