41、エルドランの憂鬱
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やってきたエルフの老人はアイリを見つけると、嫌らしい笑顔を浮かべ、こちらにやって来た。
「おぉぉ。これはこれはハイエルフ様。グランディア様とジャスリーン様のご息女とお見受けいたします。」
エルフの老人は恭しくお辞儀をし、それに倣うように後ろに控えていたエルフたちも一斉にお辞儀をする。
アイリはエルフの老人に不安げながら、頷いて見せる。
「おぉ!!やはりやはり!お美しい。お母上によく似ておられる。」
気持ちの悪いほど、目じりが下がり、笑顔を向けてくる。
「おい。今までどこにいたんだ。ドワーフたちも命がけで戦っていたってのに。」
俺はエルフの老人をギロリと睨み付ける。
「無礼者めっ!!エルドラン族長ファルス様に何と言う口を利くかっ!!」
後ろに控えていたエルフの1人が俺に詰め寄ろうとする。しかし、俺はそいつにむけて【威圧】を軽く放つ。
「ひぃ……。」
短い悲鳴を上げるとそそくさと後ろに下がっていく。気に入らないな。
「そこの人間は、ハイエルフ様の従者か何かでおじゃるか。まぁ、無礼は許してやるでおじゃる。」
なんでおじゃる口調なんだよ!!しかも従者じゃねぇし!まぁ、あえて言わないけどな。
「で、どこにいたんだよ?精霊王の分体が世界樹を焼き払おうっていう一大事に、エルドランの族長様がまさか隠れていたわけじゃないだろうな?」
俺はファルスと呼ばれたエルフの族長をねめつける。
「ふん!野蛮人が抜かすでおじゃるな。もうこの世界樹の結界は消えておる。そのような時にマロがなぜ戦場に出なければならぬでおじゃるか。」
「何を言っているんですかっ!!お父さんとお母さんはあなたたちを、エルドランを守るために世界樹の中で眠りについたというのに……」
ファルスのあまりのいい様に、アイリが思わず声を上げる。
「これはハイエルフ様。それは長年の契約故に、我らを守るのは当然のことでございます。グランディア様とジャスリーン様のご息女様なら、世界樹にて結界を張ることが可能かと思います。か弱き我らエルドランの民を救うため、貴方様にも世界樹にてお眠りいただきたいのですがいかがでしょう。」
何を都合のいいことを言ってやがる。ハイエルフを集落を守る装置としてしか考えていないゲス野郎が!
「私は……。」
アイリは言葉に詰まっている。
「どうか我らを救う礎に……。」
ファルスがアイリの目の前に跪く。
『どうか我らを救う礎に……。』
後ろに控えているエルフもファルスに倣い、同様に跪く。
「おい!族長とその取り巻きさんよっ!お前らに集落を守り抜く覚悟はあるか?」
俺はファルスの前にしゃがみ込み、顔を覗き込む。
「ぶ、無礼者っ!!」
ファルスが思わず声を上げる。
俺は気にせず、ファルスに顔を近づけ、もう一度同じことを言う。
「あ、当たり前でおじゃる。族長たるものエルドランの民を守るのは当然でおじゃる。」
「ほぅ……それを聞いて安心した。後ろにいる取り巻き達はどうだ?集落を守り抜く覚悟は?」
『あるに決まってる!!』
『と、当然です!!』
『族長様の為なら、私もっ!!』
口々にファルスに賛同する声を上げる。
俺はニヤリと悪い笑みを浮かべる。
「なるほど、さすがエルドランの民だ。なら、族長。お前たちが交代で世界樹で眠りにつけばいい。」
