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貴方が探している聖女はボク(わたし)ですけど!  作者: ゴルゴンゾーラ三国


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 一通り買い物を終え、わたしたちは帰路につく。結構買い込んでしまったので、今まで貯めていたお金がだいぶ無くなってしまったが、まあ、これからまた冒険者をしていけば、きっと溜まるだろう。正直、わたしの買い物なのに、お金を出そうとするマグラルド様を止める方が大変だった。

 それに、今は、マグラルド様も一緒のパーティー。全然、冒険者の活動は苦じゃない。というか、むしろ、楽しみすぎる。

 思わず、口元が緩む。


「……機嫌がいいな?」


 わたしの隣を歩く、マグラルド様がつぶやくように聞いてくる。マグラルド様が明日から、ずっと近くにいるのだ。機嫌がよくならないわけがない。


「貴方様が、そばにいてくださるので」


 ぼかさずに言うのは恥ずかしかったけれど、でも、こうやって、直接言えること自体が、どれだけありがたいのか、分かっているから、言えるときには言おうと思う。

 聖女時代は伝えてこなくて、結局駄目になってもう会えないかもしれない、と絶望して。

 再び再会しても、わたしがわたしだと言えず、正体を明かしてからも、すぐにマグラルド様は死にかけて、わたしの腕の中で、どんどんと弱っていく姿を見た。

 彼がこうして健康で、元気にやっていることが、どれだけありがたいことか。

 これからも、健やかに生きて行ってほしい。


「あ、マグラルド様、体調が悪くなったら、わたしにすぐおっしゃってくださいね? 『障り』を移動させないといけないので」


 健やか、で思い出したので、わたしはマグラルド様に注意しておく。

 マグラルド様がああしてあの男の、あの冒険者パーティーの口止めをしたということは、マグラルド様は、一切この件を外に出さない、ということだろう。となれば、マグラルド様の呪いの情報を探るのも、一気に難しくなる。リリリュビさんくらいの腕があればできるのかもしれないけれど、わたしには無理だ。

 現状、マグラルド様が、以前のように限界を迎える前に、『障り』を自然浄化できる人間に移さないといけない。


「この間みたいに――、わっ!」


 ぐい、と肩を抱き寄せられて、わたしは思わず声を上げてしまう。

 わたしをのぞき込むようにして、マグラルド様がわたしを見てくる。ひえ、顔がいい……。そして近い……。


「マグラルド、と、ディアンのようにはもう接してくれないのか?」


 そして、彼は、そんなことを、わたしに言った。少し拗ねたように聞こえるのは、わたしに都合のいいように、解釈してしまっているのだろうか。

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