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第十七章 鮎川藍 1



     1



三保の松原あたりで、藍は目を覚まし「お腹が空いた」というので、洋二はファミリーレストランを見つけて入った。

二郎のパチモンめいたつけ麺と目玉焼きハンバーグ、それに抹茶パフェを藍はあたかもエネルギー補給のためだけのように食べ、洋二も食べられないワケではないので、冷麺をオーダーした。

「東京に戻ろう」と云った藍は又眠りにつき、斗美のマンションに着いたのは朝7時頃だった。

斗美には脳内通話で藍の事情を説明しておいた。

だから、みんなは慎重な面持ちで二人を迎えた。

藍はシャワー浴びた後、ペントハウスの個室のベットで又寝た。

「エンマコンマ同盟を再編します」

斗美の話はこうだ。

昨夜、話し合い、斗美、亜夜子、みゃーこ、ハヤテ、音矢、胡桃沢翔、清墨リイナ、そして洋二により新エンマコンマ同盟を結成することとなった。

当面何を行うかというと、木本の首を要塞ホテルに移送し、12体のコクピットボールを包む生首にはVR=仮想空間に入ってもらい、精神的に健康でいてもらう。

その間に、もうボディが洋二に譲渡された木本や手足をスペアに転用された者たちの分の身体を復元させる。

「なんだったら、木本さんに返してもいいよ、このカラダ」と洋二は云ったが、「木本さん自身が、洋二くんに使ってもらいたいと云っていた」と斗美に説明された。

昨夜のうち、ペントハウスのエンマコンマ全員で要塞ホテルの首だけのエンマコンマたち(木本含む)と話し合い、エンジニアや科学者たちを総動員して、エンマコンマにかなりニアなレプリカを作ると約束した。

木本のボディを基にしたマークⅡは接触くらいで他人の洋二の元で復元された、そして洋二の昨夜の闘いぶりに選挙での生首たちのサーバー化によるネット投票、とコクピットボールにこそエンマコンマの真価があると結論づけた。

「だから、全てのボディが揃うまで仮想空間で待つと言っている。そして、織豊くんや有紀さん、エプスタイン氏と豊島さんもね」

それには伊都、大澤、山内も入る。

懲罰の意味合いも出てくるし、竜馬と有紀という大将格がそういうもんだから、忖度して、仮想空間という牢屋に入るようなニュアンスを感じられたが、彼らにしてみれば、木本グループも竜馬グループも粛清したり、反旗を翻したので、現実で又会うよりみそぎの期間が欲しいというのは判らなくもない。

「そして、例のムーチャス管理には手を貸してくれるとも約束してくれたよ」

斗美が云うとハヤテが「竜馬たちはこのマンションに保管されている。俺も話したが、『おつとめに行って参ります』だとよ」と付け加えた。

超巨大サーバーを二つ持つこととなり、要塞ホテルは胡桃沢翔と清墨リイナが管理、このマンションのエンマコンマ・サーバーは賀藤兄妹でそうすることとなった。

斗美の話によると弓と音矢は美香のいる青共学園に出かけたらしい。

ここいらの青春共和国、青共学園、若獅子会は美香と弓によりムーチャス基金を最優先する組織に再編される。

「勿論、名称がクサいから全部改名しますよ!」と弓は美香に云い放つ。

美香に会う数十分前の車内での賀藤兄妹。

「私にできるかなぁ、なんてこと言っちゃったんだろう、どうしよう」そして「とても恋愛なんてしているヒマなんてない」と付け加えた。

「弓、弓さぁ」

「何よ」

「オレら、別れよう」

「うん」

「オレ、ちゃんと戸籍戻して、お父さんとお母さんのトコにそれぞれ行って、その上で、弓と麻井さんのために鮎川と野原と一緒に働く」

「アニキは最高にイイ男だったよ!だから、頼むから早く次のひと見つけてくれ!」

「嫉妬すんなよ」

「しないよ、きょうだいだもん」

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