俺はインベントリから拳大の魔核石を取り出す。
吸魔の魔核石:ユニークアイテム。大型の魔核石を加工したもの。この魔核石が触れた者は、魔力を奪い続けられ、魔力が尽きると生命力を魔力に変換し吸収される。魔力最大貯蔵量MP20000。
これはタイタスの巨孔の封印の部屋の地下にあった物だ。この特殊な魔核石が世界樹の根から魔力を吸い続け、世界樹の結界を消失させる原因となっていたのだ。
「この魔核石を使えば、ハイエルフでなくても世界樹への魔力を供給できるし、結界も張れることが可能だ。このまま結界を張り続けたいのならな。まぁ、お前たちだけじゃ足りないなら族長とその取り巻きの一族、皆で眠りにつけば大丈夫じゃないか?」
俺は限りなくファルスを煽ってやった。これはハッタリだ。ハイエルフのように世界樹の中で眠りにつくなんてことはエルフたちには無理だろう。
「ば、馬鹿なっ!!そんなことができるわけ……」
ファルスが狼狽える。
「いや……ユウマ殿はタイタスを救ってくださった。精霊王の分体の襲撃からの。そして、ここにユウマ殿がいるということは、精霊王の再封印も……」
「あぁ。ウェルのおかげでしっかり再封印してきたぞ。まぁ、今ここで証明することはできないが、タイタスの巨孔に戻れば、金色の魔核石でしっかり封印されてるのが見れるはずだ。」
俺の言葉に、ドワーフの戦士たちからは歓声が上がる。
『おぉ!!さすが英雄様だっ!』
『これでタイタスは安泰じゃ!!』
一方、エルフたちからは動揺した声が聞こえる。
俺は、その隙にアイリに耳打ちする。
「俺に話を合わせろ。いいな。」
アイリはコクリと頷く。
「さぁ、どうする?エルドランの族長様。今、エルドランを守ると宣言した族長様なら、再び結界を張るために人生を賭けるなんて当然だよな?後ろの取り巻きも皆まとめて人生を賭けてもらう。それでいいんだよな?」
「な、何を言っている!?そんな無茶な事をマロに強いるというでおじゃるか!?」
『そうだ!何を勝手な事を!』
『先ほどから好き勝手ばかり言いおって!人間風情がっ!!』
『なぜ我らがそこまでせねばならんのだっ!!』
口々に不満が爆発する取り巻き達。しかし、その様子を他のエルフたちが遠巻きに眺めている。その顔にはファルスたちへの不信感が現れている。もう少しか……
「ふん!族長様もこいつらの言ってる事と同意見か?」
「馬鹿者!!当たり前じゃ!ハイエルフ様の従者だからと大目に見ておれば!!マロがハイエルフの代わりに結界を張れじゃと!?マロはエルドランの族長であるぞ!!」
俺は再びニヤリと笑顔を浮かべる。
「それはお前たちエルフも同じ事だ。ハイエルフから見ればエルフ風情のために何をしている?お前たちが嫌がっている事を300年もの間行っているんじゃないのか!?そんなハイエルフへ無茶なことをずっと強いてきたんじゃないのか!?それもハイエルフの国の王に……」
「そ、それは……」
ファルスが口ごもる。
「ならせめて、これを機にハイエルフとの関係を見直せばいいんじゃないか?」
この辺りが落としどころだろう。今までハイエルフの結界の中に引きこもっていたエルフたちだ。いきなり自活しろというのは無理だろう。親の脛を300年齧っていた筋金入りだ。少しずつ慣らしていく必要がある。
「ハイエルフ様との関係?……な、何を言っておるでおじゃるか!!先に結界が解けたことが今回の発端!非はハイエルフ側にあるでおじゃる!!マロたちは何も悪くないでおじゃる!!」
