依頼人は?
「う...」
「あっ! 目が覚めたようだね」
「ここは...」
俺の目の前にはターゲットである青髪の店主がいて俺のことを見ていた。
(こいつは今回のターゲット! しかも俺を拘束していないとは迂闊なり!)
そう思い隙をうかがっていると...。
「もう、プラルが貴方を捕まえてきた時には驚いたよ〜。でもまあ私を捕まえる気なんだっけ?」
その言葉の後からくる闘気に俺は震えが止まらなくなった!
(な...なんだこいつは!? その年齢でどうやってそこまでの魔力と闘気をうちに秘めているんだ!?)
そう! 今まで戦ってきたどんな高名な魔術師よりも目の前の少女の方が圧倒的に魔力の質量が高く、今まで戦ってきたどんな高名な剣士達よりも強大で強力な相手だと言うことをこの時になって脳が強制的に理解させられたのである!
(ダメだ...。こいつには絶対に勝てない!)
まるで蛇に睨まれたカエルのように俺は拘束されてすらいないのに動けなくなっていた。
...今にして思えばこの程度の相手ならば拘束する必要がないと彼女は思っていたのだろう。
俺がガクガク震えていると彼女は急に笑顔になってこう呟いた。
「まあ良いよ! 貴方をよこした依頼人は? その情報だけ吐いてくれたら見逃してあげる」
もう俺には少女らしいその振る舞いがその裏の顔を隠しているようにしか見えないのだった。




