関所
街を出て、もうすでに五時間はたったであろう。
途中、魔物との戦闘数回。すれ違った人はいない。
そしてまだ、関所は影すらみえない。
「おいゴーキ、どうなってんだ?」
「そうですよ、ゴーキさん。どうなってんですか?」
「なんで俺のせいになってんだよ!」
トーヤとセイナは耐えきれず、不満をゴーキにぶつけた。
「これで食料がなくなったらゴーキ、お前買いに行けよな」
「そうですよゴーキさん。というか、あとどれくらいの距離か見てきてください」
「お前ら俺の扱いひどくねぇか!?特にセイナ!お前、前はもっと優しかったぞ!だいたいなーーー」
「かった、もはや過去形ですね。それに、確認をおろそかにしたゴーキさんの責任です。加えて、ゴーキさんなら距離の確認くらいすぐでしょう」
セイナがこれまでにない毒をはいている。トーヤのゴーキに対する対応が少しうつったらし。
「くっそ...じゃあ行ってくるよ!」
そしてゴーキは走り出した。
数分後、ゴーキが帰ってきて
「あの距離なら、二、三時間ってとこだな!」
ゴーキの言葉の直後、トーヤはためらうことなくハンドガンの引き金を引いた。
「いってぇーー!!トーヤお前な!ダメージはないけどいてぇんだぞ!」
「ちっ、ダメージはないのか」
「なんで私攻撃系の魔法ないんだろう」
「あのー、セイナさん?なんか恐ろしいこと考えてませんか?」
「セイナ、お前はあくまでも回復師だぞ。攻撃系は覚えないだろう」
「お、おう!そうだぞ、セイナ。残念だったな!」
「覚えるとしたら、即死系の魔法だろうな」
「......は?」
「そうですね。私、頑張ります!」
「ちょっと待てー!!なにを頑張る気だー!!」
二時間後
「お、あれか?関所ってのは」
「たぶんそうだと思います」
「なんか...メチャメチャ疲れたんだけど...」
「はしゃぐからだぞ」
「そうですよ。年を考えてください」
「疲れたのはお前らのせいなんだけどな...」
ゴーキの呟きは二人に聞こえることはなかった。
「はーい、お兄さんたちストップねー」
関所の前まで行くとチャラチャラとした男に止められた。
「通行書だしてねー。なきゃ通れないからねー」
「おいゴーキ、こいつの頭に一発食らわしても大丈夫だよな?」
「大丈夫じゃねーよ!」
「えっと、こちらで」
セイナはギルドでもらった手紙を手渡した。
「えっと、なになにー、あー、なるほどなるほどー、OKでーす!通っていいですよー」
そう言うと男は親指を突き立て、グッと前につきだした。
「仕方ねぇな。こんなところで『核爆裂弾』をつかうことになるとはな....致し方ない」
「使うな!数少ないんだろ!」
「まぁまぁ、行きましょう」
こうして三人は関所を越えて、道なりに歩き始めた。
次は水曜かもしれないです




