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第22話 魔法体系と治癒魔法

攻撃魔法の修行に入ると決まった日の夜、私は光魔法のランプの下で、広げたノートに紙に文字を書いていた。


まずは基本の五つの属性。


火。

風。

土。

水。

光。


すでに何度も練習した基本の文字だ。


「基本五属性は生活魔法の基盤だ」


師匠が言う。


「多くの人間はここまでしか扱えない」


素直に頷く。

そして言われるままに次の文字を書く。


闇。

雷。

時間。


この三つが上位属性だという。


「上位属性は魔法士領域になる」


「見たことないです」


「普通はない」


淡々とした返答。


少しだけわくわくして、聞いてみる。


「師匠は、その三つも扱えるんですよね」


「扱えるが、俺の適性が強いのは雷だ」


すごい。

師匠が雷魔法でバリバリって攻撃するとか、絶対かっこいい。

見てみたい。


「ただし、この魔法体系に入らない例外がある」


師匠が言った。


「治癒魔法だ」


真剣な声に私は顔を上げた。


「治癒魔法は属性体系が違う」


師匠は紙の端に新しく文字を書く。


植物。

動物。


「この二系統の上位に位置する。この適性を持つものは非常に少ない」


「へえ……」


意外だった。


「植物を育てるのが得意だったり、動物に異様に好かれたり、そういうところから適性が見つかることが多いな」


「生活魔法とは別なんですね」


「そうだ、全くの別物だ」


師匠は短く言った。


「俺は治癒は使えない」


少しだけ間があった。

私は何も言わなかった。代わりに、紙の上の文字を見つめた。


植物。


動物。


治癒。


魔法にも、向き不向きがある。

その当たり前のことが、少しだけ新しく感じられた。


「お前は基本五属性の適性が強い」


師匠が言う。


「まずはそこから進めていく」


「はい」


いよいよ、戦闘用の魔法を学ぶ。


絶対かっこいいやつだ。今度こそ。

前世にアニメでいっぱい見てたみたいなドオン!バーン!みたいな。

……私の語彙力も大概だな。


とにかく、戦える魔法を手に入れて、立派な魔法士に……

ん?

魔法士?


そうか、ここから先は魔法士になるための修行なんだよね。

街の魔法士も戦闘魔法を使うのかな?

どんな時に使うんだろう。


……よくわからないけど、師匠に教えてもらえることはなんでも、私は学びたい。


治癒魔法の適性がないのは残念だけど、確か主人公のリリアナはそのレアな治癒魔法使いだったはず。


レアリティ保持のためには、私みたいなモブキャラが持ってたらダメなんだよね。

そういう世界なんだきっと。

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