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リアーナとレオンハルト  作者: 藤崎七奈
〜 崇高な愛 〜

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③.格の違い

「屁理屈を言えば俺が納得すると思ったか?俺は初めからリアーナしか愛してないし、結婚相手に選んだのもリアーナだ。その髪飾りもリアーナの物だ。返してもらおう」


そう言ってレオンハルトは手の平を前に出した。


メルダは今にも泣き出しそうな顔をしながら唇を歪ませ、髪に着けていた髪飾りを外すとレオンハルトの手に乗せ、そそくさと屋敷を出ていった。


その日の夜、レオンハルトはベッドの中でリアーナを腕枕しながら髪飾りは別の物を用意すると語った。


だがリアーナはあれでいいと断った。


「レオが私に選んでくれたものだもの、他の物は嫌」

「頑固だな」


それを聞いたレオンハルトは少し呆れたが、自身が贈った物を大事にしようと思ってくれるリアーナに嬉しくなった。


* ✦ * ✦ *


数日後、メルダは両親と共にレオンハルトの屋敷に向かっていた。


両親にリアーナの現状を説明し自分と彼女の婚姻の交換を願ったのだ。


メルダの両親は娘の申し入れを受け入れ、とりあえず皆で確認しようとなりレオンハルトのいる屋敷へと向かった。


『あの男確かに少し怖いけど、お姉様を大事にするなら私にもいずれ優しくなるでしょ』


メルダは両親と共に乗った馬車に揺られながら、そう考えていた。


だが屋敷に2人の姿はなかった。


2人は既にセロモニス公爵家の領地へと向けて出発していたのだ。


屋敷の留守を任されていた執事の男性は3人を家の中へと通し、2人がいないことをその目で確認させた。


これは変に王都を探されるよりは屋敷の中を見せた方が早いという、レオンハルトの意向だった。


その後メルダ家族は諦め、リアーナ達を追うことはなかった。



________________



数日後、セロモニス公爵領へ着いたリアーナは皆から歓迎され、これからここで愛するレオンハルトと共に幸せに暮らしていくんだと思った。


実はしばらく王都に滞在していたのは、リアーナと住むための新居を新たに造らせていたからだった。


すると翌日、『エスタ』という1人の令嬢が2人のいる屋敷へと現れた。


彼女は隣の領地である『クレティノ伯爵家』の娘で、リアーナと仲良くなりたいと言って訪ねてきたのだ。


リアーナは快く受け入れたが、レオンハルトはあまり歓迎していないようだ。


何故なら前々から度々この屋敷に来ては、しつこく交際を迫られていたからだった。


伯爵家の令嬢である彼女を使用人達は無下にすることも出来ず、扱い方に困っていた。


レオンハルトはリアーナをここへ連れてくれば諦めるだろうと思っていたが、今度はそのリアーナと仲良くなりたいと言い出し、何を考えているんだと一層不審に思った。


このことをレオンハルトは包み隠さずリアーナに伝え、警戒をするようにとも伝えた。


だがリアーナは、こちらでも友人が欲しいと言うのでレオンハルトはそれを聞き入れたが、使用人達にはエスタが来たらリアーナから目を離すなと伝えた。


実はエスタの家の領地は、作物が育ちにくい枯れた土壌だった。


そのため豊かな土地である隣のセロモニス領を狙っているのではと思い、レオンハルトはもちろん使用人達もエスタにいいイメージを抱いていなかった。


(ちなみにレオンハルトの両親は隠居し、別の場所で悠々自適に暮らしている)


✦ * ✦ * ✦


王都へ向かったレオンハルトが結婚し、その女性と共に領地へ戻ってきたと知ったエスタは『今まで女の影なんて一つもなかったのにどういうことよ?!王都でろくでもない女に引っかかったのかしら!』と思い、相手を確認するためにすぐに会い行った。


だが目の前に現れた2人を見たエスタは、互いに心が通じ思い合っているように見え憤りを感じていた。


リアーナがセロモニス領へ来てから数日後、エスタは毎日リアーナに会いに来ていたが特にこれといった変化はなかった。


レオンハルトはリアーナとの結婚式のためにアクセサリーやウェディングドレスを用意し、試着させることにした。


ドレスやアクセサリーが部屋の中に所狭しに並び、リアーナは目移りしながらドレスやアクセサリーを選んでいた。


その時、いつものようにエスタが現れ部屋一面に並べられた華やかなドレスやアクセサリーの数々を見て驚愕していた。


レオンハルトはあえてこの光景をエスタに見せることでリアーナとの格の違い(扱われ方の違い)を分からせ、屋敷へもう来ないようにしたかった。


リアーナはエスタが帰ったあといつも疲れた顔をしているため、彼女もエスタをあまり好いてないのは明らかだったからだ。(使用人達の目からもそう見えていた)


『何でよ!この綺麗なドレスもアクセサリーもその場所も、全部全部私のものだったのに!』


リアーナがウェディングドレスを試着する様子を後ろから見ながら、エスタは悔しげにそう思っていた。


だがそれからもエスタは毎日リアーナに会いに来ていた。


しかしエスタは頻繁にリアーナの衣装部屋に行きたがるようになった。


「どうして毎日毎日、衣装部屋で着替えさせられるのかしら⋯」


ある夜、リアーナはそうレオンハルトに愚痴をこぼした。


エスタはリアーナの衣装部屋へ行くと、そこにある様々なドレスをリアーナに着替えるように言ってくるようになった。


レオンハルトはエスタが屋敷へ来ている時は執務室にいるため、2人の様子はリアーナと使用人から聞くだけで、よく知らなかった。


毎日のように着せ替え人形のようなことをさせられ、リアーナはだいぶくたびれていた。


「なら断ればいいだろ」

「だってせっかく来てくれるんだもの、断りづらいじゃない」

「まぁ向こうから来られるのは断りづらいよな」

「そうなの。だからいつも来てもらってばかりじゃ悪いから今度エスタの家へ行ってもいい?って聞いたら、私の部屋は散らかってるからダメだって言われちゃった」

「なんだよそれ。ならメイドに片付けさせればいいだろ」

「私もそう思った」


その話を聞いたレオンハルトは、やはりエスタには何か裏があるのではないかと思った。

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