ファルスは痩せぎすの身体を震わせながら息巻いている。とうとう様も付けなくなったか。
はぁ……やっぱりこうなるか……。俺にはニートの働かない言い訳のようにしか聞こえない。
「でも残念ながら、グランディア様たちはもう結界を張るほどの力は残っておられない。もちろんアイリも……こちらのハイエルフ様もまだ若く結界を張るまでには至らない。なら、族長たちで何とかするしかないだろうな。」
もちろんこれもハッタリだ。恐らく吸魔の魔核石を取り除いたことで、お義父さんお義母さんたちは、再び結界を張りなおすことができるだろう。だが、それでは全く状況が変わらない。エルドランの人たちが自活できるようにしなければ、どちらにせよ先はない。そして、再びハイエルフであるアイリに結界を張らせるなど論外だ。
「そ、そんな……どうすれば……」
ファルスは崩れ落ちる。
「それこそ覚悟があればできることだろう。族長の先ほどの言葉に嘘偽りだというなら別だが。一番簡単なのは結界を張るのを諦めることだ。」
俺は視線を周囲のエルフたちに向ける。光魔法による回復があったとはいえ、今回の犠牲者は少なくない。皆、エルドランを守るために身を張った者たちだ。動けるようになったエルフたちは、ファルスたちを睨みつけていた。
ファルスもここでようやく周囲の視線に気づいた。友を失った者、伴侶を失った者、様々なエルフたちの想いが込められた視線に。そう。彼らはすべて見ていたのだ。俺たちの活躍を。ドワーフたちの奮戦を。そして、ファルスたちの言い訳じみた弁明を……。
「ま、マロは気分が優れぬ。その件は後日、改めて考えておくでおじゃる。」
ファルスたちは周囲の視線から逃れるようにその場を後にする。
うーん……一応、腹案はあるにはあるが、エルドランのトップがあんな状態だ。ハイエルフへ依存する今の在り方は間違っている。そして、それは長く続くようなものではない。なにより、アイリの両親を助けたい。それが一番の理由だった。
「どうも上手くいかないもんだな。」
俺がポツリとつぶやく。
「ユウマさん。改めて、両親を助けてくれてありがとうございます。」
アイリがマールと一緒にやって来る。
「私からも礼を言わせて。国王様、王妃様を助けてくれて本当にありがとう。」
「何言ってんだよ。当たり前だろ?家族なんだから。」
そう『家族』なのだ。前世では、あまり執着しなかった物だったが、この世界に来て『家族』との繋がりの尊さに気付かされる。前世は気付けなかったよな……俺。
「サフィーナもクロ子も家族だからな。」
サフィーナもクロ子もボロボロの姿をしているが、2人からは嬉しさの感情が溢れている。サフィーナはもろに顔に出ているが、クロ子は必死にニヤつくのを抑えている。
「キモいよ。」
クロ子はそれだけ言うとプイっとそっぽを向いた。サフィーナは俺によじ登って定位置につく。
あぁ、これからどうするか。こっちに知り合いがいるわけでもないし、泊まるところを探さないといけないのか?
俺が困っていると、1人のエルフがやって来た。長身ですらりと伸びた手足、だが、鍛え上げられたしなやかな動きをするエルフだった。あれは確か、エルフたちを率いて魔物を倒していたいたよな。混乱する戦場でエルフたちに檄を飛ばしていたのが印象的だったので覚えていたが……看破!
