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運に極振りしたら大変なことになりました  作者:
第二章~王都フレイ~
33/42

元炎帝の力

「おいおい、炎帝なんて、さすがに無理があるぞ?」


 ゴーキはそういうものの、トーヤは渋い顔していた。

 そしてトーヤは口を開いた。


「ジジィ、本当に元炎帝か?」

「ゴホッ、ゴホッ、ゴホッ、もちろ、ゴホッゴホッ。もちろんじゃ!...ん?お主...いや勘違ゴホッ、ゴホッ。勘違いじゃ。忘れろ」

「気になるだろ。言え」

「気にするなといっておるじゃろ。ガハッ!」


 そして元炎帝はまたしても吐血した。


「とりあえず、元炎帝の証拠をみせてみろ。何か強力な魔法でもつかってみろ」

「はぁ、はぁ、いいじゃろう」


 元炎帝は肩で息をしながら二人に背を向けた。


「『炎の精霊よ、業火より生まれし槍にて敵を貫け!フレイムラ、ゴホッゴホッ、フレイムランス!』」


 数多の炎の槍が出現するものの、途中で咳をしてしまったせいか。その槍は暴走し、あちこちへと飛んでいった。

 その一つ一つが、5mほどのクレーターをつくっていた。

 そして、そのうちの一つが、ゴーキを捉えた。


「あっつ!熱い!水!水!」


 ゴーキはそのまま川へと飛び込んだ。


「む?失敗したようゴホッ、ゴホッ。失敗したようじゃの。やはり薬がないとの」

「威力はある、だがそれが使いこなせないなら意味がないな。おい、その薬はどうした?」

「貴重なものでな。あの万病にきく『スライムの核』をつかゴホッ、ゴホッ。使うんじゃよ」


 その言葉を聞き、トーヤは頭をおさえた。


「どんだけ万能なんだよ...スライムの核......」

「なにか言ったかの?」

「いや、なんでもない」

「それにしても、ゴホッ、ゴホッ、あの男何者じゃ?けっこういりょゴホッ、威力はあったはずなんじゃが」

「きにするな」

「きにしろよ!」


 会話が聞こえていたゴーキは川から這い出てきた。


「キモい!」


 トーヤはゴーキに対してめらいなくはハンドガンで撃った。


「いってぇな!」

「痛いではすまんじゃろ...」


 その光景をみて元炎帝はつぶやいた。


「で、ジジィ、どうして降ってきたんだ?」

「呼び方を変えんか。ゴホッ」

「名前知らねぇし」

「そうじゃったの。ワシはリュウエンじゃ」

「そうか。で、ジジィ、どうして降ってきたんだ?」

「もうええわ...ゴホッ。じつゴホッ。実はの、現炎帝に負けての。吹っ飛ばされたんじゃ」

「へぇ、強いのか」

「強いぞ。お主は現炎帝にそっくりじゃ」

「いや、知らねぇし」

「ふむ、そうか。ではな。ゴホッ、ゴホッ。ワシはもう」

「そうか、逝くのか」

「ゴホッ、ゴホッ。もうええわ。じゃあの」


 元炎帝、リュウエンはどこかへと去っていった。


「なんだったんだ?あのジジィ」

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