心意
前話、改稿しました
二人はチェフの店を出て宿へと歩いていた。
「あのー、トーヤさん?」
「ん?なんだ?そういやお前静かにしてたな
「会話に入れませんよ....チェフさんが言ってた事ってなんですか?」
「なんのことだ?」
「Bランク以上にしか商売しない理由ですよ。若いのに死なれたくない、ってどういうことでしょうか?」
「あー、それね。うん。気にするな。俺は問題ない」
「だから、どういうことですか?」
「わからないなら気にするな。お前も大丈夫だろう」
「私は言葉の心意を聞いてるんです!」
セイナはいつもよりも大きな声で言って、頬をふくらませた。
「そんな顔されてもな...仕方ない、ヒントをやる。『若いのに死なれたくない』そのままの意味だ」
「えっと...すみません、もう少し...」
「『Bランク以上の冒険者限定』かな」
「...全くわからないです...」
「じゃあ、諦めろ。別に分からなくてもいいことだ」
「お願いしますよ、ね?」
セイナは上目遣いで頼む。
しかしトーヤは、
「おっさんに聞け。教えてはくれんだろうがな」
「うー、トーヤのケチ!」
セイナは軽く鼻をならし、早足で歩いた。
「おーい、お前が一人でいっても宿は借りれないぞー。金もってないんだろー?」
「.........」
するとセイナは無言で戻ってきた。
「.....」
「......」
「......」
「...わかったよ。教えてやるよ」
「本当ですか!」
トーヤの言葉にセイナは満面の笑みを浮かべた。
「だが、今後こういうことがあっても教えんからな」
「はい!」
「まず、あのおっさんは何を売っていた?」
「えっと、あれ?商品なんて置いてましたか?」
「そうだ。おそらくあの店は武器やらなんならを作ってるんだろういわゆるオーダーメイドの店だな」
「なるほど、あれ?でもならなんでBランク以上なんですか?」
「それはだな、武器が強くなりすぎるからだ
「??どういうことですか?
「例えば、二人の冒険者と、レベル1のゴブリンがいたとしよう。こちらもや1で普通装備ならいい勝負になり、戦い方を覚えるだろう。こいつをAとする。ここに強い武器があったら?一回当てただけでいいような武器だったら?それを使うやつは戦い方を覚えずに育つだろう。こいつをBとする。ここで問題だ。長い目で見るならAとB、どっちが長く生きられる?」
「...Aですかね」
「そう。だからBランク以上なんだよ」
「でもなんでBランク以上なんです?オーダーメイドなら素材持ち込みですよね?なら、ランク相応の物しかつくれないんじゃないですか?」
「金持ちのボンボンはすぐに金で解決するだろ」
「なるほど、だから死なれたくない、なんですね」
「あ、トーヤさんは大丈夫ってどういうことですか?」
「戦い方に問題がないということだよ。回復師の、お前も特に問題はない」
「ありがとうございます!」
「ま、そんなとこだ」
「あ、ありがとうございました!」
そして二人は宿へと歩き始めた。