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■ステータス
名前/ハウザー・ドゥラ・ダクーナ
Lv.9
種族/エルフ 年齢/73歳 職業/エルドラン防衛主任
HP 200/200
MP 40/230
腕力 190
体力 150
敏捷度 240
器用度 230
知力 200
精神力 220
加護:世界樹の加護
称号:エルドランの要 マール親衛隊
装備:魔獣革の軽鎧 ミスリルのレイピア 朝露の弓
スキル
ユニークスキル【予知夢】
【剣術/Bランク】【弓術/Bランク】【薬草術/Cランク】
―魔法スキル【風魔術/Cランク】【水魔術/Dランク】
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おぉ、強そうな人だ。エイラムの冒険者ギルドマスター並ってところか。今まで俺のステータスとか見てると感覚が麻痺しそうだが、かなり強い部類の人に違いない。ん?マール親衛隊?嫌な予感しかせんが……
「あの宜しければ、私の家でお休みになられませんか?私、エルドラン防衛主任をしておりますハウザーと申します。」
一見クールに見えるが、笑顔を見せ丁寧な口調で対応してくれる。まぁ、チラチラとマールを見ているが……。
「助かります。エルドランは初めてで、何もわからないもので。」
俺は気にせず丁寧に答える。丁寧には丁寧を。これが俺のポリシーだ。例え、マールを見る目が不穏でも。
「あと、タイタス族長のラガイオ様も、宜しければ家へお招きしたいのですが……。申し訳ありません。他の方々には集落中央にテントをご用意させていただいております。今晩は、こちらでお願いいたします。」
ハウザーさんがラガイオや他のドワーフたちにも丁寧に説明していく。
意外だな。エルフは皆、傲慢なもんだと思っていたが、このハウザーさんは違うようだ。
「ハウザー殿、ご厚意感謝する。皆は戦士じゃ。野営など朝飯前よ。安全な場所を提供していただくだけでもありがたい。」
ラガイオはハウザーさんとは顔見知りなのか、気さくに声をかけている。
「ご理解いただけてありがとうございます。それでは、皆様、我が家へご案内します。」
ハウザーさんは近くのエルフに指示を出した後、俺たちを世界樹の西側にそびえる大樹に案内してくれた。
他のエルフたちと同じく大樹の中が住居となっている。入ってみると木の香りが漂い、心地よい。ログハウスよりも洗練された内装、とても落ち着いたものだった。
「おぉ……木の中の家ってのは初めてだけど、すごいな。」
俺たちが物珍しそうに室内を眺めていると、中から3名のエルフの女性が現れた。
恐らくメイドさんか何かだろう。服装はバラバラだが……
「「「お帰りなさいませ。ハウザー様。」」」
そして、少し遅れてハウザーさんと同じく長身の女性が俺たちを出迎えてくれた。
「あなた、無事のお帰りなによりです。そちらの方は……ラガイオ様!?」
タイタスの族長を迎えることになり驚いたようだ。
「あぁ、今帰ったよ。ラガイオ様は知っているな。それから、この方々はエルドランの救世主様方だよ。」
タイタスでは英雄、エルドランでは救世主……すごいむず痒いよな。ガート村では変態と呼ばれていたが……
「初めまして。ユウマと申します。泊まるところがなく困っていたところをハウザー殿に招待していただき、ご厚意に甘えさせてもらいました。」
俺は丁寧にお辞儀をして自己紹介をする。恐らくハウザーさんの奥さんだろう。
「ご丁寧に、私はハウザーの妻のアエラと申します。狭い所ですがゆっくりしていってください。」
「アイリです。ユウマさんの妻です。よろしくお願いします。」
アイリの言葉にハウザーさんは唖然としている。ハイエルフが人間の伴侶を迎えている事は普通ではないのだろう。俺はまったく気にしないが……
「サフィーナだよー。ユウマはサフィーナのご主…モガモガ」
「この子は俺が親代わりをしてるんですよ。はははは……」
セーフ!危なかった。また変な目で見られるのは嫌だからな。ん?すでにハイエルフの妻がいることでやらかしてしまってるのか?……うーん、深く考えるのはやめておこう。
「僕はクロウ。ユウマたちとは……家族……みたいなもの。」
照れて言うなよ。なんかこっちまで恥ずかしくなるわ!
「お久しぶりね。アエラさん。今日は私もここに泊まらせてもらうけど、大丈夫?」
マールは元々この集落にいたんだから知り合いでもおかしくないか……
「えぇ、本当は外で光合成でもしていて欲しいんですが……今日は特別ですよ?」
ん?アエラさん。すごい笑顔でなんか怖いこと言っている。2人の間にピリピリとした緊張感が走る。
「アエラ。せっかく来られたマールさんに失礼じゃないか。あはははは……そ、そうだ。お腹減りませんか?お茶の準備をさせましょう。さ、さぁ!こちらへどうぞ!!」
何かあったな。おそらくマール親衛隊という称号が関係しているんだろう。まぁ、触れないほうがいいな。
下ではハウザーさん、アエラさん、マールが何やらお話をしているので遅れるようだ。俺たちはメイドさんたちに案内されて樹上に設けられたオープンデッキへ登っていく。頭上には白い布が幾枚もターフのように屋根を作っている。オシャレなカフェみたいな作りだな。サフィーナも面白そうにキョロキョロと見回している。
大き目のソファーにローテーブルが置かれたゆったりとしたスペースに案内される。しばらくすると紅茶のようなものが運ばれてきた。そして、遅れてハウザーさんたちが戻って来た。なぜかハウザーさんの顔にはひっかき傷があったが誰も触れようとしなかった。
「ふぅ……ようやく一心地つけたな。」
俺は紅茶を飲みほして、皆を見渡した。
「で、これからどうするかなんだが……俺の考えを聞いてもらっていいか?ラガイオ殿とハウザー殿の意見も聞いておきたいんです。」
俺は、これまで感じたことや思ったことをポツリポツリと皆に語って聞かせた。
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「何様じゃ!あの人間め!!ハイエルフの従者か何か知らんが、あの忌々しい態度。マロを誰だと思っておる!!あのハイエルフさえおらねば、即刻殺していたでおじゃるが……」
ファルスは自らの邸宅に入ると、人目も憚らず、喚きたてた。周りを取り巻くエルフたちもファルスとは目を合わせようとはしない。こうなったファルスは手が付けられないことを皆知っているからだ。
「どうすればよいでおじゃる……結界が無くなった今、あの忌々しい人間めの言う通り、マロが世界樹の中に入らねばならぬでおじゃるか……嫌じゃ!嫌じゃーーー!!」
手あたり次第に物を投げ、高価そうなティーカップや皿、壺などが割られていく。
「族長様、ここはあの者たちを使う時では?」
ファルスの背後から声をかける人影がいた。エルフにもかかわらず、でっぷり太った男。ミハエル・ドゥラ・クリークである。
あのガート村に来た迷惑エルフ、ザハルの父であり、エイラムの冒険者ギルド元サブマスターのカノンの一人息子である。そして、ファルスの懐刀として、次期族長候補と言われる男であった。
「おぉ、ミハエルでおじゃるか。あの者たち……あの得体のしれない者たちをどう使えと言うでおじゃるか!?」
まだ興奮が収まらないファルスはミハエルに掴みかからんばかりに詰め寄った。
「そう。あの得体のしれない者は得体のしれない者同士、共倒れしてもらうのですよ。あのユウマとかいう人間たちを道連れにして…… 丁度、明日にもあの者たちが帰ってきます。ハイエルフの娘だけは殺さずに生け捕りにすれば、後はどうにでもなるでしょう。ふっふっふ…」
だぶついた顎の下の肉を揺らしながら笑うミハエル。
「それが上手くいったとしよう。じゃが、今後このエルドランの結界はどうするでおじゃる?あのハイエルフが死ねば、次のハイエルフを探すでおじゃるか?」
自らの悩みをあっという間に解決してくれるミハイルに対して、縋りつくようにファルスは質問をしていく。
「ふっふっふ。それなら何とかなりましょう。あのハイエルフの娘に子をたくさん産ませるのです。そして、その子を世界樹に放り込み結界を張らせればよいではないですか。ハイエルフとエルフの子ならオリジナルには劣りましょうが、数を揃えれば良いだけのこと。もちろんハイエルフとその子供はこれまで通り飼い殺しにすれば問題ありません。」
スラスラとファルスの疑問に答えていくミハエル。
「そ、そうか……そうでおじゃるな!さすがはミハエルじゃ。これからもマロを導いておくれ。ふふふふ……ふぁっふぁっふぁっふぁ あひゃっひゃっひゃっひゃっ!!!」
この2人の会話を聞き、他の取り巻きやメイドたちは自らに火の粉が降りかからないよう、必死に目をそらすことしかできなかった。
最後まで読んでくださってありがとうございます。




